BTS(防弾少年団)は6月14日、公式YouTube(ユーチューブ)チャンネルに7人で会食している映像を公開した。リーダーのRMが、涙ながらに話す姿やソロ活動をメインにすることを伝えると、部分的にSNSで拡散され”BTS・活動休止”という言葉だけが世間を駆け抜けた。そしてこの動画について、日本ファンはある悲しい気持ちを抱いている。
言葉の独り歩きとは、まさに今回のような事を言うのだろう。

BTS新曲『Yet To Come』ミュージックビデオのオフショット。(画像出典:BTS 公式Facebook)
BTS(防弾少年団)は6月14日、公式YouTube(ユーチューブ)チャンネルに『BTS “リアルなバンタン会食” #2022BTSFESTA』という映像を公開。
これは、彼らがデビュー当時から毎年行っている『*BTS FESTA』のイベントの一環によるもので、今回はこの動画がFESTAのフィナーレを飾ることとなったようだ。
*BTS FESTA:BTSのデビュー日”6月13日”をお祝いする恒例のイベントで、FESTA期間中は様々なコンテンツが順次公開される。
動画の中で7人は、豪華な食事を前にしながら、これまでの活動について振り返るなど、約1時間に渡り和やかな雰囲気で語り合っていた。
しかし、リーダーのRM(アールエム)が胸の内を明かしながら思わず涙。つられてチーム年長組のSUGA(シュガ)までがもらい泣きするなど、トピックな部分だけが切り取られ、SNSで動画とコメントが拡散されてしまう。
(関連記事)BTS RM「泣いているシーンだけが切り取られ・・」メディアへの問題提起か
本編を見ておらず、状況がわからない人たちには、そのわずかな情報だけが伝わり「BTSが活動を休止する」「ソロ活動に専念する」というワードだけが世界を駆け巡った。
翌朝になると、日本をはじめ世界でこのニュースが報道番組からワイドショーと報じられ、彼らの所属事務所であるHYBEの株価にまで影響を及ぼすことに。
これが”SNSの弊害”という側面が招いた事態である。
グループをベースにソロ活動をすることは、もはや通常営業
メンバーは、一夜明けたら自分たちが解散を示唆したような雰囲気になっている世の中に、さぞ驚いたことだろう。

PSYの楽曲にフィーチャリングしたSUGA、これもソロ活動の一つ。(画像出典:SUGA 公式Instagram)
RM本人をはじめメンバーはWeverseで釈明し、会社側までも即座に否定文書をマスコミに出したほどだ。
他のグループを見れば、男女関係なく完全体のカムバックをせずに、ソロ活動やユニット活動を行うチームアレンジは、普通に行われている。
きっとBTSも、そういう活動をするということが言いたかったのではないだろうか。
現に「そろそろ完全体でカムバックしてほしい」というコメントは、どこのグループのファンもSNSでつぶやいているはずだ。
しかし今回のBTSに関して言えば、きちんと場を設けたところでその趣旨を伝えてしまったばかりに、”発表”という形状になってしまった。
「ただ率直にいま感じていること、気持ちをファンのみんなに聞いてもらいたい」という、本来の意味が隠れてしまった様相だ。
日本ファンに対する配慮不足は否めない
今回の動画は、生配信ではなく事前録画されたものだった。
韓国語の字幕が編集によって差し込まれていただけでなく、彼らの会話の中で「ホワイトハウスに行く」という話が出てきている。

米ホワイトハウスに招待されるまでに存在感が大きくなったBTS。(画像出典:BTS 公式Twitter)
こうなると、日本のファンからすれば「なぜ日本語字幕がないの?」という疑問が出てくる。
それもそのはず、彼らはデビューと同時に日本で活動し、日本語でファンとコミュニケーションを取って来ていたからだ。
どんなに”ファンは平等”だとしても、これだけ活動に重点を置かれていた日本のファンが、配慮してもらえると期待してもおかしくはないだろう。
日本のファンは、彼らが韓国人であるから、母国語を話すことが大前提と理解している。その上で、それでもやはり、
「これまで応援してきたたくさんの日本ARMY(アーミー:BTSファン名称)に、もう少し配慮してくれてもよかったのでは」
「結局いいように消費されてることを分からされた気分」
「彼らの初期活動から支えてきたのは日本のファンなのに」
「これは事務所の指示なのかな。メンバーも気にしてなかったら悲しい」
「解散とか休止って勘違いされたのは、日本語字幕がなかったのも一因じゃないの?」
「自分が思う分にはいいけど、外野からATMって言われるとなんだかね」
「しょせん日本は活動資金に過ぎなかったこと?」
と、好きゆえこその、哀しい気持ちのこもったネガティブワードが多く散見された。

BTS FESTA2022のファミリーポートレート第3弾より。(画像出典:BTS 公式Facebook)
ある韓国メディアでは、今回の事態を受けて、どの国のファンがどれだけBTSのコンテンツ映像を視聴しているかの数字を掲載。
以下引用すると、2021年3月から2022年2月基準で、彼らの映像が視聴されたのは合計151億回だったのだが、うち20億回以上再生していたのは、日本だったという。
2位は約16億回再生のインド、3位は約10億回再生のインドネシア、4位がメキシコ、5位がアメリカ、母国韓国はなんと6位で約7億回再生数だった。
日本から圧倒的支持を得ているのが一目瞭然である。
しかし、ここまで日本にファンダムができあがるほど、BTSは日本で活動してきていたという証拠でもある。
ちなみに6月16日現在は、英語と(なぜか)スペイン語の翻訳が付いている状態で、”日本語の字幕は後日サポートされる予定です”と書かれている。
彼らが日本語を頑張って勉強して習得してくれたように、日本のファンも、彼らの話していることを理解しようと努力している。
それでも、日常会話の理解度をあげるのは一朝一夕でできるものではない。それは彼ら自身も十分理解しているはずだ。
BTSというグループが、自分たちでも持て余してしまうほど大きなものになってしまった分、残念ながら良くも悪くも注目されてしまう対象になってしまった。
スタッフサイドはこの状況に戸惑っている場合ではなく、少しでも表に立つ彼らが、誤解されないような配備をしていかなければならないことを、理解するべきなのではないだろうか。
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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