“韓国オーディション神話の元祖”と呼ばれているソ・イングクは、2009年にMnet『スーパースターK』の初代チャンピオンになってから12年間、大衆から注目を集め続けてきた。そんな彼が歩んで来た道は、スター誕生から成長を遂げた現在までのドキュメンタリーのようだ。そんな彼の、映画『パイプライン』出演時インタビューを再編して掲載する。(記事・写真提供:ⓒ 女性東亜)
ソ・イングクの芸能人生は、デビュー誕生のその日から、ドキュメンタリー番組さながらの注目を浴び続けている。

笑いを交えて飄々とインタビューを受ける俳優のソ・イングク。(写真提供:ⓒ 女性東亜、画像出典:メガボックス中央プラスМ、リトルビッグピクチャーズ)
2009年、Mnetオーディション番組『スーパースターK』で優勝し、熱い関心の中でデビュー。楽曲『부른다(プルンダ/2009)』『Love U(2010)』などで音源チャートを席巻し、瞬く間に人気を集めた。日本でも2013年に歌手デビューを果たし、今も多くのファンが彼を応援している。
2012年には、tvN『応答せよ1997』に出演し、俳優としての可能性を存分に発揮する。その後の活躍は、大衆の知るところだ。そんな彼が、『君に泳げ!(邦題/2013)』以来、約8年振りに『パイプライン』でスクリーンに復帰した。
「映画とかドラマとか、出演する基準を特に決めてたわけじゃないんです。キャラクターとシナリオ、両方に興味がわいた作品に出演してるだけで。これまでは、たまたまドラマにその要素が多くあったというだけです。『パイプライン』は、ピンドリという人物に魅力があって、シナリオも面白かったので出演を決めました」
ピンドリの魅力は”俊敏さ”だったとか。
「頭の回転が速いんです。どんな状況に直面しても、うまく切り抜けていく。それでいて責任感も強い。技術者として自信がある分、礼儀のない姿を見せたり、荒っぽい面もあるんですけど、情は深いやつなんです」
『パイプライン』でメガホンを取ったユ・ハ監督。実は以前、ソ・イングクをキャスティングに提案された際「イケメンじゃないし、関心があまりなかった」と仰天発言をしている。
「その考えは正しいですね(笑)。ユ・ハ監督がこれまでご一緒した俳優さんは、皆さん本当に、容姿が抜群の方たちだったじゃないですか。僕の顔は、自分で見ても珍しい顔だなと思いますから。ある意味でカッコよく見えることがあるし、カッコ悪く見えることもある。だから監督と初めて顔合わせをした時、僕を気に入ってくださったことに驚きました。”目つきが気に入った、一緒に映画を撮ろう”と言ってくださって‥光栄でしたね」
![(C)2021 [CJ ENM, GOM PICTURES, M.o.vera Pictures] All Rights Reserved.](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2021/12/da-seoinguk-interview4.jpg)
((C)2021 [CJ ENM, GOM PICTURES, M.o.vera Pictures] All Rights Reserved.)
