• KBSは、韓国で高視聴率を叩き出すテレビ局として有名で、右に出る者はいない圧倒的支持を得ている。
  • 主に中高年に愛されており、テレビでドラマを観るのが習慣化している層から人気だ。
  • 日本と韓国で温度差の激しかったKBS作品と、日本国内での評価を紹介する。

韓国で高視聴率を叩き出すテレビ局といえばKBSだ。

日本で大ヒットしいまだ多くのファンがいる不朽の名作『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』(tvN/2016)でさえ最高視聴率は18.6%であったのにもかかわらず、なんと同テレビ局は20~30%台が“当たり前”。

週末や平日の夜に毎日放送される長編もののホームドラマやドロ沼劇が、中高年の心を掴んで離さず絶大なる支持を得ている。観るのが習慣化している状況で、ドラマが始まる時間になればチャンネルをKBSに合わせるのが癖になっているのだとか。

しかし日本人の間ではどちらかといえば好き嫌いが分かれるタイプの作品で、全体的に視聴者の反応が薄く韓国とは温度差が。

そこで本記事では、右に出る者はいないと言われるKBS作品で、本国では高視聴率を叩き出したものの残念ながら日本では少々“影の薄いドラマ”を5作紹介する。Filmarks(フィルマークス)やGoogleでの評価、各OTTやVOD、テレビ局で扱われているかなどの観点から人気の程度も付け加えた。

噂のチル姫 (2006)

厳格な父のもとで育った4姉妹の物語で、彼女たちが恋や仕事に奮闘する姿が描かれたホームドラマ。

夫の浮気に悩む長女、親友に恋する次女、浪費家の三女、家庭教師との間に子どもができた四女という設定になっており、共感を呼ぶストーリーが視聴者の心を掴んで最高視聴率は44.4%を記録した。

日本でも視聴した人からは良い反応を得ているものの、かなり昔の作品であることが影響しているのだろうか、配信媒体やレビュー数が圧倒的に少ない。

『噂のチル姫』

『噂のチル姫』(画像出典:KBS)

●出演:イ・テラン、イ・スンギ、パク・へジン他


噂のチル姫(動画出典:YouTube 昔のTV: KBS Archive)

怪しい三兄弟 (2009)

父が警察官の家に生まれた三兄弟と、彼らの周囲の人が巻き起こす騒動を描いたドタバタホームドラマ。

前出の『噂のチル姫』を世に輩出した脚本家の作品で、健康、現金、理想という意味のユニークな名前を持つ兄弟が登場、恋や仕事、家族関係をベースに物語が進行し、人と人の絆やユーモラスな展開が視聴者を虜にして最高視聴率は43.5%を獲得した。

一方日本では本国ほど良い反応は得ておらず、OTTやテレビなどでほぼ取り扱われておらず、ドラマファンの目に触れる機会自体が少ない。

『怪しい三兄弟』

『怪しい三兄弟』(画像出典:KBS)

●出演:アン・ネサン、オ・テギュ、イ・ジュニョク他


怪しい三兄弟(動画出典:YouTube 昔のTV: KBS Archive)

王(ワン)家の家族たち (2013)

3世代が共に暮らすワン家族を中心に、夫婦間の葛藤、両親の偏愛に対する子どもたちの苦悩などを描いた物語。

最高視聴率は48.3%で、衝突を繰り返しながらも互いに思いやる家族の愛や絆が感動を呼んだハートウォーミングなストーリーとなっている。

本記事で紹介するドラマの中で最も高視聴率を獲得した作品だが、日本ではそこまで支持を得ていない様子。長編作品を取り扱い、人気作を定期的に繰り返し放送する傾向のある各テレビ局をみても、ラインナップに組み込まれる機会が少ない。

『王(ワン)家の家族たち』

『王(ワン)家の家族たち』(画像出典:KBS)

●出演:ナ・ムニ、チャン・ヨン、キム・ヘスク他


王(ワン)家の家族たち(動画出典:YouTube ハイライトTV)

一緒に暮らしませんか? (2018)

子育てを終え第2の人生を歩もうとする父と、そんな父親に愛されて育った子どもたち4人という、2世代の家族の恋愛や葛藤を描いたヒューマンラブストーリー。

世代別の恋や多様化している現代の家族の在り方を取り上げ、本国ではお茶の間を笑いと感動の渦に包んだ作品だ。

テレビ離れが徐々に進み、視聴率の獲得が難しくなりはじめた時代に36.9%という最高視聴率を叩き出した。

日本ではVODやOTT、各テレビ局などで取り扱われる機会が比較的多い作品だが、韓国ほどの高評価は得られていない。ホームドラマというジャンル上、人により好みが分かれるようで、レビューを見ると高い評価をしている視聴者とそうでない人の反応の違いが大きい。

『一緒に暮らしませんか?』

『一緒に暮らしませんか?』(画像出典:KBS)

●出演:ユ・ドングン、ハン・ジヘ、イ・サンウ他


一緒に暮らしませんか?(動画出典:YouTube KNTV)

オーケー! グァン姉妹 (2021)

両親の離婚訴訟中に母親が何者かによって殺害されるという事件が発生。家族全員が容疑者にされてはじまるミステリースリラーロマンチックホームコメディーだ。

後半部に登場する出生の秘密に関するストーリーは、社会現象を巻き起こした『ペントハウス』シリーズ(SBS/2020、2021)に次ぐドロ沼劇として称賛され、最高視聴率は32.6%。

週末ドラマとしてはそこまで高い数字ではないが、10%後半や20%台の作品が目立つようになってきた昨今、好成績を残した作品と言える。

しかし日本ではまずまずといった反応、可もなく不可もなくといった評価だ。韓国で放送がスタートした2021年には日本でも複数のテレビ局が本作をお茶の間に届けたが、最近は取り扱う媒体が少なくなっている。

視聴した一部の人の中には、登場人物のキャラクターに抵抗を感じた人も。

『オーケー! グァン姉妹』

『オーケー! グァン姉妹』(画像出典:KBS)

●出演:ユン・ジュサン、ホン・ウニ、チョン・へビン他


オーケー! グァン姉妹(動画出典:YoTube KBS Drama)

西谷瀬里

韓国ドラマが大好きな西谷です。現在はK-POP関連の記事を主に投稿しておりますが、韓ドラの魅力や、俳優&女優さんの活躍も随時紹介していきたいと思います。あらゆる年代の読者の方に、楽しんでいただける記事が届けられたらなという思いです。

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