最近、韓国ドラマ界では”田舎町”や”個性的なキャラクター”で描かれる、親近感あるストーリーが人気だという。6月15日より韓国でスタートした新ドラマ、KBS『ジンクスの恋人』も、田舎町で繰り広げられるファンタジーロマンスとあって、すでに多くの注目を浴びている。素朴な雰囲気が人気なのは、どうやら現代人の”心の渇き”にあるようだ。
少女時代(SNSD)のソヒョンと、俳優のナ・イヌが主演を務めるKBSドラマ『ジンクスの恋人』が、韓国で話題沸騰中だ。
本作は、自身の不幸な人生は”宿命”と受け入れ、順応して生きる1人の男性と、外の世界に飛び出した女神が、残酷な運命を乗り越えて繰り広げるファンタジーロマンス。
“最悪のジンクス”を持った男、コン・スグァンに扮したナ・イヌと、手に触れた人の未来を見ることができる、神秘的な能力を持った”幸運の女神”スルビ役を演じるソヒョンが、純粋なロマンスを展開していく。
ストーリーの舞台となるのは、韓国の地方都市にあるソドン市場。コン・スグァンが鮮魚店を営むこの市場には、様々なキャラクターが登場する。
商人会長で、水産物卸売センターを経営するパク社長(ウ・ヒョン扮)をはじめ、市場のアイドルと呼ばれ、洋品店を営むホン社長(ホン・ソクチョン扮)、チキン店の社長パン女史(ファン・ヨンヒ扮)、スマイル水産のユン・イヨン(ファン・ソクジョン扮)、その夫のカン・ホジェ(キム・ジョンテ)など、個性あふれるキャラクターが集結。彼らの”愉快”な熱演が、ストーリーをさらに盛り上げている。
人気作のキーワードは、”田舎町”と”素朴で個性的”なキャラクター
『ジンクスの恋人』に見られるように、最近の韓国ドラマは”地方”、”市場”、”海”、”素朴なキャラクター”といったキーワードが盛り込まれた作品に人気が集まっているよう。
その先陣を切ったのは、KBS2(Netflix)『椿の花咲く頃(2019)』だろう。
一人の美女ドンベク(コン・ヒョジン扮)が、幼子を連れて小さな田舎町オンサンに引っ越して来たのをきっかけに繰り広げられる、コメディータッチのラブストーリーかと思いきや、オンサンで発生した連続殺人事件が、物語全体を通して暗い影を落とし、故郷のオンサンに赴任して来た警察官、ヨンシク(カン・ハヌル扮)が犯人捜しに奔走する。
恋愛要素にサスペンス要素も加え、視聴者の視線を釘付けにした本作であるが、ヨンシクとドンベクを取り巻く人物たちも、癖のある人ばかりで目が離せない。
町を統率するヨンシクの母、ドクスン(コ・ドゥシム扮)、幼いドンベクを一人置き去りにした母、ジョンスク(イ・ジョンウン扮)、ドンベクにしつこくつきまとう不動産オーナーのノ・ギュテ(オ・ジョンセ扮)、その妻で弁護士のホン・ジャヨン(ヨム・ヘラン扮)など、それ以外にも強烈なキャラクターが多様に出演している。
これに続いたのが、キム・ソンホ(キム・ソノ)とシン・ミナを主演に迎え、韓国の田舎町コンジンを舞台に”大人の青春”ラブストーリーを描いた、tvN(Netflix)『海街チャチャチャ(2021)』だ。
主人公である、現実主義の歯科医ユン・ヘジン(シン・ミナ扮)と、万能ニートのホン班長(キム・ソノ扮)の脇を固める、コンジン村の住人もかなりの個性派揃いだった。
ホン班長を常に気にかけてきた、おばあちゃん3人組のリーダー、キム・ガムニ(キム・ヨンオク扮)、その昔、ヒット曲を出した歌手であり、カフェのオーナーでもあるオ・ユン(チョ・ハンチョル扮)、ファジョン刺身店の店主で、コンジンの統長であるヨ・ファジョン(イ・ボンリョン扮)、ファジョンの元夫でコンジン洞長のチャン・ヨングク(イン・ギョジン扮)など、少々インパクトが強めであるものの、人情溢れるキャラクターだった。
身近に感じるストーリー、視聴者が今求めるもの
『海街チャチャチャ』以降も、先ごろ最終回を迎えたtvN(Netflix)『私たちのブルース』や、JTBC(Netflix)『私の解放日誌』など、田舎町を舞台にした作品が相次いで制作され、いずれも人気を集めている。
どうやらこれには、視聴者の”癒されたい”という願望が反映されているようだ。
この流れに乗るように『ジンクスの恋人』も、田舎町を舞台に素朴なキャラクターに囲まれた作品に仕上がっており、早くも人気をさらっているのは、同じような理由からだろう。
コロナ禍により外出や旅行に制限がかかり、人と関わること自体が激減してしまった昨今。未知のウイルスに対する恐怖から、殺伐とした社会へと変貌していたこともあり、”人情”あるストーリーが、視聴者現実世界において、”憧れ”となっているのかもしれない。
そして作品が見せる素朴な田舎町や海景色が、現代人の乾いた心に潤いをもたらすかのような癒しを届けている。
もちろん、韓国ドラマのお家芸”財閥出身”の主人公が展開するドロ沼劇も、変わらず人気は高い。しかし、あまりにも現実からかけ離れた世界であること、予定調和な展開に、食傷気味の視聴者も増えてきているようだ。
どこか懐かしく、誰もが経験したことがあるような身近な世界が描かれるドラマこそ、現代人が求めている景色なのかもしれない。
(構成:星野沙)
少女時代
2007年に、SMエンターテインメント練習生の中から選抜された9人のメンバーによって『また巡り逢えた世界』でデビュー。2009年に発表した『Gee』は日本でも大ヒットとなり、日本でも精力的に活動していた。
2015年にジェシカが脱退し、現在は8人組として活動している。2017年に、ティファニー、スヨン、ソヒョンがSMとの契約を満了したがメンバーは”少女時代は変わらず8人”と言及している。
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