【韓流20周年企画-あの子役の今】2022年は、日韓同時開催が話題となったFIFAサッカーワールドカップから20年を迎える年となる。振り返ると日本の韓流ブームの歩みも、同じようなタイミングだったのではないだろうか。そこで今回は韓流20周年、懐かしい”あの子役”の今を追ってみたい。

BTS(防弾少年団)やTWICE(トゥワイス)などのK-POPスターをはじめ、『愛の不時着』や『イカゲーム』といった韓国ドラマまで、日本のエンターテインメント界を席巻している”韓流コンテンツ”。

日本において、もはや”なくてはならない存在”となっている韓流コンテンツだが、それが浸透したのは約20年前と言われている。

韓国カルチャーが登場した当時、特に人気を博したのは、やはり韓国ドラマだろう。

ドラマ『ごめん、愛してる』は韓国でシンドロームを巻き起こした

韓国でシンドロームを巻き起こした、ドラマ『ごめん、愛してる』(画像出典:KBS)

ペ・ヨンジュンとチェ・ジウが主演した『冬のソナタ(2002)』をきっかけに、多くの韓国ドラマファン、通称”韓ドラファン”が誕生した日本。

この”韓流ブーム”をさらに盛り上げたのは、ソ・ジソブを名実ともにトップスターの座に輝かせたドラマ『ごめん、愛してる』だろう。

韓国では2004年の公開当時、旋風的な人気の中、まさに”シンドローム”を巻き起こしたドラマだ。

ソ・ジソブ扮するキャラクター、チャ・ムヒョクのファッションやセリフを真似る熱狂的なファンや、ドラマが頭から離れず何も手につかなくなってしまう”ミサ廃人”(原題『ミアナダ、サランハンダ』の頭文字をとって、”ミサ”)を生み出すなど、社会現象にもなるほどの高い人気を得ていた。

この噂は日本にも伝わったものの、本作の放送を待ちわびていた韓ドラファンに届けられたのは、この2年後である2006年だった。当時は現在のように手軽に視聴できる手段が少なかったため、本作はDVD化されてから日本の韓ドラファンの元へ届けられている。

『ごめん、愛してる』は、感動的なシナリオと魅力的なキャラクター、さらに俳優たちの熱演の中で29.2%に達する最高視聴率を記録。放映以後はトルコ、中国、タイ、日本などでリメイクされたこともある。

パク・ゴンウが『ごめん、愛してる』に出演当時の画像

『ごめん、愛してる』に出演当時のパク・ゴンウ(画像出典:레알예능 스브스 YouTube動画キャプチャー)

本作に出演した俳優らは、現在は韓国を代表する俳優へと成長した。だが、この俳優については多くの人が見逃している。

それは、チャ・ムヒョクの甥で、学校にも通わずにのり巻きの露天商で生計を立てる健気でやさしい少年、キム・ガルチを演じた子役俳優だ。

当時、キム・ガルチ役を演じたのは俳優のパク・ゴンテ。現在は芸名を”パク・ゴンウ”に変更し、俳優活動を続けている。

パク・ゴンウは兵役も終え、すっかり大人の男性に成長した

兵役も終え、すっかり大人の男性に成長したパク・ゴンウ(画像出典:パク・ゴンウ公式Instagram)

1996年生まれでのパク・ゴンウは、子役として2001年に映画『火山高』でデビュー。

『ごめん、愛してる』のほかにも、ドラマ『犬とオオカミの時間』、『未来を見る少年』、『ペク・ドンス』、『キング~Two Hearts』、『オレンジ・マーマレード』などに出演。
また、映画『達磨よ、ソウルに行こう!』、『彼女を信じないでください』などにも顔を覗かせ、ブラウン管やスクリーンだけでなく、演劇活動まで活発に行ってきた。

数々の作品に出演し、その優れた演技力が認められたパク・ゴンウは、2004年に『KBS演技大賞』にて”青少年演技賞”を、2008年には『MBC演技大賞』にて”子役賞”を受賞。さらに、2012年には『APAN Star Awards』で男の子の”子役賞”に輝いている。

イ・ジュンギ、ヨン・ジョンフン、ソン・イルグク、チソン、ユ・スンホ、チョ・スンウ、キム・ボムなど、有名なイケメン俳優の子役を引き受けた彼は、2015年まで活動を続けた。その後、KBS『オレンジ・マーマレード』を最後に入隊を選択し、彼のフィルモグラフィーは中断したままだ。

現在は、次回作のためにリフレッシュ休暇に入ったというパク・ゴンウ。

子役俳優だった彼の近況に、韓国のネットユーザーは「大人の演技で上手にできそう」「早く新しい作品で見たい」「立派によく成長したね」などの応援を送っている。

子役俳優として絶えずフィルモグラフィーを積んだ彼は、実力派の若手俳優として期待を寄せられている存在だ。これからは彼が中心となって、”韓流コンテンツ”をリードしていくことだろう。





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