- 10月よりスタートした、SBSドラマ『チアアップ』。
- 大学生のキャンパスライフを瑞々しく描き、韓国では若者を中心に多くの話題を集めている。
- これほど高い人気を獲得したのは、若者のライフスタイルに関係しているという。
韓国で快進撃を見せている新ドラマ、SBS『チアアップ』。
10月3日よりスタートした本作は、輝かしい歴史を持ちながら、今は廃れてしまった大学の応援団に集まった若者たちの、熱くてスリリングなキャンパスミステリーを描いたロマンスコメディー。
韓国の名門大学、延世大学と高麗大学の”延高戦”とその応援文化をモチーフにキャンパスライフを描いています。
主演を務めるのは、韓国のドラマ史に残る話題作『ペントハウス』シリーズに出演したハン・ジヒョン。当時はオム・ギジュン演じるチュ・ダンテの娘、高校生のチュ・ソッキョン役で出演していましたが、今回は大学生役に挑戦。
劇中、ヨンヒ大学の応援団”テイア”の新入団員で、優れたルックスに単純明快な明るい性格、最強の生活力まで持ち合わせたト・ヘイ役に扮し、抜け目がなく愛らしい魅力を発散しています。
エネルギッシュで瑞々しいキャンパスライフを描いた『チアアップ』は今、韓国で若者を中心に話題と人気を集めています。
10月第4週目の話題性ランキング(Good Data Corp.提供 )を見ると、TVドラマ部門で『チアアップ』は第2位、ドラマ出演者部門ではハン・ジヒョンが第3位にランクイン。
ハン・ジヒョンの話題性は、人気ドラマの主演俳優、ユク・ソンジェ(MBC『ゴールデンスプーン(邦題/原題:金のスプーン)』)や、”ロコ女王”ことパク・ミニョン(tvN『月水金火木土』)を上回っています。
人気指針のひとつである”話題性”で作品も主演俳優もトップ3をマークしており、本作がいかに多くの支持を得ているのかが分かります。
なぜ”話題性”が重要なのかというと、それは若い世代のライフスタイルに関係しているようです。
彼らはドラマ視聴する場合、テレビで本放送を見るというよりは、好きな時に手軽に楽しめるインターネットやVODでの視聴を好んでいます。
また、SNS世代であることから、そこに飛び交う”トレンド”に対し敏感に反応。つまり、彼らの間では何よりも話題性が重要になっています。
実際、『チアアップ』の視聴者は20代が60%と最も多く、続いて30代が14%、10代が12%となっています。
本放送を見るのに慣れていない若い世代をターゲット層として狙っているため、視聴率は2~3%台を抜け出せずにいますが、オンライン動画サービス(OTT、VOD)とYouTube(ユーチューブ)では高い話題性を獲得。
それは、SBS公式YouTubeアカウントで公開されている映像の再生回数でも証明されています。
第1話と第2話を要約した本映像は27万2000回、第3話と第4話の要約本映像は49万6000回を記録しました。特にヨンヒ大学とホギョン大学の合同応援戦チアリーディング舞台映像は、再生回数が約130万回にも達しています。
本放送ではなく、インターネットを駆使した戦略でヒットを記録。若い世代から多くの支持を得たことで、高い話題性をふりまくことに成功しました。
また、20代から大きな人気を得ているのは、コロナ禍も無関係ではないという見方もあります。
現在、大学に通っている学生たちは新型コロナウイルス感染症により、キャンパスライフの醍醐味を味わうことが出来ていません。
特に韓国では、様々な学校行事をはじめ、サークルやMTと呼ばれる野外活動など、大学生活の楽しみである仲間と触れ合うイベントがほぼ開催されておらず、さらに授業もオンラインとなったものもあるため、通学することも激減。
そのような環境下であるため、ソーシャルディスタンスで物足りなさを感じている大学生の間では、キャンパスライフの憧れと楽しさを見せる『チアアップ』は、一種の代理満足を感じるという反応が見られています。
韓国ネットのビッグデータ(11月1日~12日/SOMETREND提供)を見てみると、本作に対する視聴者の評価がわかるワードがわかります。
・好き(156回出現/全体2位)
・清涼感(132回出現/3位)
・真心(129回出現/4位)
・愛(88回出現/5位)
・ときめく(68回出現/8位)
・口コミが広まる(48回出現/15位)
本作が人気を得た理由は、存分に楽しめていないキャンパスライフを体験できるという醍醐味と、若者の好みに合った視聴方法が相乗効果となり、多くの話題性を生み出したからではないでしょうか。
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