ドラマ『応答せよ』シリーズを通じて”国民的お父さん”と呼ばれるようになった俳優のソン・ドンイル。視聴者から憧れと共感を抱かれた父親像は彼の生い立ちが強く影響していた。
初恋や青春模様、そして家族愛を描いたtvNドラマ『応答せよ』シリーズで、父親役を専担した俳優ソン・ドンイル。シリーズ3作を通じて披露した子どもに寄り添う姿は、世の親たちに共感と感動を届けている。

シリーズ3作目となる、『恋のスケッチ~応答せよ1988』(画像出典:応答せよ1988 公式HP)
シリーズ1となる『応答せよ1997(2012)』でソン・ドンイルは、寝ても覚めても娘シウォンの心配ばかりしてる、切なる父性愛を持った父親役を演じた。”釜山カモメ”という野球チームの2軍監督で、釜山で数十年暮らしているが、依然として全羅道流の食習慣と方言を固守しているキャラクターだ。
続くシリーズ2の『応答せよ1994(2013)』では野球チーム・ヘテタイガースの元選手で、現在は”ソウルツインズ”のコーチに扮し、シリーズ3『恋のスケッチ~応答せよ1988(2015)』では、前作と変わり、銀行に勤める万年平社員役だ。しかし友人の保証人になってしまい、多額の借金を抱えてしまうという役を演じた。
背景やキャラクター性は異なるものの、共通しているのは、子どもを深く想うという溢れんばかりの父性愛だ。

『恋のスケッチ~応答せよ1988』で、ヘリ演じる娘ドクソンと父ドンイル(画像出典:tvN)
シリーズを通じて温かい父性愛を披露し、大衆から理想的なお父さんとまで呼ばれるようになったソン・ドンイル。彼が披露した父親像はどこからやってきたものなのだろうか。そのヒントは彼の生い立ちに隠されていた。
ソン・ドンイルが送った幼少期は、それは不遇だった。
彼の父親は家庭を顧みない人だった。まだ幼児だったソン・ドンイルは姉と他人の家に住み、姉が他人の家の畑仕事を手伝い、食べ物をもらってきて幼いソン・ドンイルを育てていたのだ。
彼が中学生になるまで出生届は提出されておらず、戸籍もないため、近所のお年寄りがつけてくれた別名で呼ばれていたという。戸籍を得たのを機に、”ソン・ドンイル”に改名したそうだ。
彼が10歳の頃、離婚した両親が復縁したのだが、毎日のようにふるわれる暴力と親から放置されるという辛い日々を過ごしていた。この頃の彼は、1日も早くこの家を出て暮らすのが夢だったという。
後に父親が亡くなったという連絡を受けたにもかかわらず、ソン・ドンイルが葬儀に参列しなかったのは、この頃の辛い記憶があるからでは‥と言われている。

俳優ソン・ドンイル(写真提供:©スポーツ韓国)
そのような環境の中で必死に生きたソン・ドンイル。現在、53歳となった彼は一男二女の父親となった。
高齢で子どもを授かった彼は、長男に対して厳しく育てたのもこのような家庭環境の影響が大きかった。ソン・ドンイルの頭の中には「自分の父と反対のことをすれば、良い父親になれる」という考えがあったのだ。
しかし厳しくされたところで、子どもは親の顔色ばかりを伺い、恐れを募らせるばかりだ。ソン・ドンイルの長男も然り。
これに気付いたソン・ドンイルは、子どもに対する認識を変え、一気に親子関係が良好になったという。
この代表的なエピソードが”ジャガイモ・キム(海苔)”だ。家族旅行の2日目の朝、ソン・ドンイルが朝寝坊をしたせいで、朝食として出せるのがジャガイモと海苔しかなかった。しかし長男はこれをおいしく食べていたそうだ。
後に長男に「旅行中で一番美味しかったもの」を聞いたところ、「ジャガイモと海苔」と答えている。その理由は「父が初めて作ってくれたご飯」だったからだそうだ。
このエピソード以後、ソン・ドンイルの子供たちに対する姿勢が本格的に変わり始めた。すぐに自分の過ちに気づき、謝る姿を見せたりもしたという。
幼少期に父親からの愛を受けないどころか、辛く当たられて育ったソン・ドンイル。彼は父親を反面教師に、自身は良き父親となろうと多くの努力をしてきた。
大人であれ親であれ、人間なので間違うこともある。ソン・ドンイルが称賛を受けるのは、このような間違いに気づいて反省し、自身の態度を改められるというところだ。
このように自身の辛い過去を受け止め、親として成長をし続けるソン・ドンイルだからこそ、ドラマ『応答せよ』シリーズで絶賛される父親像を演じ切れたのではないだろうか。
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