歌手で俳優のキム・ジェジュンが、9月にフルアルバムを発売することが分かった。彼といえば、熱狂的なファンを持つアイドルとして長く愛されているが、過去にはサセンファンで悩まされたことも。本記事では、彼をぞっとさせた過去のエピソードを振り返ってみる。
歌手で俳優のキム・ジェジュンが、今年9月にフルアムバムを発売することが分かった。2016年の2ndフルアルバム『NO.X』以来、約6年ぶりの新譜となる。

約6年ぶりの新譜を公開するキム・ジェジュン(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
彼の所属事務所であるC-JeSエンターテインメントによると、アルバムの発売と同時に、アジアツアーコンサートを開催するという。ファンの前にどのような姿で登場するのか、今から期待される。
ところで彼と言えば、ルックス、ボーカル、ダンス、スター性のどこをとっても欠けておらず、“アイドルの象徴”と言っても過言ではない人物。韓国はもちろん世界各国に熱狂的なファンが存在し、日本でも東方神起(TVXQ)時代から長く愛され続けている。
こうして絶大な支持を得てきた彼だが、その人気ぶりをある意味、証明するとも言える衝撃的なエピソードがあるのをご存じだろうか。それは「キム・ジェジュンの肌(肉片)が欲しかった」という理由で、カッターを用いて彼を傷つけるファンがいたというものだ。彼の人気が全盛期だった頃、同様の事例が頻繁にあったという。
これは、いわゆるサセンファンと言われる人たちによる行き過ぎた行動だが、彼女たちの行いはこれだけではなかった。
*サセンファン:韓国語で“사생”と書き、芸能人の私生活(사생활/サセンファル)にまで追いかけるストーカーのような悪質ファンのこと。
キム・ジェジュンの家に不法侵入し、寝ている彼にキス。携帯電話のデータをコピーし、通話記録に残っている人全員に電話をして、女性か否かを確認する人物や、高額な代金でタクシーを手配、彼が運転する車を前後左右囲んで移動するのを妨害することも。
また、関心を得るために逆走や、車をわざとぶつけるなどして事故を起こすという危険な行為に及ぶ。彼が歩いている時に近寄って身体を触るのは日常茶飯事で、婚姻届を出すために印鑑を盗むのは”愛嬌”だと言われるほど、度を超えた水準であったそうだ。
驚くのは、上記に挙げた例がごく一部である点で、彼のサセンファンは数百人に及んだという。
そんな中2012年、キム・ジェジュンと思われる人物が、サセンファンに暴行し、暴言を吐いた音声が、ある韓国メディアの報道により公になる。
これにより、キム・ジェジュンは「いくらサセンファンが間違った行動をとっても、影響力の大きい歌手として、こんな行動は、誤ったファン文化にさらに火をつける行為なんじゃないの?」、「スターはファンから関心を得て生きていく存在なのに、ファンに暴言・暴行をするなんて失望した」と、世間からバッシングを受けることに。
当時はまだ、サセンファンというものが世の中に正しく認識されていなかった時代で、“ファンの度合いが他よりも少し強い、度の過ぎた熱狂的なファン”という程度に捉えられる風潮が強かったのが理由。このため彼の行動は、世間の大多数から非難されたのだ。
しかし後に、ストーキングにあたる行為であることが認知され始めると、彼を擁護する反応が見られるようになる。
では、現在はどうなのか。
どうやらキム・ジェジュンは、過去に比べ大分落ち着いた生活を送っているようだ。
2021年5月には、あるラジオ番組に出演し「12年が経ってやっと終わった」と語っている。
キム・ジェジュン本人には、悪夢のような記憶となったサセンファン。人気の証と言うには、命の危険にさらされるなど、スターにとってはその”代価”が大きすぎる。
(構成:西谷瀬里)
JYJ
2010年、東方神起のメンバーであったキム・ジュンス、キム・ジェジュン、パク・ユチョンの3人により結成されデビューした。
グループ名は3人のメンバー、ジェジュン(Jaejoong)、ユチョン(Yuchun)、ジュンス(Junsu)の英語名頭文字をとってつけられた。
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