日本でも注目を浴びている韓国時代劇『華政』で、暴君となった王を演じた俳優のチャ・スンウォン。彼の次回作、映画『楽園の夜』が4月9日よりNetflix(ネットフリックス)にて独占配信されるとあって、作品と共にチャ・スンウォンにも注目が集まっている。
BSテレ東にて4月5日より放送がスタートした、韓国時代劇『華政(ファジョン)』。
日本の韓ドラファンからは日本語読みの「かせい」との呼び名で親しまれているが、韓国語の読み方である「ファジョン」というタイトルがメインのようだ。

歴史エンターテインメントと称され、日本の韓ドラファンも注目している時代劇『華政』(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:キム・ジョンハク プロダクション)
このドラマは、朝鮮第14代国王の宣祖(ソンジョ)の末娘であり唯一の嫡女である貞明公主(王女)を中心に、激動の時代を生き抜いた男女の人間ドラマを描いている。過酷な運命に翻弄された貞明公主の人生を、フィクションを織り交ぜながら壮大なスケールで展開させ、圧倒的な映像美で視聴者に感動を届けた。
前半のストーリーをリードしていくのは、15代王である光海君。
光海君は庶子であるためかコンプレックスを持って育ち、その影響なのか、即位後は王位を脅かす兄や弟を死に追いやろうとする穏やかではない一面を持った人物だ。

15代王である光海君を演じた、俳優のチャ・スンウォン(画像出典:MBC)
この役を演じたのは、初の時代劇ドラマ出演となった俳優のチャ・スンウォン。
1970年6月生まれで現在50歳(日本年齢)である彼は、1980年代末にファッションモデルとして芸能界にデビュー。その後、1990年代末からテレビドラマや映画などに出演し始め、本格的にその名を知られるようになる。
主な出演作は、KBS『ボディガード(2003)』、SBS『ATHENA -アテナ-(2010)』、MBC『最高の愛~恋はドゥグンドゥグン~(2011)』、tvN『花遊記<ファユギ>(2017)』などの人気ドラマをはじめ、映画『世紀末(1999)』、『リベラ・メ(2000)』、『戦火の中へ(2010)』などがあり、特に映画においては評価も高い。
188センチという長身にワイルドさが漂うビジュアルのチャ・スンウォンは瞬く間にスターへの仲間入りを果たした。
俳優の中でも際立つ、優れた容姿を持つ彼だが、芸能番組ではハンサムな風貌からは想像もできないユニークな一面を見せている。
2015年に放送されたバラエティー番組『三食ごはん 漁村編』で非凡な料理の腕前を披露し、”料理に詳しいおばさんキャラクター”という異名と絶大な人気を得た。2019年には『三食ごはん』シリーズの後続作も大ヒットし、芸能番組においても再ブレイクの勢いを見せている。
2021年を代表する韓国ノワール映画に出演
大衆から親しみを持たれているチャ・スンウォンだが、本業の俳優では世界が注目する作品に出演した。
それは、映画『楽園の夜』。4月9日よりNetflix(ネットフリックス)にて独占配信され、世界190カ国へと届けられる。

映画『楽園の夜』で圧倒的なカリスマ性を放った、チャ・スンウォン(写真提供:©スポーツ韓国)
本作は、韓国ノワールの巨匠、パク・フンジョン監督の長編映画で、済州島を背景に、組織のターゲットになった1人の男と、人生の終わりに立っている1人の女の物語。あまりにも短すぎる2人の平穏な日々と残酷な運命を激しい暴力的な描写で描いている。
昨年、『第77回ベネチア国際映画祭』のノン・コンペティション部門に韓国映画としては唯一公式出品され、多くの称賛を得た。韓国映画の限界を超えた激しいアクションシーンやスタイリッシュで予測不可能な展開が盛り込まれ、韓国ノワールの代名詞となる作品だと世界中から称賛と注目が集まっている。
チャ・スンウォンは劇中、主人公に報復しようとする組織幹部役に扮した。圧倒的なカリスマ性を持った血も涙もない冷酷なキャラクターで、残忍なやり口で済州島の美しい景色を血で染めていく。一瞬にしてドラマに緊張感を吹き込む重要なキャラクターだ。
ほか、組織に追われる羽目になった犯罪組織のエース、テグ役に俳優のオム・テグ、その相手役で人生の崖っぷちに立っているジェヨン役に女優のチョン・ヨビンが扮し、これまでにない残酷さと切なさ、そして斬新さを交えた韓国ノワールを披露する予定だ。
『楽園の夜』予告編(動画出典:Netflix Korea YouTube)
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