- 『ワンダフルワールド』(MBC)で主演を務めているチャウヌ。
- 俳優デビューから8年目にして転換期を迎えている。
- 『ワンダフルワールド』での活躍に触れるとともに苦悩の歳月を辿ってみる。
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ディズニープラスで独占配信中の『ワンダフルワールド』(MBC)で主演を務めているチャウヌの熱演に熱い視線が注がれている。
彼が演じているのは、憎しみに囚われた孤独な青年ソンニュル。ある事件によって愛する家族を失い、自分と同じように心に傷を負ったスヒョン(キム・ナムジュ扮)と出会って運命が絡み合う人物だ。
影があってミステリアスな難しいキャラクターだが役を自分のものにして、没入感たっぷりのストーリーや物語をけん引するベテラン女優キム・ナムジュの熱演を凌駕する勢いで視聴者の関心を一身に集めている。
“顔天才”と言われ、非の打ち所のないビジュアルばかりが先行していたのはもう昔のこと。本作をきかっけに、ルックスを一旦横に置き彼の演技に視線を向けるドラマファンが急増、役者としてステップアップした姿が大きな反響を呼んでいる。
俳優デビューから8年目にして転換期を迎えている様子のチャウヌ。アイドルとしては確固たる地位を確立している彼だが、演技者としてはここまで決して平坦な道のりではなかった。
彼がどのようにして役者人生を歩んできたのか、『ワンダフルワールド』での活躍に触れるとともに苦悩の歳月を辿ってみる。
ビジュアルが先行した時代
韓国の美人女優が気後れするほど完璧な美貌を誇ることで知られるチャウヌは、アイドルグループASTRO(アストロ)のビジュアル担当で、し烈な競争が繰り広げられるK-POP界において、ルックス一つでグループの知名度を急上昇させたことで知られている。
大人たちの都合なのか、ドラマ界でもこの最大の武器を生かさない手はないとばかりに、デビュー作をはじめ長らく外見を前面に押し出した役を担当してきた。
非現実的なルックスを持つチャウヌだからこそ演じることのできる少女漫画の主人公を彷彿とさせる役柄で、背景に星がキラキラと描かれたり花を背負って登場したりするあのキャラだ。
その極みが、お茶の間デビューして2年目、5作目に携わったドラマ『私のIDはカンナム美人』(JTBC/2018)。無口な役でほぼセリフがなかったのだが、彼のアップだけで十分に間が持ち、美しいビジュアルにとろけた視聴者が多かった。
演技が評価されるというよりは、“チャウヌがかっこよかったドラマ”というのが大多数の印象。深みのある芝居が必要とされる役ではなく、ルックスメインのキャラ一辺倒だった彼には、この頃から辛辣な言葉が浴びせられるようになっていく。
逆境をものともしない演技への執念と挑戦
アイドルが演技をすることに対して否定的な意見を持つ人がいまだ多く存在する韓国では、たとえ世界中にファンを持ち支持されているグローバルスターでも容赦しない。
オンラインコミュニティー上で演技力不足を酷評されるのはデフォルトで、いきなり主演に抜擢されようものなら、「お手並み拝見」と言わんばかりの態度を示す人も。また視聴率が低迷すると、その原因だと決めつけて吊し上げを食らうことも珍しくない。
韓ドラ界の第一線で活躍するスジをはじめ、IU(アイユー)などもかつてはそんな時代が。そしてチャウヌにもそれは例外なく訪れ、応援する人がいる一方で彼もまたこれでもかというほどの激しいバッシングを受けた。
「大根役者」をはじめ、演技ではなく女性顔負けの美貌で数字を獲得していることを示唆して「視聴率の看板娘」と言われるなど、聞くに堪えない心ない言葉も。
役者から手を引こうかと考えてもおかしくないほどの強烈な批判だが、彼は俳優人生にピリオドを打つどころか逆にアクセル全開で、『私のIDはカンナム美人』の翌年なんと時代劇『新米史官ク・ヘリョン』(MBC/2019)に挑戦する。
滑舌や表現方法が現代劇とは大きく異なり、難しいとされるジャンルに自ら飛び込んだのだ。その後『女神降臨』(tvN/2020)でイケメンキャラに一旦帰ってきたものの、2022年に自身初となるアクションファンタジー『アイランド』(TVING/2022)に出演。顔にけがでもすればアイドルとして致命的だが、そんな心配をものともせず果敢に挑んだ。
時代劇やアクションファンタジーへのチャレンジは、容赦ない韓国視聴者から厳しい評価もあったものの、彼のファンならこの頃少しずつ演技に説得力や変化のようなものを感じはじめていたのではないだろうか。映画『デシベル』(2022)での熱演が注目されていたのもほぼ同時期だ。
逆境を自身の糧にするかのように新たな世界に積極的に足を踏み入れ、役者として成長し変身しようと努力しているチャウヌ。ドラマ界で活躍できる場を体当たりで模索しているようにも見える。
そんな彼がまた一歩踏み出した作品が、冒頭で触れた『ワンダフルワールド』だ。
体当たりの新たな挑戦へ
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チャウヌが『ワンダフルワールド』への出演を決めた理由は、ソンニュルの心の傷とそれを克服する過程を描きたいと思ったからなのだとか。
人の複雑な感情線を追求する演技はごまかしが利かない分叩かれやすいが、彼はまたしても茨の道を自ら選択した。そして今、機が熟したかのように本領を発揮しはじめ、本作での活躍が注目を浴びている。
第2話までは出演量が少なく、チャウヌファンのなかには物足りなさを感じた人もいたようだが、短いシーンで観る者に強い印象を残した。例えるならば、大物俳優がサクッと特別出演して、爪あとはしっかりと残すあれだ。
なかでもチャウヌが披露した複雑な感情を秘めた視線は圧巻、目だけで訴えかけてくる力強い演技は、かつてキラキラとしたイケメンキャラを演じていた人物とは思えない。これまでとは正反対の役で、演技変身に成功したと言っても過言ではないだろう。今までのどの役よりもしっくりきているのに驚くほど。
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また本作のポスターにもなっているスヒョンに傘を差し出すシーンは、自身が持つ魅力を存分に発揮しながらも、ソンニュルになりきって美しく幻想的なワンシーンに仕上げている。決してビジュアルだけが上滑りしているような場面ではない。
続く第3話と第4話では、スヒョンに対して次第に心を開いていく姿を違和感なく描き出した。2人が食事をするシーンで放った、「餃子をもう1つ注文してもいいですか?」と尋ねるセリフは彼のアドリブなのだとか。
観ていただけると分かるが、この言葉にソンニュルの気持ちがギュッと凝縮されており、2人の関係性の変化が手に取るように分かる。ここでは“絶妙な塩梅の一言”とだけお伝えしておく。気になった人はぜひ本編をご覧いただきたい。
ちなみに韓国のネット上では、「チャウヌの演技が上手くなってるのを感じる」、「目の演技がいい」という意見にはじまり、「ソンニュル役にぴったり」という声まで上がっている。
アイドルとしてグローバル人気を獲得している現状に甘んじることなく、役者としての次なるステージを見据え苦悩を重ねてきたチャウヌ。
“顔天才”が修飾語として付いて回ってきたが、“演技天才”と言われるようになる日は訪れるだろうか。『ワンダフルワールド』で新たな挑戦に出た彼の姿をしっかりと見届けたい。
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