大人の片思いを描いたドラマ“半分の半分”が、視聴率不振のため全16話から12話へと短縮編成され、最後まで上昇を見せることなく終了してしまった。その要因とはーー。
チョン・ヘインが主演を務めたドラマ“半分の半分”が、視聴率不信により話数短縮が決定したのは既報のとおりだが、終盤にきてまさかの低視聴率を更新してしまうという、不名誉な結果が出てしまった。
(関連記事)チョン・ヘイン、’トッケビ’の魔法が溶けた?主演ドラマの放送短縮が決定
話題性では抜群だった“半分の半分”だが、初回から全国有料放送世帯基準視聴率が2.4%(ニールセンコリア提供、以下同じ)という低空スタートだった。その後も上昇を見せることなく数字は下落、7日に放送された第6話では1.2%という視聴率を叩き出してしまう。その後も1%という低調な成績から抜け出すことができず、28日の最終話も1.2%という記録で終幕した。

前評判は良かったのだが‥。(画像出典:tvN)
放送短縮の理由を「ドラマのスピード感を高めるため」といえば聞こえは良いが、事実上の“打ち切り”であることは一目瞭然だった。
ドラマのテーマは“片思い”。主人公のハウォン(チョン・ヘイン)は、幼少期を共に過ごしたジス(パク・ジュヒョン)に33歳の今も片思い中だ。しかしジスはほかの男性と結婚し、第2話では事故でこの世を去ってしまう。その姿を見守っていたソウ(チェ・スビン)は落ち込むも、“1%の可能性”を信じて片思いを始めることとなる。
不振となった要因のひとつに、テンポの遅い片思いが挙げられた。“人工知能”を素材とした物語を期待していた視聴者だったが、人工知能デバイスと結合する過程が具体的に説明されないまま物語は進行。テーマの肝であったはずの部分の詳細を省いたために視聴者は置いてけぼりを食ってしまった。それに加えて、遅々として進まない2人の関係に感情移入することは困難だった。

2人の恋の行方は?(画像出典:tvN)
大衆文化評論家であるチョン・ドクヒョンは「“半分の半分”はストーリーを追うものではなく、現代人が経験する喪失感とその傷を通してどのようにして幸せに治癒できるかという部分に注目すべきドラマだ。しかし早期終了により、その過程の説得力を伝えることが難しくなってしまい、残念である」と述べている。
さらに特筆すべきは、チョン・ヘインの演技、役柄に既視感があったことだ。
“よくおごってくれる綺麗なお姉さん”、“あなたが眠っている間に”などのラブストーリー要素でスターダムにのし上がったチョン・ヘインだが、放送前から本作もラブストーリーだと知った一部のファンは、「以前と似たようなキャラクターなのではないか」という懸念の声をあげていた。そしてそれが現実のものとなってしまった。もちろん、役柄の演出や雰囲気や映像美にデジャヴ感があったと言う声もある。

チョン・ヘインの新たなキャラクター挑戦が期待される。(画像出典:tvN)
一部の俳優は、自分のイメージを固定させないために次回作までの期間をあけるか、まったく違う役柄を引き受けるなどするという。それを良しとするかは別としても、既視感を拭う方法としてはひとつの手段である。
「今回のような役柄はもう食傷気味」「もっと違うキャラクターに挑戦してほしい」という声があることは事実なだけに、彼自身にも、もっと違った世界観や役柄に挑む心意気を、次回作ではぜひ見せて欲しいところである。
チョン・ヘイン
FNCエンターテインメント所属の俳優チョン・ヘイン。1988年4月1日生まれ。
2014年TV朝鮮ドラマ『百年の花嫁』で俳優デビュー。
デビュー前にはガールズグループAOAの『MOYA』のMVに出演したことがある。
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