夏ドラマが熱い戦いを繰り広げている韓国。人気急上昇中の女優キム・セジョンと、抜群の選球眼を持つ高打率俳優イ・ジョンソクが、週末ドラマでガチンコ勝負となった。初放送から3週間がたった現在、早くも勝敗の行方が見えているよう。果たして、勝者となるのはどちらの作品なのか。
秀逸な作品を世に送り出してきた韓国ドラマが、今夏はさらに盛り上がりを見せている。
その中でも熱い戦いを繰り広げているのが、7月29日よりスタートした、キム・セジョン主演のSBS『今日のウェブ漫画』と、イ・ジョンソクのドラマ復帰作、MBC『ビッグマウス』だ。
2作品とも週末を彩る金土ドラマで、『今日のウェブ漫画』は夜10時から、MBC『ビッグマウス』は夜9時50分からと、放送時間もほぼかぶっている。
“視聴率の妖精”と呼ばれるキム・セジョンと、”視聴率の王子”との異名を持つイ・ジョンソクが、今夏、直接対決となった。

キム・セジョン主演ドラマ『今日のウェブ漫画』。ヒロインの成長にスポットを当てている(画像出典:SBS)
まず、キム・セジョンの『今日のウェブ漫画』から見ていこう。
『今日のウェブ漫画』は、2016年に放送された日本のドラマ、TBS系『重版出来!』のリメイク版で、新入社員が一人前の編集者に成長するための社内奮闘記を描いている。キム・セジョンは劇中、元柔道選手の新米ウェブ漫画編集者オン・マウム役に扮した。
これまで、OCN(Netflix)『悪霊狩猟団: カウンターズ(2020)』や、SBS(Netflix)『社内お見合い(2022)』で、好感度の高いキャラクターを好演してきた。
気さくでポジティブ、エネルギー溢れる魅力的なヒロインは視聴者の共感を呼び、その結果、人気や話題性はもちろん、視聴率も輝かしい数字を記録している。
『今日のウェブ漫画』も前作と同じく、チャーミングなヒロインが期待感を高めた。キム・セジョンらしい太陽のような明るいキャラクターは、視聴者にとって癒しとなるはずだった。
しかし、その視聴率は残念な結果に。二桁を突破した『ビッグマウス』に比べ、『今日のウェブ漫画』は第6話で2%台にまで落ちてしまった。

イ・ジョンソク主演ドラマ『ビッグマウス』。好奇心をそそる展開に、視聴者は魅了されているよう(画像出典:MBC)
一方、イ・ジョンソクの『ビッグマウス』は、まさに破竹の勢いだ。
濡れ衣を着せられて刑務所に入った主人公パク・チャンホ(イ・ジョンソク扮)が、家族を守り生き残るため、ビッグマウスになろうと死闘を繰り広げる。刑務所の外で、夫の濡れ衣を晴らすために奮闘する妻コ・ミホ(イム・ユナ扮)の熱演もストーリーの没入感を高めた。
混乱と絶望、怒りと殺気、狂気じみた嘲笑まで、多彩な感情変化を繊細に盛り込んだイ・ジョンソクの熱演に視聴者は大満足というところだろう。
実はイ・ジョンソク、世間から「イ・ジョンソクの出演作に外れなし」と言われるほど、過去に多くの話題作に出演。出演作品を選ぶ、先見の明が優れているという評価を受けており、韓国ではそのような俳優を”選球眼の良い俳優”と呼んでいる。
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イ・ジョンソクがまさにそれで、今回も”選球眼”の良さを発揮するとともに、*人生キャラクターをも作り上げた。
*人生キャラクター:最も長く記憶に残っている役のこと。
彼の熱演により、初回6%台だった視聴率が、第6話にして10%を突破。今後も右肩上がりを記録する勢いを見せている。
『ビッグマウス』の驚異的な人気に押され、視聴率と話題性がともに低空飛行となってしまった『今日のウェブ漫画』。
主演ドラマをヒットへと導いてきた”視聴率の妖精”キム・セジョンの活躍でさえも挽回は難しいようだ。”ロコクイーン”の称号を手にする絶好のタイミングだったのが、今回は残念ながらそれも見送ることになりそうだ。
真夏の暑さにも負けないほど、熱いバトルを繰り広げてきた”視聴率の妖精”キム・セジョンと、”視聴率の王子”イ・ジョンソク。2人の真っ向勝負は、早くも決着が着きそうな気配を見せている。
(構成:星野沙)
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