4人組に生まれ変わったBIGBANGが、4年という短くないブランクを終えカムバックを報せた。順次入隊による空白は、韓国人の男性アイドルとしては避けて通れない道であるが、彼らの音楽活動を阻んだもう1つの要因があったのだが‥。
K-POP界のパイオニア、BIGBANG(ビッグバン)が還ってくる。
4年という短くないブランクを終え、4人組に生まれ変わったBIGBANGがカムバックを報せたのは、去る2月7日の事。
カムバック時期は「今春(3月以降)」とだけ明かされており、正確なリリース日はまだ公表されていない。複数の韓国メディアによると、新曲の収録は既に完了しているという。
韓国ネットでは、あるメンバーの発言から「3月〇日にカムバックが有力」といった予測も出回っている状況だ。
音楽活動を阻んだ”冷ややかな視線”
メンバーの順次入隊による空白は、韓国人の男性アイドルとしては避けて通れない道であるが、彼らの音楽活動を阻んだもう1つの要因があった。
それは、当サイトでも再三伝えてきた通り、世間からの”冷ややかな視線”だ。
“BIGBANGカムバック”の報せと同時に、韓国ネットでは反旗を掲げるアンチファンが登場。現・元メンバーの不祥事が蒸し返されるという、望ましくない様相を呈した。
(関連記事)BIGBANG T.O.Pのうっ憤を ‘虚言癖’ と袋叩きにする韓国メディア
このような反発を察してか、メンバーはそれぞれ兵役を終えながら個人活動さえ控え目であるほど、”隠遁者(いんとんしゃ)”としての生活を余儀なくされている。
多くの音楽ファンが、彼らの帰還を心から待ち望み、”BIGBANGの渇き”を訴えているにもかかわらず、カムバックの報せは一向に聞こえてこなかったのは、そのせいではないかと推測する。
とはいえ、メンバーそれぞれがアーティストとしての”本分”を断念したわけではない。
ある韓国芸能関係者によると、メンバーは数年前から音楽作業に入っているという。ファンにのために、数十を超える楽曲を完成させたメンバーもいるそうだ。
元メンバーの裁判という足かせ
しかし、いざカムバックの話が具体的になると、メディアやネットユーザーは”時期尚早だ”という、あたかも正義を提議しているかのようなキャッチコピーを用いて、彼らの活動を阻んできたのも事実。
というのも、2020年1月から2年以上続いた、元メンバーのV.I(スンリ)の裁判が、残念ながら、BIGBANGカムバックの”足かせ”になっていたためだ。
そんな裁判に、いよいよ決着の目途がついた。去る1月27日に開かれた控訴審の宣告公判で、国防部高等軍事法院(軍事裁判所)は、被告であるV.Iに懲役1年6カ月を言い渡したのだ。
BIGBANGとしては、大衆の”言いがかり”を1つ減らすことができたのである。
悪質視聴者という足かせ
そしてBIGBANGが表舞台から姿を消していた4年間、K-POP業界に大きな変化が。
それは、長年芸能界と共生関係を保っていたテレビというコンテンツが、ここ数年明らかに衰え始め、いわゆる”コンテンツ・シフト”が起きたのである。
BTS(防弾少年団)、SEVENTEEN(セブンティーン)など、人気アイドルグループにとって”テレビ”というコンテンツへの露出減は、かつてのアイドルのような”死活問題”に直結しない。
この変化が、BIGBANGにとってある種”追い風になった”との分析も出ている。
なぜなら、テレビ出演に対してヒステリックに反応する視聴者の存在も、BIGBANGカムバックの”足かせ”になるからだ。
SNSや動画プラットホームで自主コンテンツを制作・配信し、テレビ以上のコストパフォーマンスが担保される時代だからこそ、テレビ出演という”オプション”は不要となる。故に「彼らをテレビに出すな!」「テレビに出るなんて厚かましい」といった、心無い視聴者の非難に晒される心配も減少すると期待される。
数々の騒動や不祥事は、芸能人にとって自己管理を怠った”ツケ”かもしれない。しかし、時間がどれだけ経過しても難癖をつけられ、音楽活動さえ許されないという惨憺たる境遇に、BIGBANGはいつまで立たされなければいけないのだろうか。
彼らを縛り付けていた”足かせ”から自由になり、ファンの”BIGBANGの渇き”を解消してくれる日が、ようやく近付いている。
BIGBANG
BIGBANG(ビッグバン / ハングル 빅뱅)は韓国出身の4人組男性アーティストグループ。
メンバーはG-dragon、TOP、SOL、D-LITE(元メンバーV.Iは2019年3月に芸能界引退)で、YGエンターテインメントに所属している。2006年に韓国でデビュー。メンバーは、MTVコリアの「リアルドキュメンタリーBIGBANG」を通して選ばれた。
2006年デビュー後から若い世代のファッション、トレンドに大きな影響を与えたグループであり、これ以降にデビューするアイドルグループのコンセプトなどにも影響を与えたグループだ。
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