2021年の韓国の主要映画祭で10冠に輝き、第16回大阪アジアン映画祭・特別注視部門に出品され日本でも話題となった『三姉妹』が、6月17日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開される。そしてこのたび、出演とプロデュースを手掛けたムン・ソリが、作品にまつわる思いを届けた。
女優のムン・ソリが、出演とプロデュースを手掛けた『三姉妹』についての思いを語った。
本作は『オアシス(2002)』(イ・チャンドン監督)での演技が、今なお語り継がれるムン・ソリが、脚本に惚れ込み主演を務めると共に、共同プロデューサーも買って出た、現代を生きる三姉妹の烈しくもあたたかい人間ドラマ。
同じソウルに暮らしながらも、それぞれに問題を抱え、日々の生活に追われて疎遠になりがちな三姉妹が、久しぶりに年老いた父の誕生日会に集まった。その席上で、彼女たちは蓋をしていた幼い頃からの心の傷に、真正面から向き合うことになる‥。
ムン・ソリは、2015年の『釜山国際映画祭』でイ・スンウォン監督の前作を見て感銘を受け、イ監督に次回作のシナリオができたらぜひ見せて欲しいと話していた。その言葉を覚えていたイ監督が、彼女に本作のシナリオ見せたことから本作の製作は始まった。
最初にシナリオを読んだ感想をムン・ソリに尋ねると、「俳優として滅多に出会えないシナリオだと思いました。3人の俳優の力で、最後まで作品をリードしなければならないという点で、とても魅力的に感じました。私はイ・スンウォン監督の以前の作品を見て、監督の演出スタイルを知っていたので、とてもパワフルな映画になりそうだというのが第一印象でした」と答えた。
また、主演に留まらず、共同プロデューサーも務めた理由として「『三姉妹』の物語そのものが気に入りました。家父長制の文化や社会、暴力的だった時代に別れを告げたいと思ったのです。多くの人たちが、家父長制による心の傷を今でも持っているとしたら、お互いいたわり合ってほしいという気持ちも強かったです。共同プロデューサーを引き受けることになったのは、気が弱かったからです(笑)。この作品が成功してほしい、そのためにはどうしようかと心配ばかりしているより、実際に体を使って一緒に仕事をする方が気が楽だと思い、プロデューサーを引き受けることにしました」と語った。
共演には、ドラマ『愛の不時着』等で日本でも人気を博す名バイプレイヤーのキム・ソニョンと、韓国のトップモデルとして活躍し『ベテラン(2015)』でミス・ボン役を好演したチャン・ユンジュを迎えている。
この共演については、「とても楽しかったです。3人でたくさんの時間を過ごしました。キム・ソニョンさんの撮影日はチャン・ユンジュさんもよく現場に来ましたし、私も常に現場にいました。チャン・ユンジュさんの撮影日は、1カットも欠かさずに、キム・ソニョンさんと私が一緒に現場に張りついて、相談に乗ったりしながら、必要なことがあれば協力できるようにしていました。私が撮影する日も、2人は現場によく来てくれました。そんなふうに3人でたくさんの時間を過ごしました。そんな現場がまたあればいいのですが、私の映画の経験からも頻繁にあるわけではないので、撮影が終わる時はとても寂しかったです。終わった後は虚しい気持ちになり、つらくなってしまいました」と撮影当時を振り返った。
最後は、日本の観客に向けて「日本はいろいろな面で、韓国と似ているところがたくさんあります。もちろん異なるところもありますが、家父長制の時代や文化を十分に分かっていただけると思いますので、多くの日本の観客の皆さんが『三姉妹』を観て、痛みを分かち合い、共感してくださればうれしいです」とメッセージを寄せた。
『三姉妹』
韓国・ソウルに暮らす三姉妹。
長女ヒスクは別れた夫の借金を返しながら、しがない花屋を営んでいる。一人娘には疎まれ相手にされなくても“大丈夫なフリ”をして日々をやり過ごす。
次女ミヨンは熱心に教会に通い聖歌隊の指揮者も務める模範的な信徒。高級マンションに暮らし“完璧に”家庭でも振舞うが、そんな日常は次第にほころびを見せ始める。
三女ミオクは劇作家としてスランプに陥り自暴自棄となって昼夜問わず酒浸りの日々を送り、夫の連れ子である息子の保護者面談に“酔っていないフリ”で乗り込む始末。
性格、仕事、生活スタイル、全てが異なる人生を送る彼女たちは、父親の誕生日を祝うために久しぶりに一堂に会し、蓋をしていた幼少期の心の傷と向き合うことになる‥。
6月17日(金)より ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか 全国順次ロードショー!
監督・脚本:イ・スンウォン(長編第三作)
製作:キム・サンス 、ムン・ソリ
音楽:パク・キホン(『大統領の理髪師』)
出演:ムン・ソリ(『オアシス』、『ペパーミント・キャンディー 』、『お嬢さん』)
キム・ソニョン(『愛の不時着』、『マルモイ ことばあつめ』)
チャン・ユンジュ(『ベテラン』)
チョン・ハンチョル(『海街チャチャチャ』『ヴィンチェンツォ』)
2020年/韓国/韓国語/2.00:1/カラー(一部モノクロ)/5.1ch/115分/原題:세자매/字幕翻訳:中西美絵
(c)2020 Studio Up. All rights reserved.
配給:ザジフィルムズ
公式サイト:http://www.zaziefilms.com/threesisters/
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