K-POPガールズグループKARA(カラ)出身のク・ハラの訃報は、韓国中を震撼させる出来事となった。ク・ハラが関わった事件として知られている「リベンジポルノ事件」は現在も裁判が行われいている状況だが、そのような中でク・ハラの前恋人の裁判を進行した判事の行動が韓国で問題視されている。
11月24日午後、ソウル・江南区(カンナムグ)清潭洞(チョンダムドン)の自宅で亡くなったまま発見された、ガールズグループKARA(カラ)出身のク・ハラ。
韓国では、彼女が自ら命を絶った要因の一つとして、前恋人チェ・ジョンボムとの裁判が関連しているのではないかと推測している。

11月24日に亡くなったク・ハラ(画像出典:ク・ハラ Instagram)
韓国の媒体NEWSISによると、故ク・ハラの前恋人チェ・ジョンボムに対する裁判を進めたオ部長判事の行動に対する論議が大きくなっているという。
ク・ハラは昨年、チェ・ジョンボムを脅迫、強要、性的暴行犯罪の処罰に関する特例法違反などの容疑で告訴。
チェ・ジョンボムがク・ハラと法的論争をしている過程で、ク・ハラの腕と足に打撲を負わせて「性関係動画を流布する」と脅迫した、いわゆる「リベンジポルノ事件」だ。
裁判所は、一審判決でチェ・ジョンボムに対して傷害、財物損壊、脅迫、強要など容疑には有罪を言い渡したが、性関係の不法撮影には無罪判決を下した。
判決を決定する際、撮影が強制的に成されたかを判断するために、裁判を進めたオ部長判事がク・ハラとチェ・ジョンボムの性関係映像を見たとされる。
これに対して、韓国の有名女性小説家コン・ジヨン氏が、自身のSNS(Facebook)を通じて「判事はなぜ動画を見たのか。どれだけ恥ずかしいことか決めるため?そんなことをされたら原告であるク・ハラさんは、判事の顔をどのように見たら良いのか。判事は新人ですか?」と怒りを表した。
さらに「ク・ハラさんの前恋人であるチェ・ジョンボムを判決したオ部長判事が、判決文で具体的な性関係の場所と回数まで記載したようだ。判決に考慮したという内容全てが見ていて呆れる内容だ」と指摘。
コン・ジヨン作家は「年齢を重ねた私でも、この内容を見たら死を考えるでしょう。これは地獄のような暴力です」と強調した。

韓国の女性作家が司法の問題点を指摘(画像出典:コン・ジヨン作家 Facebook)
これに先立ちコン・ジヨン作家は、ク・ハラの死亡の便りを耳にした際「映像を流布しようとしていたチェ・ジョンボムは、罪の重さに合った処罰を受けなければならない。執行猶予を宣告したオ部長判事がしたことは裁判ではなく蛮行だ」という内容が含まれた緑色党(=りょくしょくとう / 韓国における環境保護政党)の論評を共有したことがある。
さらに「動画の公開を拒否するク・ハラ側とは違い“映像の内容が重要だ”とし、あえて映像を確認したオ部長判事。そして下した結論が“執行猶予 + カメラ撮影無罪”この関連記事を見て体が震える」と伝えた。
映像を確認したとされるオ部長判事は、当時「被告人(チェ・ジョンボム)が被害者(ク・ハラ)の同意なしに撮影したことは合っているが、被害者が制止しなかった点を見るとこっそりと撮影していたとは思い難い。被告人が金品を要求したり、被害者が性的な羞恥心を持っているようにも思えなかった」と伝えたという。
この報道を耳にした韓国の一部のネットユーザーたちからは「自身の性関係動画を見た人が判事である裁判に出なけばいけない日が近づけば、ク・ハラさんはどれほど地獄のようで苦しい思いをしただろう。ク・ハラさんは司法による他殺と言っても過言ではない」というような意見が多く寄せられ、判決文に具体的な性関係の場所と回数まで掲載することは必要だったのかという点に対する論議が大きくなっている。
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