- 2023年に入ってから、より深刻化していると言われる、韓国映画界の不振。
- しかし、観客動員数など興行成績の面では残念な結果でも、作品自体は好評を得た映画も多い。
- そこで今年、作品は良いのにヒットに恵まれなかった「呪われた傑作」に認定された韓国映画8作品をご紹介する。
今年(2023年)、韓国で動員力の強さを見せつけたのは『THE FIRST SLAM DUNK』や『すずめの戸締まり』といった日本のアニメ映画だった。
「今年の韓国映画は凶作」そんな残念な見出しの記事が出るほど、韓国映画界の不振が深刻化している。
韓国では、映画鑑賞料金の値上げやVODでの視聴機会が増えていることなどが影響し、映画館の観客動員数が減っている。
特に今年の韓国映画は、莫大な制作費がかけられた大作が多数公開されたこともあり、作品そのものを評価するのではなく、最終的な観客数が、赤字・黒字の別れ道となる“損益分岐点”を超えられないと「失敗作」と判断される傾向が強まった。
しかし、実際に映画を観た人たちの感想や反応を見ると「良い作品」「クオリティーが高い」「ストーリーが面白かった」と好評を得ているものが多い。
韓国では、作品自体は良いのに、奇しくもヒットに恵まれなかった作品を「呪われた傑作(저주받은 걸작)」と表現するが、今年はそんな作品が多かったようだ。
そこで本記事では、不振が嘆かれつつも、観客に「呪われた傑作」と認定された今年の韓国映画8作品をご紹介する。
幽霊
まず最初は、韓国が誇る名優ソル・ギョング主演のスパイアクション映画『幽霊』。
俳優イ・ハニ、パク・ソダム、パク・ヘスなど豪華キャストが揃い、観客からは「想像よりも面白かった」「前半から引き込まれる」「映像美とアクションが良い」との反応が上がった。
しかし、同時期に映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開されたことも影響してか、損益ゼロの目標値となる損益分岐点335万人に対し、観客動員数は66万人にとどまった。

映画『幽霊』(画像出典:namuwiki)
●韓国公開日:2023年1月18日
●出演:ソル・ギョング、イ・ハニ、パク・ソダム 他
●製作費:137億ウォン(約13億7千万円)
●損益分岐点:335万人
●観客動員数:66万人
交渉
国民的俳優の代表格ヒョンビンとファン・ジョンミンの共演作『交渉』。
150億ウォン(約15億円)という製作費がかけられた本作は、ヨルダンで2カ月にも及ぶ撮影が行われ、圧倒的なスケールと臨場感を味わえる、見応えある作品となっている。
公開後1週間で約100万人を動員したが、最終的な観客動員数は172万人と、費用回収の基準である損益分岐点350万人の約半分の成績となった。

映画『交渉』(画像出典:Daum映画)
●韓国公開日:2023年1月18日
●出演:ファン・ジョンミン、ヒョンビン、カン・ギヨン 他
●製作費:150億ウォン(約15億円)
●損益分岐点:350万人
●観客動員数:172万人
ドリーム
映画『ドリーム』は、日本でも大人気の俳優パク・ソジュンとIU(アイユー)が揃った注目作。
2019年に、韓国で1,626万人動員を記録した大ヒット映画『エクストリーム・ジョブ』でメガホンを取ったイ・ビョンホン監督が脚本と監督を務めており、主演2人を含め役者陣のコミカルな演技が笑いを誘い、観客の心を掴んだ。
製作費は139億ウォン(約13億9千万円)で損益分岐点は218万人だったが、観客動員数は、その半分の110万人と伸び悩んだ。

映画『ドリーム』 (画像出典:plusm entertainment 公式Twitter)
●韓国公開日:2023年4月26日
●出演:パク・ソジュン、IU、キム・ジョンス、コ・チャンソク 他
●製作費:139億ウォン(約13億9千万円)
●損益分岐点:218万人
●観客動員数:110万人
貴公子
映画『貴公子』は、2021年に私生活で物議を醸した俳優キム・ソンホ(キム・ソノ)の復帰作であり、スクリーンデビュー作。
ノワール映画である本作は、アクションシーンへの評価が高く、また主人公の“貴公子”役のキム・ソンホは、笑いながら人を殺すサイコパスな殺し屋を演じ、新たな一面を披露。観客から、彼の演技が光ったと好評を得ている。
しかし興行成績の面では、損益分岐点180万人の約3分の1を超えた、68万人動員にとどまった。

