ガールズグループのLOVELYZのメンバーミジュが、セクハラ論争に巻き込まれ謝罪する事態に発展した。かつてセクハラ論争は、男性から女性へのパターンが大半だったが、近年はいかなる問題も、男女の性差はなくなってきた傾向にある。

LOVELYZのミジュが”セクハラ論争”で謝罪した。

セクハラで謝罪する事態になったLOVELYZ ミジュ。

セクハラで謝罪することになったLOVELYZ ミジュ。(写真提供:©スポーツ韓国)

事態は、6月に配信されたYouTubeの芸能番組『ミジュピクチュ』放送内で起こった。番組の中で、1人の男性にインタビューをすることになったミジュ。男性はミジュと同い年の大学生で、彼の将来の不安などの悩みに真剣に耳を傾け、真摯に助言しながら番組は進行されていた。

最後に仲良くセルカを撮影した後、男性のスマートフォンをふと見たミジュが「あ、彼女いるんですね」と言い「付き合ってどれくらいか」「彼女とどこまでいったのか」などと、相手のプライベートな領域に踏み込んだ。番組もこのやりとりに乗じて、面白おかしく字幕を表示し、一連のやりとりを和やかなジョークの一幕ととらえ、容認するかのように編集している。

番組が配信されると、視聴者から「セクハラではないのか」とコメントが届き、続く書き込みにも「質問が一線を超えている」「もう成人してるのに、配慮ができないのか」などと批判的な意見が大半を占めた。

この論争を受け、ミジュは「収録内容は、当事者の了承を得たものだが、視聴者に対しての配慮に欠けていた。軽率な発言をしたことを申し訳なく思う」と伝え「今後は言動により注意を払うよう努力する」と謝罪した。

また『ミジュピクチュ』スタッフも「不注意な場面で、インタビューを受けてくださった方と視聴者を傷つけることになってしまい、お詫び申し上げる。同じ過ちを犯さぬよう注意したい」と伝えた。

現在、該当の映像は非公開になっており、視聴ができないようになっている。

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韓国では、女性が男性へセクハラ行為を働くという議論は、つい最近も発生している。今年5月、JTBC出身気象キャスター、キム・ミナが未成年である少年に「”性的対話”を促した」と大問題になったのだ。

こちらもYouTubeであったが、あろうことか韓国政府の公式チャンネルでの出来事である。

キム・ミナは、オンラインの非対面授業に参加した中学生A君に「有り余るエネルギーをどのように発散しているのか」と質問。するとA君が静かに笑ったため「なぜ笑うの。私と同じこと考えてるの?」と意地悪な返答をした。続けて「自宅で過ごすメリットはあるか」と尋ね、A君が「母が不在なのが良い」と返すと「1人で何をするの?」と不敵な雰囲気でA君を困らせた。

レギュラー番組を多数降板することになった。

レギュラー番組を多数降板することになったキム・ミナ。(画像出典:キム・ミナ 公式Instagram)

このやりとりを見聞きしていたユーザーからは「成人女性が、未成年相手に不適切な会話を促した」と批判が殺到。動画はすぐさま削除され、韓国政府の公式チャンネル管理者は「視聴する国民の皆様にご迷惑をおかけして申し訳ない」と謝罪。キム・ミナも自身のSNSで「不注意な言動でご心配をおかけして申し訳ありません」と謝罪文を掲載した後、韓国政府の公式チャンネル含め10本以上のレギュラー番組を降板した。

これまでセクハラ問題と言えば、女性が被害者という立場が多い問題であった。しかしその当時から、人知れずセクハラに苦しんでいた男性が存在していたことは明確であり、上述した2件は、それが顕在化されることとなった代表的な例と言っても良いのではないだろうか。

大衆(または一部のネチズン)が”正義”と定めたものへの流れは、とてつもなく早い。

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今回の件も、近い時期で立て続けに起きた事案だけに、まさに男性が受けてきた被害が、大なり小なり「その程度」と流されず、問題として取り上げられるべきことだという”正義”への進行方向が突如として回れ右をして、精査される案件へと進化した結果なのだろう。

“セクハラ”で注視する論点は、当事者であることが大前提である。しかしこれが公共の場で行われたとなると、話は別だ。

もちろんセクハラに関しては、まだまだ女性が被害を受けることが圧倒的に多いことは認識しつつも、これをきっかけに様々な問題が、性差なく公正に提起される世の中にしていかなければならない。