- BigHitによる、”ボラヘ”商標出願が白紙となった。
- 韓国特許庁は「”ボラヘ”はBighitではなく、Vが所有権者である」と判断したようだ。
- この事案に対して韓国ネットユーザーは「アーティストの権益が守られていない」と嘆いている。
BTS(防弾少年団)の所属事務所である、BigHitミュージック(以下、BigHit)の“ある試み”が白紙となった。

”ボラヘ”を生み出したBTS V(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
10月11日、韓国メディアは「BigHitは、Vが生み出したと言われる単語“ボラヘ(보라해)”の商標出願を申請したが、特許庁がこれを却下した」と報道。
一部のマスコミは、“却下理由”について「特許庁は、“ボラヘ”の権利者をBigHitではなく、キム・テヒョン(Vの本名)にあると判断したため」と捕捉している。
しかし、この“ボラヘ”商標問題。マスコミの報道だけでは、いくつかの疑問が残る。
その疑問を、紐解いてみたい。
ボラヘ(보래해)の意味とは
“ボラヘ”を直訳すると、“ボラ(보라/紫)”+“へ(해/する)”、“紫する”となる。
この言葉は、韓国のポータルサイトであるNAVER(ネイバー)が運営するサービス『NAVER辞典』にも登録されているほど、多くの人が知り、多くの人に使われる言葉となっている。
欧米のARMY(BTSファン)の間では、“I purple you”と訳されているという。
この言葉は、2016年11月に行われたBTSのファンイベントでのこと。Vが、BTSの公式ペンライト“ARMY BOMB(アーミーボム)”によって、観客席が紫一色に染まった光景を見て、即興で作った言葉だ。

韓国特許庁は”ボラヘ”の権利者をVと認定している(画像出典:BTS official facebook)
Vはこの言葉について「虹を、“青春”や“人生”に例えると最後の色が紫なので、最後までお互いを大切に思い、信じて、愛し合おうという意味を込めた」と語った。
この“ボラヘ”は、BTSとファンをつなぐ言葉として、今もなお大きな象徴性を持っている。
特許庁は、なぜVを権利者だと判断したのか
韓国の特許庁は、BigHitの出願を却下した理由として「商標法第34条1項に基づき、申請を受理することができない」と明かした。
特許庁は、どのようにして「“BigHitのもの”ではなく、“キム・テヒョンのもの”であるため」という判断に至ったのだろうか。
BigHitの出願申請後の経緯を見てみると、不特定多数による“情報提供”があったことがわかる。
“情報提供”とは、商標出願が成立してはならない理由(拒絶事由)がある事を、特許庁の審査官へ知らせる行為であり、審査官はこれらの情報を参照し、最終的な判断を下すという。
韓国メディアのBizHankook は、BigHitが“ボラヘ”の権利を所有する事に反対する多数のファンが、特許庁に情報を提供したと見ている。
すなわち「“ボラヘ”は、Vとファンが共有する大切な思い出であり、メッセージである」という、共通認識の表れなのだ。
それ故、徹底的な“防御”に踏み込んだものと見られる。
Vの承諾があれば、出願は可能か
特許庁の判断により、Vは“ボラヘの権利者”だと、公に認められた。
ここで仮にVが、“ボラヘ”の権利をBigHitに委託した場合、商標出願は可能になるのだろうか。
これについて、BuzHankookは「Vが“商標を使用しない”意思を特許庁に知らせれば、BigHitに対する拒絶事由は消滅する可能性が高い」と分析。続けて「全ては、Vの判断次第だ」と強調した。
同メディアはその根拠として、“BTS”などのグループ名も「BigHitが、BTSメンバー全員の承諾を得て商標出願をした」と裏付けている。
ではBigHitは、Vを説得して“ボラヘ”の商標出願を再度試みるだろうか。
特許庁への“情報提供”という集団行為を目の当たりにしたBigHitとしては、ファンの逆鱗に触れる行動は容易ではない。
とはいえ、Vが“ボラヘ”の所有権を行使するのも、事務所としては好ましくない。“不仲説”というデマの根源になる恐れもある。
韓国ネットでは、この事案を巡って「アーティストを被雇用者として見ているから、こういう発想ができる」「厳密にいうと、同業関係である」「“ボラヘ”はVとファンのもの」と、BigHitをけん制する声が多数を占めている。
(関連記事)BTS Vは’きれいな言葉を生む天才’!関心と配慮に満ちた彼の語録 4選
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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