- 韓国ドラマ界において、2010年代半ばから、最も活躍しているテレビ局と言えば、tvNとJTBC。
- 現在同じ放送枠で直接対決中なのだが、JTBC『良くも、悪くも、だって母親』に軍配があがったようだ。
- 同じ時期、同じ放送枠のドラマ同士に勝ち負けが付いてしまったら、評価と話題性を独り占めするという構造が目立つ。

2023年上半期 最大の話題作『模範タクシー2』 (画像出典:SBSNOW 公式Twitter)
ドラマの視聴率に、テレビ局の命運がかかっている。
視聴率好調で、笑う局もあれば、低迷により泣き寝入りする局もある。
最近、一番笑いが止まらない韓国のテレビ局はSBSだ。『模範タクシー2』に続き、『浪漫ドクターキム・サブ3』も好調をキープしている。
しかし、韓国ドラマのグローバル化が顕著となった2010年代半ばから、『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜 』『愛の不時着』『梨泰院クラス』『夫婦の世界』と、最も活躍しているテレビ局と言えば、tvNとJTBCだろう。
日本の韓ドラファンにとっても、この2社の存在は大きいものだ。
SBSの活躍が際立っているとはいえ、あえて”韓ドラ王座”の候補を絞るのであれば、間違いなくtvNとJTBCの名が挙げられる。
この2社、現在同じ放送枠(水木/午後10:30~)で直接対決中だ。

スティーラー:七つの朝鮮通宝(画像出典:tvNドラマ)
tvNの『スティーラー:七つの朝鮮通宝(以下、スティーラー)』と、JTBCの『良くも、悪くも、だって母親』が、自社のプライドをかけて一騎打ちを繰り広げている。
まず『スティーラー』のあらすじを簡単に紹介する。
ベールに包まれた文化財泥棒と、非公式文化財返還チームがタッグを組んで、法律で裁けない悪党を審判するという、“韓国風ダークヒーロー”の物語。
一方の『良くも、悪くも、だって母親』は、息子の成功のために、自ら厳しい母となった女性の物語。
女性の懸命な努力が報われ、息子は司法試験に合格後検事となったが、不可解な事故に巻き込まれ、その後遺症で7歳児並みの知能になってしまう。
どちらの作品も、韓国ドラマが得意とする“正義”と“審判”を主とするドラマであるが、韓国視聴者の選択は『良くも、悪くも、だって母親』のようだ。

良くも、悪くも、だって母親(画像出典:JTBCドラマ)
第4話まで進んでいる『良くも、悪くも、だって母親』は、3.5%→4.3%→5.7%→7%と右肩上がり。一方の『スティーラー』は、4.6%でスタートを切ったが、第8話は2.2%に落ち込んでいる。
同作の低調については「『良くも、悪くも、だって母親』の放送開始によるものだ」と韓国メディアは分析。放送終了まであと4話を残しているが、反騰の兆しはまったく見えない。
チュウォンという、韓国を代表する人気俳優が主演を務めており、最近韓国でブームを巻き起こしている“悪を審判するヒーローストーリー”なのに、なぜここまで低迷しているのだろうか。
『スティーラー』に対する韓国視聴者の評価は悪くない。むしろ、韓国ネットでは好評を受けているにもかかわらず・・だ。
どうやら主な原因は、韓国メディアの分析のように『良くも、悪くも、だって母親』という、同じ枠のライバルの存在にあると見られる。
その影響なのか、『スティーラー』は韓国国内で大きな注目を浴びておらず、ドラマの作品性を論ずるメディアも少ない。
韓国での低い視聴率は、海外の韓ドラファンの“チョイス”にも少なからず影響を及ぼす。まだ海外での放送局や配信サービスが決まっていない場合は、“購入”を躊躇する可能性だって浮上する。
韓国では現在、ドラマの放送枠は減少しているという。『スティーラー』と『良くも、悪くも、だって母親』のように、直接対決は今後も増えていくと見られる。
(関連記事) 韓国ドラマ「新興王国」tvNも断念か・・由緒ある「放送枠」の廃止が決定
なんとも残念なことだが、同じ時期、同じ放送枠のドラマ同士に勝ち負けが付いてしまったら、評価と話題性を独り占めするという構造・・まさに韓ドラの“共食い”と言わざるを得ない。
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