入隊から2カ月ぶりに初めて公式のイベントに登場したパク・ボゴム。司会を務めた音楽会はYoutubeで生配信され、多くのファンから驚きと歓喜のコメントが寄せられた。そんな中もう一つ、彼の”敬礼”に注目が集まった。

約2カ月ぶりだ。

人気俳優のパク・ボゴムが、公の場で一段と逞しくなった姿を見せてくれた。今月27日、パク・ボゴムは韓国の南部にある島、済州道の西帰浦(ソギポ)市で行われた『2020 大韓民国 海軍護国音楽会』で司会として参加。

MCを務めたパク・ボゴム

MCを務めたアナウンサー パク・セヨン(左)とパク・ボゴム(右)(画像出典:대한민국 해군 YouTube動画キャプチャー)

海軍の制服を身にまとい「海軍本部 文化広報兵を務める二等兵 パク・ボゴムです」と、自己紹介でしっかりと官等姓名*を明かした。

*官等姓名:所属部隊と階級、名前

敬礼をカッコよく(?)決めたパク・ボゴムは「8月に入隊して6週間の訓練を終え、ここ済州で初の公式行事を担当することになりました」と語った。

彼は人気俳優としてのキャリアだけではなく、司会としての経験も豊富だ。音楽番組や授賞式などで積んだ経験を生かし、この日、音楽会のスムーズな進行に力を添えた。この音楽会の模様はYoutubeで生配信され、多くのファンから驚きと歓喜のコメントが寄せられている。

そしてもう一つ、ファンの目を引いたのは彼の”敬礼”である。韓国の各メディアやSNS、ファンコミュニティーには、凛々しい姿を絶賛する記事や書き込みで溢れている。

パク・ボゴム

敬礼もばっちり?!(画像出典:대한민국 해군 YouTube動画キャプチャー)

ここで突然、1つの疑問が頭をよぎる。

軍隊経験を持つ韓国男性の目に、彼の敬礼はどう映ったか?

そこで、当サイトの運営や管理に加わっている韓国人男性3人に聞いてみることにした。

角度が綺麗

敬礼の基本は、右腕を上げた状態で肘を曲げ、手を顔の近くまで持っていく。そして、中指を眉尻にそっと添えるように固定する。

スタッフA氏は、肘の曲げ角度が重要だと教えてくれるとともに、パク・ボゴムはちょうど良い角度を出していると称賛。体形や太り具合などにより、”ちょうど良い”角度が変わってくるらしいが、パク・ボゴムの現在の体形で出せるベストな角度であることは間違いないようだ。

A氏は、こう付け加える。
「敬礼は相手に手の甲を見せてはいけない。相手からは、小指外の側面が見えるのが一番良い。それと、指の関節を曲げてはいけない。パク・ボゴムの敬礼は、小指外の側面が見えるし、指も曲がっていない。ベストだ!」

姿勢も大事

一方、スタッフのB氏とC氏は、腕だけではなく、体の姿勢も重要だと教えてくれた。

以下は二人の会話だ。

B氏:腕の角度を気にかけすぎるあまり、無駄に右肩が上がり、左肩が下がる人がいる。

C氏:逆に、肩を上げないことに気を取られると、今度は肘が前に出てしまう。これは相手に悪い印象を与えてしまう可能性がある。

B氏:やたら胸を出す(張る)人もいるよね?

C氏:そうだね。肘の角度と位置を意識しすぎるとそうなるね。

B氏:胸を出したら、顎が上がってしまう。相手に”生意気な兵士だ”と、不快な思いをさせる恐れもあるね。

私:パク・ボゴムの敬礼は、指摘したものが見当たらないが‥。

B氏:うん。パク・ボゴムの敬礼は、軍人としては最高の敬礼だと思うよ。入隊して2ヵ月であれくらいできるのは、偉いね。

真摯な姿勢、それがパク・ボゴムの魅力

もちろん、”広報活動”を主な任務とする兵士なのだから、完ぺきな敬礼は当たり前かもしれない。

しかもパク・ボゴムにとって初任務なので、周囲の協力を得ながら、数え切れないほどの練習を重ねたはずだ。

しかし、トップスターという”札”を胸に付けて入隊した彼は”特別な扱い”を受けても不思議のない人だ。

パク・ボゴム

パク・ボゴム(画像出典:대한민국 해군 YouTube動画キャプチャー)

今は撤廃されているが、過去、陸軍の”芸能兵士”制度の恩恵を受けた芸能人は無数に存在する。主に、陸軍の対民間行事に参加する任務を遂行していたのだが、頻繁な外出や休暇、携帯電話の所持*、遊興施設の出入りなどが発覚し、社会問題へと発展。国民から批判が殺到し、同制度は2013年に廃止となった。

*携帯電話の所持:軍事機密の保護のため所持を禁じられていたが、2018年より一部の時間帯で使用が認められている。

このように、広報や対民間行事をメインとする”芸能兵”出身者は、韓国ではよく「軍気が抜けた」と嫌味を言われることがある。

“軍人として基本的な行いができない、責任感や使命感を持っていない軍人”という意味である。彼らが軍気を評価する項目の中には、前出の官等姓名をしっかり伝えることや、正しい姿勢で敬礼ができるのかが含まれている。パク・ボゴムは、その2つをきっちりこなしており(現時点では)、少なくとも軍気は抜けていない、自身の身分や任務に対する真摯な姿勢が伺えるのだ。

***

「敬礼一つでべた褒めじゃないか? 彼のファンか?」と問い詰められても仕方ない。

しかし、軍隊経験を持つ韓国人男性3人は、入隊して2カ月しか経っていないパク・ボゴムの敬礼に感心しているのは事実だ。

スタッフのA氏は言う。
「敬礼って、韓国軍隊の中では本当に大事なもの。敬礼一つで兵士としての資質や姿勢、ひいては人間性もわかるよ」と。



パク・ボゴム

2011年映画『ブラインド』でデビュー。

以降、映画『コインロッカーの女』(2015)、ドラマ『君を憶えてる』(2015)などに出演。

『恋のスケッチ~応答せよ1988~』(2015-2016)で天才棋士チェ・テクを演じブレイク。2016年8月より放送されたドラマ『雲が描いた月明り』で地上波初主演を果たし、爆発的人気を得る。

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