映画『貴公子』(画像出典:namuwiki)
●韓国公開日:2023年6月21日
●出演:キム・ソンホ(キム・ソノ)、カン・テジュ、コ・アラ 他
●製作費:100億ウォン(約10億円)
●損益分岐点:180万人
●観客動員数:68万人
非公式作戦
映画『非公式作戦』は、大規模な海外ロケーションで描かれるバディーアクションムービー。モロッコで撮影された本作の製作費は、なんと200億ウォン(約20億円)。
バディーとなったのは、演技派俳優ハ・ジョンウとチュ・ジフン。抜群の相性を見せた2人の演技は好評で、作品自体も面白いという評価が多数上がっている。
しかし、かけられた製作費が破格の分、損益分岐点は500万人と目標値は高かった。最終的な観客動員数は約106万人と、損益分岐点の約5分の1程度となった。

映画『非公式作戦』(画像出典:SHOWBOX)
●韓国公開日:2023年8月2日
●出演:ハ・ジョンウ、チュ・ジフン、キム・ウンス 他
●製作費:200億ウォン(約20億円)
●損益分岐点:500万人
●観客動員数:106万人
THE MOON
ソル・ギョングとド・ギョンス(EXO)が共演した映画『THE MOON』は、観客動員数1,441万人を記録した映画『神と共に(2017、2018)』シリーズのキム・ヨンファ監督初のSF映画。
月探査を題材にしたのも韓国映画としては初で、かけられた製作費はこれまた破格の250億ウォン(約25億円)。SF作品として、CGの技術的完成度は韓国映画の歴代最高水準と高い評価を受けている。
しかし『非公式作戦』同様に製作費が高いために、損益分岐点600万人動員には程遠い、約51万人動員という残念な結果に終わった。

映画『THE MOON』(画像出典:CJ ENM MOVIE)
●韓国公開日:2023年8月2日
●出演:ソル・ギョング、ド・ギョンス(EXO)、キム・ヒエ 他
●製作費:250億ウォン(約25億円)
●損益分岐点:600万人
●観客動員数:51万人
1947 ボストン
イム・シワン&ハ・ジョンウ共演作『1947 ボストン』は、実話をもとに製作された映画。
演出は、ブロックバスター映画として韓国史上初の大ヒットを記録した『シュリ(1999)』や、『ブラザーフッド(2004)』などの大ヒット作でもメガホンをとったカン・ジェギュ監督が務めている。
観客からは、マラソン選手のソ・ユンボク役を演じたイム・シワンの熱演が特に印象深いと高い評価を受けたものの、観客動員数は97万人。損益ゼロの売上高を示す損益分岐点450万人には届かなかった。

映画『1947 ボストン』(画像出典:ロッテエンターテインメント 公式Facebook)
●韓国公開日:2023年9月27日
●出演:ハ・ジョンウ、イム・シワン、ペ・ソンウ 他
●製作費:210億ウォン(約21億円)
●損益分岐点:450万人
●観客動員数:97万人
クモの巣
最後は、韓国を代表するグローバル俳優ソン・ガンホ主演のブラックコメディー映画『クモの巣』。今年5月に開催された『第76回カンヌ国際映画祭』のプレミア上映では、大好評を受けた作品である。
韓国で公開後は、役者陣の安定した演技力を称する声や「面白かった」「作品性が高い」「なんで観客数が少なかったの?」などの反応が上がっている。
製作費は約100億ウォン(約10億円)で、損益分岐点は200万人動員だったが、同時期に公開された他作品に埋もれ、観客動員数は31万人にとどまった。

映画『クモの巣』(画像出典:namuwiki)
●韓国公開日:2023年9月27日
●出演:ソン・ガンホ、イム・スジョン、オ・ジョンセ 他
●製作費:96億ウォン(約9億6千万円)
●損益分岐点:200万人
●観客動員数:31万人
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