- 昨年(2022)の『ソウル歌謡大賞』は、SMエンターテインメントの次世代エース、NCT 127(エヌシーティーイリチル)が大賞に。
- 主催者側とSMとの蜜月関係が囁かれる中、今年新設の“レジェンドアーティスト賞”は、同じくSM所属のBoAが受賞。
- K-POPファンの間では、過去の受賞結果から様々な憶測が上がっているようだ。
1月19日、ソウルオリンピック公園KSPO DOME(旧体操競技場)で、『第32回 ソウル歌謡大賞』の授賞式が行われる。
昨年(2022年)は、SMエンターテインメントの次世代エースとして活躍する、NCT 127(エヌシーティーイリチル)が栄誉ある大賞に輝いた。
デビュー後初の大賞受賞にファンは歓喜したが、韓国ネットでは、彼らの受賞に疑問を投げかける人もいたという。
『ソウル歌謡大賞』は、韓国メディアのスポーツソウルが主催し、すでに30年を超える歴史ある音楽授賞式。
前年に活躍したアーティストの中から、大賞、本賞、新人賞の他、様々な部門別受賞者が選ばれる。
しかし昨今は、一部のK-POPファンから「特定の事務所を優遇しているのでは?」と疑問を呈す声が上がっている。
SM所属アイドルを優遇?
実は以前から、K-POPファンの間で『ソウル歌謡大賞』とSMエンターテインメント(以下、SM)との癒着(?)を疑う声がある。
その根拠として、過去の大賞受賞者を挙げる人も。以下の通り、2010年~2017年の間、2013年のPSY(サイ)を除いては、SM勢が大賞を受賞している。
<歴代大賞受賞者>
・2010年 少女時代
・2011年 少女時代
・2012年 SUPER JUNIOR
・2013年 PSY
・2014年 EXO
・2015年 EXO
・2016年 EXO
・2017年 EXO
このことから、『ソウル歌謡大賞』を“SM歌謡大賞”と揶揄する人もいるという。
2018年以降はBTS(防弾少年団)の受賞が続いたが、2022年は“大賞”にNCT 127、“最高アルバム賞”にNCT DREAMと、再びSM勢が帰ってきた。
今年の開催に先立ち、事前に発表された受賞者の中に、“アジアの歌姫”のBoAがいる。彼女は今年新設された、“レジェンドアーティスト賞”を受賞した。
しかし、長年囁かれる噂の影響から「彼女もSMだもんね‥」「SMが受賞するのは、いつものことだよね」という反応が上がっている。
ジュンスの出演を阻んだ?
授賞式の主催側とSMのつながりが噂される中、第25回の授賞式では、SM出身のアーティストの出演を巡り、議論が巻き起こった。
それは東方神起、JYJのメンバーとして人気を博したキム・ジュンス。
彼は投票の結果、人気賞の1位を占めたにも関わらず、授賞式に招待されなかった。さらに、キューシートにさえ人気賞の受賞及び公演内容が無かったという。
これに怒ったファンは、当時後援主体だったソウル特別市庁のホームページや、ソウル市長のSNSに抗議。
過去に、SMと専属契約を巡る争いをした彼が授賞式に参加しなかったことで、SMと『ソウル歌謡大賞』の関係を怪しむ声はさらに強くなった。
不透明な審査に募る不満
そもそも『ソウル歌謡大賞』は、SMとの関係の他にも物議を醸していることがある。その一つが、事前投票のシステムや審査基準。
第28回の授賞式では、事前投票で本賞1位となったGFRIEND(ジーフレンド)や、受賞が見込まれていたGOT7(ガットセブン)が、本賞の受賞者に呼ばれなかったことが議論となった。
ファンによると、事前投票の結果は下位だったにも関わらず、本賞を受賞したグループがいたという。
このような予想外の結果が起きるのは、事前投票で獲得したポイントの他に、審査委員などのポイントが合算されるため。
しかし、投票で1位だったGFRIENDに、審査員が0点という極端な評価をしたとしても受賞者から外れたのはおかしい、というのがファンの言い分。
受賞結果から、審査基準などに様々な憶測が上がり、中には所属事務所の大きさを指摘する意見も浮上したようだ。
昨今は、一部の人気アーティストの事前投票システムにエラーが生じた。そのため、受賞結果に不満を抱くK-POPファンも多い。
昨年も、受賞結果を疑問視するファンの一部で「『ソウル歌謡大賞』の受賞結果は、”不正”に仕組まれている」という陰謀論が展開され、SNS上で「#SMArigged」というハッシュタグが広がった。
これは「SMA(ソウル歌謡大賞の英字略称)+rigged(操作された)」という意味だそう。
不透明な審査と、受賞結果に納得がいかなかった世界中のK-POPファンが、強い不満を訴えた。
***
『ソウル歌謡大賞』が、SMのアーティストを優遇しているという噂の真相は、いまだ不明のまま。
しかし過去には、SM所属のSHINee(シャイニー)が事前投票で本賞2位だったにも関わらず、本賞を受賞できなかったこともある。つまり「SMを優遇している」とは言い切れないのだ。
K-POP関連の受賞式は、結果を巡って多くの議論が巻き起こるのはつきもの。
今年も議論は上がってしまうのだろうか。輝かしい栄光を手にしたアーティストたちに、心からの拍手が送られることを願いたい。
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