今、日本と韓国を通して”旬”な俳優かもしれない。KBSドラマ『椿の花咲く頃』で”第56回 百想芸術大賞 TV部門 男性助演賞”を受賞したオ・ジョンセ。それまでも多彩な演技で、数多くのドラマで名脇役ぶりを発揮していたが、ここにきて注目を浴びることとなり、彼の過去に明かしたある病について言及した放送に改めて注目が集まっている。

オ・ジョンセは、2010年から一度もドラマ界に空席を作ったことがない。

最近もtvN『サイコだけど大丈夫』、JTBC『模範刑事』に掛け持ちで出演、まったく異なる役柄を演じ、まさに”カメレオン俳優”としてその力をいかんなく発揮していた。

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オ・ジョンセ

オ・ジョンセ(画像出典:praintpc 公式Instagram)

“オ・ジョンセ”という名が大衆に知れ渡ったことで、これまで注目されてこなかった部分に、時を巻き戻すかのようにスポットが当てられている状態だ。

それが今回紹介する記事も、また然りである。

2014年にKBSトークバラエティー『ハッピートゥゲザー3』に出演したオ・ジョンセ。この時”顔面認識障害(以下、相貌失認:そうぼうしつにん)”であることを告白。出演者が驚きを見せる中、オ・ジョンセは淡々と続けた。

有名人を見ても認識できないと激白。

有名人を見ても認識できないと激白したオ・ジョンセ。(画像出典:KBS Entertain 動画キャプチャー)

長年一緒に働いているスタッフに気付かず、初対面のように話したこと。また、妻と写真を見ていて「これは(僕たちの)息子に似てるね」と言ったら「あなた、これは私たちの子よ」と言われたことなど、ジョークを交えて打ち明け、その場を和ませた。

バラエティー番組という特性上、敢えて笑いにした向きもあるかもしれないし、本人の中で折り合いのついている事だから打ち明けたとも言えるが、”相貌失認”はれっきとした病である。

日本では失顔症とも呼ばれており、2013年にはハリウッド俳優のブラッド・ピットがこの症状で生活に不便があることを告白し、世界に衝撃が走った。相貌失認の人は、人口で2~3%と言われており、決して珍しい症状ではないという。

自らの障害によるエピソードを笑いに変えて伝えていた。

自らの障害によるエピソードを笑いに変えて伝えた。(画像出典:KBS Entertain 動画キャプチャー)

『サイコだけど大丈夫』という作品で、自閉スペクトラム症のムン・サンテ役を演じたオ・ジョンセが、実生活でも原因の解明されていない症状で人知れず苦労していたとは、見えない病の多さを改めて実感させる。

最近日本でも”ヘルプマーク”を付けている人を目にするようになったが、本当に”ようやく”と言ったところだ。

新型コロナウイルスをきっかけに”自粛警察”などという、ネガティブワードが浮上するなど、ギスギスした世の中が目立つかのような報道もあるが、一歩冷静に、配慮の心を忘れないように生きたいものである。