Netflixジャパンで、韓国映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』の配信が開始された。本作は、韓国近代史の歴史に残る“光州事件(5.18運動)”をベースに制作されているのだが、作品説明文の冒頭に「暴動」の2文字が。この表現に疑問の声があがった。
Netflixジャパンで、韓国映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』が今月より配信を開始。本作は多数の死傷者を出した、韓国の近代史でもっとも大きな事件の一つとされている“光州事件(韓国では、5・18光州民主化運動と称される)”の実話をもとに制作された作品で、この事件を世界に伝えたドイツ人記者と、彼を現場まで送り届けたタクシー運転手の数日間のヒューマンドラマである。
韓国で2017年に公開され、1200万人を動員する大ヒットを記録し、主演を務めたソン・ガンホは『第26回釜日映画賞』『ファンタジア国際映画祭』『第1回ザ・ソウルアワード』で最優秀主演男優賞を受賞しているほか、作品そのものも韓国内外から熱い注目を集めた。

『タクシー運転手』主演のソン・ガンホ。(画像出典:(C)2017 SHOWBOX AND THE LAMP. ALL RIGHTS RESERVED.)
そんな注目作がNetflixジャパンのラインアップに並ぶことになったのだが、問題は説明文にあった。
韓国のメディアスポーツ京郷(キョンヒャン)によると、「暴動を取材するというドイツ人記者を乗せ、光州を目指すタクシー運転手~」と記されていたという。
しかしこれを知ったネットユーザーは「歴史的事実を歪曲するなんて」「Netflixが5.18運動を蔑視している」「光州事件を市民の暴動だと言うのか」「あれは暴動ではない」と、憤りを見せた。
また、一部の日本ネットユーザーも「さすがに史実をもとに作られた映画を“暴動”と表現するのはどうなんだろうか」というコメントもいくつか見受けられた。

4人の笑顔が『タクシー運転手』の描く悲しみを、より一層感じさせる。(画像出典:(C)2017 SHOWBOX AND THE LAMP. ALL RIGHTS RESERVED.)
この論争を受けて、Netflix側は「説明文を再検討し、“民主化運動”に修正した」ことを伝えている。
推測の域を出ないが、“あらすじ”という観点から考えると、ドイツ人記者は光州で何が起きているか分からない状況で現地に向かったため、この作品を初めて目にする視聴者に“民主化運動”と先に記載することがためらわれたのではないだろうか。
しかしやはりそこは映画作品であり、すでに公開が終了し配信に至ったものだけに、“暴動”という否定的な表現で濁す必要はなかったのだ。
この作品が、もし完全なるフィクションであったなら、これほどまでに大きな議論へと発展することはなかっただろう。だが韓国の人々にとっては“歴史”と位置付けるほど遠い話ではなく、あの名優ソン・ガンホをもってしても「自分がこのような歴史的事実を表現する俳優に値するか?」という事がプレッシャーとなり、一度は断ったと当時のインタビューで吐露したほど、記憶に新しい痛ましい事件なのである。
表現に慎重になるべきところを間違え、いたずらに怒りを買う結果となってしまった残念な出来事であった。
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