蒸し暑くなる夏の季節。その季節に始まったロマンスドラマは、夏を清々しくさせて暑さを忘れさせた。その名は『コーヒープリンス1号店』。俳優コン・ユのターニングポイントとなった名作の世界を振り返ってみよう。

2007年の夏を代表する作品『コーヒープリンス1号店』。

これまで女性が主人公というロマンチックコメディーのお決まりの型を破り、当時珍しかった“男装”という男性と女性の“境界”となる素材を扱い、カフェを背景に溌刺としたロマンスが繰り広げられた作品だ。

コーヒープリンス1号店

コーヒープリンス1号店(画像出典:imbc)

愛らしいセリフ、爽やかなOSTは、夏の暑さを忘れさせるほど。

登場するキャラクターは全て魅力的で、彼らが作り出すケミストリー(相性)も愛おしく、『コーヒープリンス1号店』は13年経った今でも夏になると思い出す名作として広く知られている。

コン・ユの再発見

女性たちをときめかせたコンユ

女性たちをときめかせたコン・ユ(画像出典:imbc)

同名の小説を原作とした『コーヒープリンス1号店』は、父親が亡くなった後、家計の責任を負うことになった見た目も性格も“ボーイッシュ”なコ・ウンチャン(ユン・ウネ)と、食品会社会長の孫チェ・ハンギョル(コン・ユ)が愛を育てていく過程を描いた作品だ。

コン・ユの再発見”という評が聞かれるほど、感情に率直なハンギョルを演じたコン・ユのキュートさとセクシーさが滲み出た演技は輝きを放ち、溌刺として凛々しい美男ウンチャンを演じるユン・ウネのロマンスは多くの視聴者たちの胸をときめかせた。

名セリフ・名場面

忘れられない名シーン

忘れられない名シーン(画像出典:MBC drama youtube キャプチャー)

ハンギョルは、男性に惹かれる自身に悩み苦しんでいたが、結局その感情が愛であることを確認し、名セリフが誕生する。

「君が好きだ。君が男だろうと、宇宙人だろうと、もう気にしない。行くところまで行ってみよう」

ハンギョルとウンチャンの愛は、当時としては“破格的”といえる同性愛コードを堂々と、また自然に扱ったという点で深い印象を残した。

ウンチャンが女性という事実をハンギョルが知り、葛藤を経たのちに二人は再会。

「愛してます、本当に愛してます!」
「しっかり覚えておいて。君より僕がもっと愛してる」

など、くすぐったくなるようなセリフで二人は愛を育てていった。

視聴者のときめきが倍増した理由

俳優たちの熱演に視聴者のときめきが倍増

俳優たちの熱演に視聴者のときめきが倍増(画像出典:imbc)

『コーヒープリンス1号店』は、メインカップルであるハンギョルとウンチャンだけでなく、チェ・ハンソン(イ・ソンギュン)とハン・ユジュ(チェ・ジョンアン)カップルも人気を呼んだ。

ハンギョルとウンチャンが恋愛を始めたばかりの初々しい恋人同士の姿なら、ハンソンとユジュは付き合いが長く倦怠期を迎えた恋人たちの姿を代弁。

長く付き合っている恋人同士ならではの果敢なスキンシップと愛情表現がときめきを倍増させ、視聴者たちから多くの支持を受けた。

シンドロームを巻き起こした秀作

コーヒーと言えばコンユ

“コーヒー”と言えばコン・ユ(画像出典:コン・ユ 公式 HP)

このように、様々な愛のカタチを繊細な筆力で描き出したストーリーと、爽やかな雰囲気をたくさん詰め込んだ感覚的な演出、そして俳優たちの熱演は、放送から10年を超える時間が流れても忘れられない秀作だ。

放映当時の人気はシンドロームを巻き起こし、最終回で27.8%の最高視聴率を記録したことはもちろん、放映前はコーヒーショップが多くなかった韓国にコーヒーブームを起こしたドラマでもある。

韓国人たちが“コーヒー”と聞いて真っ先に思い浮かべる俳優にコン・ユの名前を挙げるように、2007年の夏は“コーヒープリンス熱風”が吹いていたといっても過言ではない。



今になって明かされた秘話

ドラマの裏話を語ったコンユ

ドラマの裏話を語ったコン・ユ(画像出典:イ・ドンウクはトークがしたくて 公式 HP)

2019年12月に放送された『イ・ドンウクはトークがしたくて』で『コーヒープリンス1号店』の裏話を語ったコン・ユ。

ドラマのオファーが来た際、30代で軍入隊を目前にしており“自分のカラーを持つ俳優になりたい”という目標を持つ反面で“自身が消耗されているのはないか”という俳優ならではの悩みを抱いていた。

このような悩みから『コーヒープリンス1号店』のドラマのストーリーは良いと感じながらも、出演に対し積極的になれなかったという。

しかし、このような悩みを抱えながらも出演に至った当ドラマは、コン・ユに“ロマンス演技が得意な俳優”という彼独自のカラーを与えるに至り、コン・ユは「『コーヒープリンス1号店』に出演していなければ今の自分の人生がどうなっていたか分からない」とし「消えゆく情熱を呼び覚ましてくれた意味のある作品だ」と語った。

コン・ユにとって、『コーヒープリンス1号店』は、役者人生におけるターニングポイントとなった作品のようだ。

(関連記事)”コーヒープリンス一号店”に出たくなかった.. コン・ユの告白に視聴者からは驚きの声が

コン・ユ

マネジメントSOOP所属の俳優コン・ユ(ハングル 공유)。1979年7月10日生まれ。

“コン・ユ”という芸名は両親の苗字から付けられたもので、本名は、コン・ジチョル。

2000年、Mnet VJ 7期として芸能界にデビューしたコン・ユは、2001年KBSドラマ『学校4』を通じて演技者としてデビュー。

2007年、日本でも人気を博したドラマ『コーヒープリンス1号店』が大ヒットし、この年MBC演技大賞で優秀賞を受賞。当ドラマは、コン・ユの出世作となった。

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