【韓流20周年企画-KBS2『ごめん、愛してる(2004)』編】2022年は、日韓同時開催が話題となったFIFAサッカーワールドカップから20年を迎える年となる。振り返ると日本の韓流ブームの歩みも、同じようなタイミングだったのではないだろうか・・そんな韓流ブームを加速させた『ごめん、愛してる』に出演し、チャ・ムヒョク(ソ・ジソブ扮)の母親役を演じたイ・へヨンの女優人生を覗く。
約20年前、KBS2ドラマ『冬のソナタ(2002)』が、日本で一大韓流ブームを巻き起こしたきっかけになったが、それに拍車をかけたドラマの1つが、KBS2『ごめん、愛してる』だっただろう。

韓流ブームに拍車をかけた、KBS2『ごめん、愛してる』(画像出典:KBS)
OSTの曲の1つに、日本の歌手中島美嘉の楽曲『雪の華』がカバーされて用いられたことでも話題を呼んだ。
また、主演俳優のソ・ジソブの演技も注目され、彼の出演作品といえば『ごめん、愛してる』を思い出す人も多い。
そんな中でもう1名、独特な演技で視聴者に印象を残したのが女優のイ・へヨンだった。

KBS2『ごめん、愛してる』に出演した女優のイ・へヨン(画像出典:KBS2)
彼女は劇中、韓国を代表する女優に扮し、映画監督との子ども、チャ・ムヒョク(ソ・ジソブ扮/以下、ムヒョク)とユン・ソギョン(チョン・へジン扮)を出産するが死産だと伝えられ、出生の事実を知らないオ・ドゥリ役を演じた。
ムヒョクに対し、初めて説明のつかない深い愛情を感じたシーンは、同ドラマの名場面の1つだ。

『ごめん、愛してる』でイ・へヨン演じるオ・ドゥリが、ムヒョクに深い愛情を感じたシーン(画像出典:KBS2『ごめん、愛してる』映像キャプチャー)
また、ストーリーの構成が、ムヒョクの母親探しから繰り広げられる物語であるだけに、イ・へヨンの演じた役柄は作品の中で重要な役割を担い、ベテラン女優の風格のようなものを感じさせた。
そんな彼女は、映画監督の父と演劇女優の母の間に生まれた人物で、デビューは1981年、彼女が高校3年生の時に出演したミュージカル『サウンドオブミュージック』だった。
以降、妖艶なスタイルと魅惑的な雰囲気、優れた演技力や圧倒的なカリスマ性により注目を浴び、演技派女優としての位置を確立した。
独特な雰囲気を持ち、特徴のあるキャラクターを演じてきたことも彼女が演技派だと言われる所以だ。
映画界とドラマ界を行き来しながら活躍を続けている彼女だが、1980年代は主にスクリーンで華々しい活躍を繰り広げた。
当時、イ・へヨンは、顔の美しさというよりも妖艶なスタイルが評価された風潮があり、露出の高い官能的な役柄を演じることが多かった。

露出の高い演技を披露していた頃のイ・へヨン(画像出典:映画『舎方地』映像キャプチャー)
高い演技力はさることながら、スクリーンで披露された魅惑的なスタイルは、多くの人から注目を浴びた。
2010年代には、活躍の場を主にドラマ界に移したものの、彼女の妖艶なイメージはそのままに、セクシーで堂々とした女性を演じている。
そして近年は、洗練された役柄が多く、KBS2ドラマ『花より男子~Boys Over Flowers(2009)』では、主人公のク・ジュンピョ(イ・ミンホ扮)の母親役を演じた。

イ・セヨンが、ク・ジュンピョの母親役を演じた『花より男子~Boys Over Flowers』(画像出典:KBS2)
また、tvNドラマ『無法弁護士~最高のパートナー~(2018)』では、地裁の部長判事役として出演した。

『無法弁護士~最高のパートナー~』で、地裁の部長判事役として出演したイ・セヨン(画像出典:tvN『無法弁護士~最高のパートナー~』映像キャプチャー)
ところでイ・へヨンには、官能的なイメージからは想像のつかないニュースキャスターという、意外な過去があるのをご存じだろうか。
少し前に最終回を迎えたtvNドラマ『キルヒール(2022)』で、驚くべき知略を持った役を好演し、またその発声が美しかったことから過去が再注目された。

『キルヒール』での演技が注目を浴びたイ・セヨン(画像出典:tvN)
彼女は1991年に、1年足らずという短い間ではあったが、SBSの報道番組『SBSニュースショー』の開局後初のニュースキャスターを務めた。
もちろん、女優として人生を歩んできた彼女に、ニュースキャスターや記者という経歴はなかった。

『SBSニュースショー』でニュースキャスターを務めたイ・セヨン(画像出典:KBS2『キム・スンウの乗勝長駆』映像キャプチャー)
彼女が後に韓国のバラエティー番組に出演して語った内容によると、SBS側からの「“あなたでなければならない”という言葉に迷うことなく承諾した」という。
また、「ニュースの進行をすれば知的なイメージを得ることができると考えた」と語っており、女優としてのさらなる飛躍も念頭に入れていたことを示唆する発言をしている。
しかし、結果は「真逆で、一生分のバッシングを受けた」と明かし、その理由がSBS側から渡された原稿にあったという内容の釈明をした。
彼女自身の発言を含め、一見するとマイナスイメージともとれる過去だが、こうして『キルヒール』での活躍が注目されているところをみると、美しい発声はもちろん、そこから派生する“知性”のイメージも最終的に得たのではないだろうか。
また既に紹介した通り、『無法弁護士~最高のパートナー~』では、地裁の部長判事役という固い役を務めた。
官能的な役に始まり、知性を感じさせる役まで、幅広い役柄を演じてきた彼女の活躍から今後も目が離せない。
(構成:西谷瀬里)
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