映画『毒戦(邦題:毒戦 BELIEVER)』の続編である『毒戦2』の製作が決定し、映画ファンから期待が寄せられている。このニュースとともに召喚されたのは、韓国を代表する俳優、故キム・ジュヒョクさんだ。『毒戦』をヒットに導いたのは、彼の破格的演技だとも言われている。名作が誕生する度に、彼を惜しむ声が上がる。
2018年に公開された映画『毒戦(邦題:毒戦 BELIEVER)』。この続編となる『毒戦2』が、動画配信サービスNetflix(ネットフリックス)で製作されることが決定した。

Netflixで『毒戦 BELIEVER2』が製作されることが発表された。(画像出典:Netflixkr 公式Instagram)
6月20日、Netflix側は『毒戦2』の製作とキャスティングラインアップを公開。パート1に続き、本作でもチョ・ジヌンとチャ・スンウォンが主演を務め、映画ファンの期待を高めている。
『毒戦』は、香港の巨匠ジョニー・トー監督が手掛けた『ドラッグ・ウォー 毒戦(2013)』を韓国リメイクした作品。ベールに包まれた麻薬王”イ先生”を追う刑事ウォノ(チョ・ジヌン扮)が、組織から見捨てられた青年ラクと手を組み、大胆で危険な潜入捜査に乗り出す。手に汗握るスリリングな捜査の行方を描いた、クライムアクション映画だ。
続編となる『毒戦2』では、消えたヨンラク(リュ・ジュンヨル扮)の行方と、まだ明らかになっていない麻薬組織の実体を追う、刑事ウォノの捜査を描いていく予定だという。
本作のメガホンを取るのは、『ビューティー・インサイド(2015)』で洗練された映像美と、感覚的な演出で好評を得たペク・ジョンヨル監督。
ペク監督のもと、チョ・ジヌン、チャ・スンウォンをはじめ、ハン・ヒョジュ、オ・スンフン、キム・ドンヨン、イ・ジュヨンという最強キャストが顔を揃え、極上のノワールサスペンスに仕上げる。
続編製作のニュースで再注目された、あの名優

映画『毒殺』では破格的な演技変身を披露し、多くの注目を浴びた、故キム・ジュヒョクさん(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
前作の『毒戦』は、主演や助演を問わず、俳優たちの演技がハイレベルだったと評価された。
特に、故キム・ジュヒョクさんが演じた中国麻薬市場の大物、チン・ハリムの悪役演技は、ストーリーに緊張感と没入感を与え、加えて強いインパクトを残し”一度見たら忘れられない名演”と称賛されている。
チン・ハリムは暗黒界で強大な影響力を行使する人物で、イ先生と取引するために韓国に来たバイヤー。ウォノとヨンラクとの初対面シーンでは、凶悪な行動と雰囲気で2人を完全に圧倒する。

『毒戦』では、かかわったら「ヤバイ」と思わせる圧倒的演技を見せたジュヒョクさん。(画像出典:movie.naver)
そんなキム・ジュヒョクさんの絶頂に達した演技は、行動一つ取っても重厚な雰囲気を漂わせ、サイコパスらしいヒール演技を見事なまでに見せつけた。
これまで彼が演じてきた、優しい笑顔の似合う役や知的な雰囲気は封印され、エグさを前面に押し出した破格的な変身を遂げている。
『海街チャチャチャ』でも注目を浴びた、キム・ジュヒョクさん

『海街チャチャチャ』はシン・ミナとキム・ソンホのW主演で大ヒットを記録した。(画像出典:tvNdrama公式Instagram)
シン・ミナとキム・ソンホ(キム・ソノ)主演で昨年放送され、大ヒットとなったtvNドラマ『海街チャチャチャ』。

映画『どこかで誰かに何かあれば間違いなく現れるMr.ホン』ポスター。(画像出典:movie.naver)
この作品は、キム・ジュヒョクとオム・ジョンファが主演を務めた映画『どこかで誰かに何かあれば間違いなく現れるMr.ホン』のドラマバージョンだ。
通称『ホン班長』として記憶されているこの映画は、2004年の公開当時、期待以上の楽しさと感動を与え、驚きのプレゼントのような作品と称された。
その結果『クァンシクの弟クァンテ(2005)』と共に、キム・ジュヒョクさんの代表作の1つとして知られている。
(関連記事) 故キム・ジュヒョクさんを追憶する、新作韓国ドラマ『海街チャチャチャ』

数々の名作に出演した、故キム・ジュヒョクさん(写真提供:©スポーツ韓国)
今回の『毒戦』続編製作のニュースでも、また、昨年の『海街チャチャチャ』でも、韓国のネット上ではキム・ジュヒョクさんを恋しいと言うコメントが散見され、懐かしまれている。
韓国を代表する名俳優の、突然の逝去から5年‥いまだに彼を惜しむ声は大きい。
(構成:星野沙)
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