BLACKPINK(ブラックピンク)ジスとチョン・ヘインが主演を務める、JTBCドラマ『スノードロップ(原題:雪降花)』。今月18日に放送がスタートしたのだが、開始早々に”歴史歪曲”議論が再燃。放映中止を呼び掛ける請願文が掲載されてしまった。これを受け、韓国のインターネット上では、ジスの所属事務所であるYGエンターテインメントに刃が向けられている。果たしてその理由とは‥。
今月18日に韓国にて放送がスタートした、JTBC土日ドラマ『スノードロップ(原題:雪降花)』。
このドラマは、1987年のソウルを背景に、女子寮に血だらけで飛び込んで来た名門大学生のスホと、危機の中で彼を匿い治療した女子大生ヨンロの、切ない恋物語を描いている。
BLACKPINK(ブラックピンク)ジスが、初の連続ドラマであり初主演を務めるという注目作で、名優チョン・ヘインとの息の合った演技が期待されている作品だ。

BLACKPINK(ブラックピンク)ジスとチョン・ヘインが主演を務める、JTBC『スノードロップ』(画像出典:JTBCドラマ)
『スノードロップ』初放送とともに議論が再燃
しかし、いざ放送がスタートすると、放送前から囁かれていた”歴史歪曲”議論が再燃。放送開始の翌日、19日には、青瓦台(チョンワデ/大統領府)の国民請願掲示板に『スノードロップ』放送中止請願文が掲載され、1日も経たないうちに政府答弁基準である20万人以上の同意を得てしまった。
これは、今年3月に中国式の韓服や月餅などを小道具として使用し、”歴史歪曲”問題を引き起こしたドラマ、SBS『朝鮮駆魔師』よりも速いペースだという。
当時、『朝鮮駆魔師』の廃止を求める請願文は2日で20万人の同意を得た。結局、『朝鮮駆魔師』は”歴史歪曲”議論により、わずか2話で放送終了(自主)を余儀なくされている。

ドラマ『朝鮮駆魔師』は第2話を持って放送終了となってしまった(画像出典:SBS)
これに先立ち、『スノードロップ』は今年3月、ドラマのプロットが公開されると、”歴史歪曲”という思いもよらない議論に巻き込まれてしまった。
当時、JTBC側は「『スノードロップ』は民主化運動を軽視し、安企部(韓国情報局)と北朝鮮のスパイを美化させているドラマでは決してない」とし「断片的な情報に疑惑が加わり、事実でない内容が事実として伝わっている」と釈明している。
過去に議論が起きていたこともあり、放送開始早々でありながらドラマ放映の中止を呼び掛ける声をはじめ、放送局であるJTBC、さらにはジスの所属事務所であるYGエンターテインメント(以下、YG)にも批判が強まっている状況だ。
YGにとって不都合な過去
『スノードロップ』同様、近年”歴史歪曲”議論に巻き込まれたのが、前述したSBS『朝鮮駆魔師』と、tvN『哲仁王后』だ。偶然にも、これらの制作に加わっているのが、YGやYG傘下の企業だという。
YGは『朝鮮駆魔師』の早期終了によって株価は下落し、約700億ウォン(約67億円)の損失を被っている。大きなダメージを受けた中、今度は所属しているアーティストの初主演ドラマが、”歴史歪曲”という議論にも巻き込まれてしまうという事態を招いてしまった。

キム・ジョンヒョン、シン・ヘソンが主演のtvN『哲仁王后』(画像出典:tvN )
ドラマ3作の騒動を受け、インターネット上では「YGが携わるとなぜこうなる?」という疑問提起する声と共に、”YGにとって不都合な過去”に再び焦点が当てられた。
例えば、経営一線から退いた、YGの元代表であったヤン・ヒョンソクに向けられた数々の疑惑だ。海外遠征の賭博容疑や事件隠ぺいの疑いなど、大衆に衝撃を与えた事件を起こし、彼は2019年にYGの全ての役職と全ての業務から辞任している。
これに加え、所属芸能人による麻薬事件なども取り上げられ、大衆からはYGへの批判が高まっている状況だ。
(関連記事)YGをさまよう亡霊たち・・名家復活を阻む過去の不祥事
ネットユーザーらは、「YGは韓国が嫌いなんだねwww」「明らかになった事件だけでも‥最悪企業」「本当にひどいよ。ずっと芸能界で影響力を及ぼすのもそうだし」「社会の悪そのもの」「深刻だよ、本当に」などといった、辛辣な反応を見せている。

YGに対する辛辣なコメント‥韓国ネットの反応(画像出典:theqoo スクリーンショット)
BLACKPINKジスのドラマ出演により、忘れられていた事件が再び明るみとなってしまったYG。
果たして、ドラマもYGもこの危機を乗り越えることができるのだろうか。
BLACKPINK
BLACKPINK(愛称 ブルピン / ハングル 블랙핑크)は、韓国のガールズグループ。2016年にYGエンターテインメントによって結成。
メンバーは韓国出身のジス、ジェニー、オーストラリア出身のロゼ、タイ出身のリサによる4名。公式ファンクラブ名は「BLINK(ブリンク)」。
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