「自分がやることに対して、自負心という側面を見ても、僕はそれほど自信満々ではないです(笑)。だからこそ、どんな状況でも、素早く対応して、処理していくピンドリの姿は羨ましくて魅力的なんですよ。僕の場合、同じような場面に遭遇したら、時間がすごく必要になります。普段から1人で考え事をよくするし、いわゆる”ボーッ”と考えたりもします。素早さとは距離がある人間なんです」
ある瞬間”感情が枯渇した”と感じた
自分で自分を理解するというのは、それほど簡単な事ではないが、ソ・イングクは自身を俯瞰から見つめる才能を持ち合わせているようだ。ここで、”人間ソ・イングク”の目標はあるのか聞いてみる。
「それはもう、幸せに生きる事です。おいしいものをたくさん食べても太らなくて、多少寝られなくても疲れなかったら最高ですね(笑)。歌ももっとうまくなりたいですし、ささやかな事で幸せを感じられる人間でいたいです。デビューしてからある瞬間、小さなことに鈍感になった気がしたんです。”どこかが故障した”もしくは”感情が干からびてしまった”と思ったんです。幸い、そうやって気が付くことができたのは、まだ僕自身故障する前という意味なんですけど。人と会って会話をしたり、映画を観たり、コミュニケーションを取りながら何とか復活しました。最近発見した、ささやかな幸せと言えば、昨日ピザとチキンを食べたこと(笑)。ドラマの撮影中は、食事管理をするために鶏の胸肉中心のダイエットをしていたので、ピザとチキンが食べられたことは、本当に幸せでした」
デビュー以降の人生を100点満点で点数を付けてもらった。
「50点はあげたいです。これ以上あげるには僕が満足しないし、かと言って与えなければこれまで頑張ってきたソ・イングクに残念がられちゃいます(笑)。うまくできた部分もあって、できなかった部分もあります。満足できることと、そうでないことがありますね。でも、これまでの経験が、今後のソ・イングクにとってプラスアルファになると信じてます」
ソ・イングクは、俳優としてはすでに申し分のない実力を兼ね備えているように見えるが、どれだけ演技を続けても、悩みは尽きない。
「出演した全ての作品に、満足してないですね。その時はもちろん、最善を尽くしてるんですけど、後でチェックすると”もっと他にできることがあったんじゃないか”と考えてしまいます。もっと緻密に計画して、表現しなければならなかったのに、なぜそうできなかったのかと、自分を責めたりします。究極な目標は、僕がある作品に出演する時、以前演じたキャラクターや”人間ソ・イングク”の姿を消して、ひたすらその役にしか見えない演技がしたいです。*マシュー・マコノヒーがロールモデルです。僕が俳優として欲しいものを全て持っています。どんな作品に出ても同一人物だという気が全くしません。本当に不思議で素敵な方です」
*マシュー・マコノヒー:アメリカの俳優であり、映画プロデューサー。『評決のとき(1996)』『ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)』『インターステラー(2014)』など。
自分によく似合ううのは「人の匂いがする役」
これまで数々の役を演じてきた彼は、”俳優ソ・イングク”に似合う役を客観的に見極める。

ソ・イングクは、匂いの感じられる人物を演じるのが好きだという。(写真提供:ⓒ 女性東亜、画像出典:メガボックス中央プラスМ、リトルビッグピクチャーズ)
「焼酎の匂いがしそうな‥僕が焼酎が好きだからですけど(笑)。そういう役を演じるのは、自由度があるような気がします。ピンドリもだし、ドラマ『元カレは天才詐欺師~38師機動隊~(邦題/OCN 2016)』のヤン・ジョンドのような役がそれですね。特に、ヤン・ジョンドは俳優として、僕のスペクトラムを広げてくれたので愛着が強いです。ある人から、『ショッピング王ルイ(MBC 2016)』のカン・ジソンのような、かわいい役が似合ってたと言われたことがありますが、あの姿を見せるのはものすごくつらかったです(笑)」
俳優として確固たる地位を得ているが、”アーティスト ソ・イングク”が恋しいという声が目立つ。
「計画はあるんです。出演ドラマのOSTに参加したりもしてますし。もっと音楽活動ができるように、個人で作業室も作ったくらいです。音楽は、計画的にやるよりその時その時のフィーリングを大事にしています。まだフルアルバムは出せませんが、頑張ってますので、待ってくださっている方たちが満足できるようなものを届けたいと思います」
最後に、『スーパースターK』で最も成功した人物と称されている彼に、第一線で活躍し続ける秘訣を聞いてみた。
「もう12年も経ったなんて、実感がないですね(笑)。うーん、これまで関わって来た作品を1つずつ思い出してみると”頑張って走ってきたんだな”と思います。毎作品、変わらず新しくて難しくて、ワクワクしてうれしいです。全部が楽しいですよ。これまでお会いした方々が全員素敵な人たちでした。”人に恵まれている”と言われたことがありますが、本当にその通りです」
本記事は韓国メディア Donga.com Co., Ltd.が運営する女性東亜の記事内容の一部あるいは全部 及び写真や編集物の提供により作成されております。
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