BTSを輩出したBig Hitと、多くのオーディション番組を成功させたMnetがタッグを組んだサバイバル番組『I-LAND』が、話題性・視聴率共に惨敗だ。大衆の間では「アイドルオーディションの終焉か‥」とも囁かれている。

Big HitエンターテインメントとCJ ENMの超大型デビュープロジェクト、Mnet『I-LAND』が不振のドロ沼に陥っていると韓国メディア・スポーツ朝鮮が報じている。

約3年の制作期間、計200億ウォン(約20億円)の制作費が投入されたという点で、第2のBTS(防弾少年団)を夢見る練習生たちのサバイバル オーディション番組『I-LAND』は、放送前から歌謡界の耳目を一身に受けた。だが、膨大なスケールに比べて視聴率は低調で、話題性の面でも苦戦を強いられている状況だ。

Big Hitのパンシヒョク代表が総括プロデューサーを引き受けた『I-LAND』

Big Hitのパン・シヒョク代表が総括プロデューサーを引き受けている『I-LAND』(写真提供:©スポーツ韓国)

BTSを輩出したBig Hitのパン・シヒョク代表が10年ぶりに手掛けるプロデュース、そして数多くのオーディション番組を成功させたMnetのコラボは、それだけでも関心を集めるに十分だった。だが、CJ ENMは昨年『PRODUCE シリーズ』の投票操作で物議を醸す。

サバイバル オーディションの最も基本となる”公正性”が揺らいでしまった状況で、視聴者たちからの信頼回復が出来るのかと放送前から論議に包まれたが、真っ向勝負に挑んだ『I-LAND』は、3000坪余りの超大型スタジオまで作り、野心に充ちた姿を見せた。

投票方法を変更し、公正性・信頼性に自信を持つCJ ENMだったが、問題点に”安全面”も挙げられた。『I-LAND』のステージは可動式で、熟練したダンサーでさえ転倒事故を起こすような危険性があり、内部での安全問題が提起されていたにもかかわらず、強行。その結果、スタッフと出演者の転落事故が発生する事態となった。

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第2のBTSを誕生させると囁かれている『I-LAND』

第2のBTSを誕生させると囁かれている『I-LAND』(写真提供:©スポーツ韓国)

紆余曲折を経て放送をスタートさせた『I-LAND』だったが、またしても思わぬ伏兵が現れるこ。それは”視聴率”だった。

『I-LAND』は、これまで8回放送されているが、視聴率1%の壁を越えたことが一度もない。最高視聴率は、BTSの出演回である8月14日の0.6%(以下ニールセンコリア集計)だ。同時放送中のtvNでは、初回放送で1.3%を記録したが、その後は下落傾向を見せており、BTSが援護射撃に乗り出しても、視聴率低迷は避けられなかったというわけだ。

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視聴率低迷が続く『I-LAND』

視聴率低迷が続く『I-LAND』(写真提供:I-LAND NAVER)

視聴率35.7%を記録した、TV CHOSUNのオーディション番組『ミスタートロット』が史上初の大ヒットを遂げたことを比較すると、”サバイバルオーディション”というジャンル自体が、視聴者たちにマッチしていないわけではない。

では『I-LAND』はなぜ? アイドルオーディションに対する視聴者の関心が落ちたのか? “観察型リアリティー”という新しい試みが視聴者の興味を引かなかったのか? もしくは、Mnetの相次ぐ不祥事により、固定視聴者が離れて安定性が確保できなかったのか‥。

本来オーディションプログラムは、デビュー後の人気の土台を作るための目的とされ、”新鮮な人材の発掘”という企画と共に、視聴者たちの心を惹きつけていくことが長所とされている。だがしかし『I-LAND』は、メディアで取り上げられるような話題性も確保できず、視聴率も惨敗続き、大衆の間では「アイドルオーディションの終焉か‥」と、オーディション番組自体の将来を懸念する声が上がっている。

だが、期待要素があることも事実だ。一部では、前述した『ミスタートロット』などと比較したりもするが、プログラムの性質自体が違うため、比較対象になり難い。あえて視聴率の数値を比べるなら『I-LAND』は失敗と見られるが、アイドル文化を主導する主なターゲットである若者世代は、テレビよりオンラインコンテンツの消費に馴染みがあり、実際『I-LAND』はSNSで目につく反応を得ていたりもするのだ。

『I-LAND』から誕生するグループは、年内上場を目標にしているBig Hitの立場からすると、力を注がなければならないチームでもある。それに、軍入隊の時期が近づいているBTSの空白期を埋める存在になれるかどうかという、大きなカギも握っている。度重なる論議や視聴率の惜しい成績に屈することなく、デビュー後は話題性を集めることが出来るのかと、関心は傾いている。



BTS

BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースによって誕生した。
BigHitエンターテインメントに所属している。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。
グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。

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