- 韓国のドラマ界のトレンドは、男性にスポットを当てた物語から女性をメインにした作品へと変わりつつあるようだ。
- これが影響し、そうそうたるスター俳優が好演を繰り広げたにもかかわらず、思うような視聴率を獲得できない状況が続いている。
- 本記事では、女性主人公のドラマに押され、話題性はあったものの不運にも数字を獲得できなかった役者陣を5人紹介する。
今、韓国のドラマ界は、女性の様々なストーリーを題材にした作品が人気を得ている。
例えば昨年は、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(ENA/2022)や、『シスターズ』(tvN)、今年は『代理店』(JTBC)や、『イルタ・スキャンダル~恋は特訓コースで~』(tvN)、『グローリー~輝かしき復讐~』(Netflix)など、話題作といえばほぼ女性が主人公。
男性をメインにした物語は、このところあまりぱっとしない傾向が。放送開始前から話題をさらい、そうそうたるスター俳優らが各作品で好演を繰り広げたのだがなぜか視聴率には恵まれず、これまでの韓ドラ界とは真逆の状況が続いている。
長らくイケメン俳優が安住していた主演というポストに、美貌と高い演技力を兼ね備えた女優の活躍のが目立つ。いわば「女高男低(造語)」といった雰囲気だ。
女性を取り上げたドラマがあまりにも高い支持を得ているのが、理由の1つのようだ。
そこで本記事では、近年熱演を披露したにもかかわらず、不運にも思うような数字を獲得できなかったスター俳優5人を紹介する。
いずれも、男性俳優の魅力がぎゅっと詰まった、高いクォリティーの作品ばかり。トレンドが変化する少し前の韓ドラ界であれば、確実に作品をヒットに導いていただろう面々だ。
チュウォン
“視聴率保証俳優”と呼ばれるチュウォンは、『スティーラー:七つの朝鮮通宝』(tvN)で今年約3年ぶりにドラマ復帰。お茶の間へのスターの帰還は大きな話題となったものの、残念ながら2.3%で幕を閉じることに。
スリリングかつコミカルで視聴者を引き込むストーリー展開に、チュウォンのキレのあるアクションまで存分に楽しめる作品にしては、残念な結果となってしまった。
カン・ハヌル
カン・ハヌルは昨年主演を務めた『インサイダー』(JTBC/2022)は、物語の設定が多少理解し難い部分もあったと言われているが、一度見始めたら最後、カン・ハヌルの迫真の演技に引き込まれ完走してしまうという声が視聴者から上がった作品。
放送終了後も本国ではオンライン上で話題の中心となり、それが各メディアに取り上げられたほどだった。しかし最高視聴率は3.4%で、彼にしては意外過ぎる成績となり、その後に出演した『カーテンコール』(KBS2/2022)も残念ながら不発に終わってしまっている。
チ・チャンウク
チ・チャンウクといえば、ドラマのオファーを受けた時点で注目を集めるほど高い支持を得ている俳優。
しかし昨年放送された『あなたが願いを言えば』(KBS2/2022)は、第1話で最高視聴率3.6%を記録して以降徐々に下がり始め第4話では1.9%に、最終的には1.6%まで落ち込んでしまい、彼の熱演のわりには悲しい結果に。
冒頭で触れた『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』がライバル作品であったのが、大きな一因と言われている。
チャ・テヒョン
日本では映画『猟奇的な彼女』(2004)で一躍有名になったチャ・テヒョン。韓国では、スクリーンとお茶の間を行き来しながら、多くの人から愛されている役者だ。
それだけに今年放送された『頭脳共助』(KBS2/2023)は、放送開始前から熱い視線を集めていた。ところが、最高視聴率は5.2%で悪くはないものの注目されていたわりには、数字を獲得できていない。
彼が得意とするコミカルな演技で一部視聴者から支持を得ただけに、残念な結果だ。
パク・ヒョンシク
パク・ヒョンシクは、今年4月に最終話を迎えた『青春ウォルダム~運命を乗り越えて~』(tvN/2023)が、視聴率4.8%で幕を閉じた。
パク・ヒョンシク主演作品であるという点にはじまり、ロマンス時代劇に女性ヒロインが男装するという、ヒットの方程式ともいえる要素が詰まった作品で大きな期待を集めていただけに予想外の数字だ。
女性を取り上げたドラマが支持を得ている理由もあるが、それとは別に、原作が中国の小説であったことから、歴史に敏感な視聴者からそっぽ向かれてしまったのではないかとの見方がある。
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