- 韓国のニュースメディアWikitreeは、北朝鮮の新人歌手に韓国アイドルGFRIENDの盗作疑惑が上がっていると伝えた。
- 現在、ネット上では2つの楽曲を比較した動画が拡散され、話題となっている。
- 今回は北朝鮮歌手の盗作疑惑の詳細や、最近の北朝鮮の変化についてご紹介する。
日本でも注目を集め、幅広い世代で愛されているK-POP。そんな韓国アイドルの盛り上がりは北朝鮮にまで伝わっているようだ。
1月17日、韓国のニュースメディアWikitreeは、北朝鮮の新人歌手に韓国アイドルGFRIEND(ジーフレンド)の盗作疑惑が上がっていると伝えた。
今回は北朝鮮歌手の盗作疑惑の詳細や、最近の北朝鮮の変化についてご紹介する。
韓国の人気歌手に盗作疑惑

GFRIENDの楽曲が北朝鮮歌手に盗作されたと話題になっている(画像出典:GFRIEND 公式Instagram)
北朝鮮のある新人歌手が、GFRIENDの楽曲を盗作したという主張がインターネット上で拡散されている。
話題の中心となっているのは、北朝鮮の女性歌手であるチョン・ホンランの楽曲『私たちを羨め』だ。
2022年12月31日、平壌で開かれた新年の祝賀公演にて、彼女は該当曲を披露しており、曲の一部がGFRIENDの『FINGERTIP』によく似ていると言及されている。

盗作が話題となったチョン・ホンランのステージ(画像出典:韓国オンラインコミュニティー)
『FINGERTIP』は2017年にリリースされたGFRIENDの楽曲だ。
4thミニアルバム『THE AWAKENING』に収録されており、キャッチーなメロディーが特徴のダンス曲として知られている。
現在、YouTubeなどを中心に、チョン・ホンランとGFRIENDの楽曲を比較する動画が注目を集めており、ネットユーザーからは「解散したGFRIENDにそっくり」「上手に編曲したね!」「予想外すぎる」と、様々な反応が寄せられている。
GFRIENDと似ているポイントは?

『FINGERTIP』のメロディーが韓国歌手の楽曲の一部と似ている(画像出典:SOURCE MUSIC)
盗作が疑われているのは、『私たちを羨め』の間奏部分のメロディーだ。
話題となった映像を見てみると、該当箇所で音楽と画面が切り替わり、チョン・ホンランがダンスを踊る様子と共にメロディーが流れ、会場を熱く盛り上げている。
このシーンの音楽と『FINGERTIP』を聴き比べてみると、『FINGERTIP』のサビ部分のメロディーに非常に類似していることが分かる。
これに対し、東亜大学政治外交学科のカン・ドンワン教授は、自身のYouTubeチャンネルにて曲の類似性について解説。
彼が音楽の専門家に依頼し、2曲を比較してみたところ、該当箇所はどちらも同じ音で構成されていたという。
カン教授は動画の中で「結局、盗作として見なければいけないようだ」と語り、楽曲が盗作であることを主張している。
北朝鮮での変化

北朝鮮の若い世代を中心に人気を集めている韓国文化(画像出典:스브스뉴스 SUBUSUNEWS キャプチャー)
北朝鮮では、一般市民が韓国の楽曲やドラマを視聴することは禁止されている。
韓国の映像物を流布した場合、最高で死刑。また、視聴しただけでも懲役刑など、重い罪が課されるという。
しかし、北朝鮮の若い世代の間では密かに韓国ドラマやK-POPなどの文化が広まり、北朝鮮当局はさらなる規制に乗り出しているのが現状だ。
その一方で、北朝鮮の国家上層部も韓国の現代文化を取り入れるという変化を見せている。
![Sally Parks [송아 SongA Channel]](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2023/01/songas-sally-parks-1024x569.png)
平壌に住む少女が発信しているVlog(画像出典:Sally Parks [송아 SongA Channel] キャプチャー)
2022年には北朝鮮在住の少女が、Vlogスタイルで暮らしの様子や、街並みを発信するYouTube動画が話題となった。
少女は動画内でテレビゲームをしたり、ウォーターパークで遊んだりと、近代的な暮らしを満喫している。
微笑ましい少女の日常Vlogのように見えるが、この動画は朝鮮労働党が制作し、国のイメージ刷新を意図して作られたものと考えられている。
今回盗作が行われた楽曲に対しては、「K-POPのメロディを取り入れ、韓国の楽曲に対抗するための新たな文化を作ろうと、党が意図的に行った編曲だ」という見方もあるという。
一般市民に対する統制が強まっている中、韓国文化が北朝鮮にどのような影響を及ぼすのか、関心が寄せられている。
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