12月11日、アジア最大級の音楽授賞式『2021 Mnet ASIAN MUSIC AWARDS』が韓国で開催される。11月25日から行われた”Worldwide Fans’ Choice TOP 10”投票では、BTS(防弾少年団)が1位にランクイン。しかしTOP10のラインナップを見てみると、例年とは違う動きが見えている。
K-POP界最大級の音楽祭が、いよいよ幕を開ける。
韓国の音楽専門ケーブルチャンネル、Mnet(CJ ENM運営)が主催する『2021 Mnet ASIAN MUSIC AWARDS』、略して『MAMA』。
1999年に第1回が開催され、20年以上の華やかな歴史を持つ由緒ある授賞式であり、K-POP最大級のイベントだ。
2000年代に入ると、世界的なK-POPブームに後押しされ、そのスケールは徐々に段大きくなり、今や世界の音楽シーンでも一目置かれる授賞式となっている。
そして今年も、この1年に大活躍した大勢のアーティストと共に開幕を迎えるMAMA。その関心事は、なんと言っても世界の音楽ファンによる人気投票だろう。
BTSを追う第4世代アイドル
去る11月25日から開始された本投票は、公式ホームページのApple Music(アップルミュージック)による投票が、一足先に*終了(12月9日)。
*ツイッターによる投票は、授賞式開催中に終了する。
最終結果はまだ出ていないものの、途中経過を見てみると、昨今K-POP界で起きている”ある動き”が顕著だ。
それはまさしく、第4世代アイドル、特に男性アイドルの台頭である。
K-POP”絶対1強”と称されるBTS(防弾少年団)が現在1位を走っているが、驚くことにStray Kids(ストレイキッズ)が、僅差で2位に付けている。
両者の得票差は、1.1%(BTS:16.9%-Stray Kids:15.8%/12月10日正午現在)しかない。
BTSの1位を疑う者はいないが、ツイッターの投票結果によっては、Stray Kidsに追い抜かれる可能性もゼロではない。
第4世代、男性アイドルの大躍進
大躍進を見せる第4世代男性アイドルは、Stray Kidsだけではない。
3位にはENHYPEN(エンハイフン/7.5%)、4位にはNCT DREAM(エヌシーティードリーム/7.3%)、5位にNCT 127(エヌシーティー127/6.9%)、6位にTREASURE(トレジャー/6.7%)、7位にはTOMORROW X TOGETHER(トゥモロー・バイ・トゥギャザー/6.7%)と、トップ10に6組の第4世代男性アイドルがランクイン。
この”番狂わせ”は、K-POP界で起きているいくつかの変化をうかがわせている。
まず、BTS”絶対1強”という勢力図が揺らぎ始めていることがわかる。
昨年、本投票で30%を越える得票率を誇っていたBTSが、今年はその半分までパーセンテージを落としている。
そして人気投票の常連だった第3世代アイドル、特に女性アイドルの勢いが弱まっている現状がうかがえる。
第3世代アイドルの衰退?
MAMAの投票(未決)結果1つで、「K-POPの勢力図云々は大げさだ」と違和感を持つ読者もいるだろう。さらに言えば今年、様々な理由--例えば、メンバーの入隊や不祥事などで正常な活動ができなかったアイドルもいる。
また、都合により本授賞式への不参加が決定するなど、投票に影響を及ぼした要因もあるはず。
しかし、最近のK-POP界のトピックを見ていると、第4世代アイドルの成長スピードには驚きを隠せない。いつの時代でもそうだが、世代交代は前世代の衰退より、新世代の勢いにより起きる。
だから多くのファンが、今も惜しまず応援し続けている第3世代アイドルが、決して衰退などしていないことも知っている。
ただ、第4世代アイドルの猛進ぶりが、すさまじいだけなのだ。
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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