Mnetで人気のダンサーサバイバル番組で審査員を務める歌手BoAが、SNSを通じて中傷被害をうけている。審査結果を不服に思った一部の番組ファンが、彼女を攻撃しているのだ。韓国ネットでは、”アイドルが審査員を務める”ことについて、議論が巻き起こっている。
韓国メディアのtopstarnews(トップスターニュース)が、「BoAが、”インスタテロ”の被害に遭っている」と報じている。
BoAは現在、Mnet男性ダンサーサバイバル番組『STREET MAN FIGHTER』で、SUPER JUNIORのウニョク、2PMのウヨンと共に審査員を務めている。
9月20日に放送された回では、ついに最初の脱落チームが決定。これまで優勝候補に挙げられていた”PRIME KINGZ”が、惜しくも脱落となった。
すると、この結果に納得のいかない一部の番組ファンから、審査員のBoAに対する非難が殺到。
彼女のインスタグラムは、抗議や中傷など、悪質な書き込みの投稿で溢れている。
投稿内容を見てみると、「PRIME KINGZを戻して!」「きちんと審査してほしい」「最悪の審査・・本当にあきれる」「ちょっとひどくないか? 審査する資格は無い」「今後、審査の依頼が来ても断って!」など、審査結果に怒りを爆発させるコメントが多い。
中には、「女王蜂のように、ダンサーの中で理想のタイプを探しているのでは?」「審査しないで。恥ずかしくないの?」「小学生が大学生を評価しているよう」「バラエティー番組じゃないんだから、トップダンサーを審査員に連れてきて!」など、過激なコメントも。
この状況を知った韓国ネットユーザーは、「TV番組なんだから、ただ番組として見れば良いのに」「なぜ、ここまでひどい悪質コメントをするの?」「たしかに結果に納得いかない時もあるけど、インスタに悪質コメントを残すのは度を超えてる」「BoAは、キャリアも実力もあるのに」など、彼女を擁護する意見が上がっている。
BoAは、本番組の女性版『STREET WOMAN FIGHTER』でも審査員を務めたが、実はその時も一部のネットユーザーから中傷を受けている。
(関連記事)「審査員として資格なし」BoAに中傷コメントが殺到する ’こじ付け’ 理由
この番組は、実力派ダンサーたちがハイレベルなダンスバトルを繰り広げることで人気なだけに、放送当初より「そもそも、なぜダンスの審査員がダンサーじゃないのか?」という議論が上がっていた。
今回、BoAの”インスタテロ”が発生したことで、再びこの”審査員議論”が巻き起こっている。
審査員を務めている3人は、K-POPアイドルとしてキャリアも実力もあり、ダンスにおいても定評のあるメンバーだ。「審査員の資格は十分にある」と考える人も多いだろう。
また、番組はデビューをかけたオーディション番組ではなく、サバイバル番組。
第一線で活躍したアイドルやアーティストであれば、ステージ上でのパフォーマンスを一つのショーとして、客観的に審査することができる。
「観客への魅せ方はどうだったか?」という観点では、3人の審査員は正しい評価ができるのではないだろうか。
一方で、アイドルら芸能人が審査員を務めるのは、「完全な視聴率狙いだ」という意見もある。
オーディション番組でも、現役アイドルらがアドバイザーとして出演することがあるが、参加者の練習風景を見て、きついコメントを放つ場面を目にすることがある。
これは、プロからの叱咤激励で参加者が奮起する、という番組を盛り上げる演出の場合もあるようだが、参加者を応援しているファンの目には、アイドルのまるで上から目線のような態度が不快に映ってしまう。
今回の『STREET MAN FIGHTER』の審査場面についても、「BoAが1人でジャッジしたかのような編集が、”インスタテロ”を引き起こすのに一役買った」という意見も上がっている。
“出演者をジャッジする”という審査員を務めることは、世間から批判を受けるかもしれないことに、それなりの覚悟をもって臨んでいるだろう。
しかし、今回のように、審査結果に納得いかない番組ファンが、審査員を中傷するケースが増えている。
そのため議論の中には、「アイドルやアーティストなど、芸能人がジャッジするような番組は止めるべき」という意見も上がっている。
今回のBoAへの攻撃は、すでに黙って見過ごすわけにはいかない一定のレベルを超えているようだ。
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(構成:酒井知亜)
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