台湾の国民的スター周杰倫(ジェイ・チョウ)が、SNSを通じて韓国ドラマを言及。これに対し、韓国のネットユーザーらは怒りと共に首を傾げる反応を見せている。周杰倫はこれ以前、韓流コンテンツに対し好意的ではない発言を多々してきた人物だ。このことで、EXOのメンバー、D.O.が主演する映画にも悪影響が出てしまいそうな気配が漂ってしまった。
中華圏の大スターであり、台湾の国民的スターである周杰倫(ジェイ・チョウ)が、SNSを通じて、Netflix(ネットフリックス)オリジナルシリーズ『ナルコの神(邦題/原題：スリナム)』を言及。これに対し、韓国では嘲弄論難が巻き起こっている。
周杰倫(ジェイ・チョウ)（写真提供：©TOPSTAR NEWS 出典：インスタグラム）
周杰倫が自身のインスタグラムに投稿したのは、俳優のハ・ジョンウ、ファン・ジョンミン、キム・ミンギが登場した、『ナルコの神』のあるワンシーンだ。
さらに、下には該当場面をパロディーしたかのような、数人の男性の姿が収まった別の画像も添えられている。
投稿には「最近韓国ドラマを見ましたが、私の周辺にいる人が演技しているようでした」とし「彼らにどれだけ似ているかを知らせたい」というコメントも掲載されていた。
画像出典：周杰倫インスタグラム
これに対し、韓国のネットユーザーらは「出演俳優の演技を卑下してるの？」「嘲弄しているようだ」「シーンをパクったというのか」「全く似ていない」など、怒りを露わにしたものから、投稿の意図を汲めないといった意見が多く見られている。
彼らが眉を吊り上げたのには理由がある。周杰倫はこれまで、韓流コンテンツに関してネガティブな発言をしてきたからだ。
これ以前、自国である台湾版Netflixが韓流コンテンツを多く配信していることに対し、「韓国コンテンツを贔屓(ひいき)している」と不満を言い放ち、話題に。
彼は、自身のSNSで台湾版Netflixのキャプチャーと共に「これは韓国のNetflixなのか？ 台湾のNetflixは私たちに愛を見せず、”韓国のNetflix”へと邁進している」という文を掲載し、非難していた。
また、歌手PSY(サイ)の『江南スタイル』が人気を呼んだ時も「中国の音楽は”江南スタイル”よりはるかに立派だ。韓流や日本の文化が中国で吹き荒ぶのは、これ以上見てられない」と語り、論議を巻き起こしたことも。
新作映画『言えない秘密』に出演する、EXOのメンバー D.O.(写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)
数々の批判的な言動があったからか、韓国では”代表的な嫌韓有名人”として知られている、周杰倫。2021年2月にも、彼にまつわる大きな議論が巻き起こっていた。
それは、EXO(エクソ)のメンバーで、俳優としても確実な実績を積んでいるD.O.(ディオ、俳優活動名 ド・ギョンス)が、新作映画『言えない秘密』の主人公にキャスティングされたと報じられた時のことだ。
『言えない秘密』(監督 ソ・ユミン)は、2008年に公開された台湾の同名映画をリメイクした作品。天才的なピアノの才能を持つ転校生が、練習室で神秘的な音楽を奏でている少女に出会い、不思議な経験をするファンタジーロマンス映画だ。
同作は、台湾映画の実力と名声を取り戻した名作と称され、中華圏だけではなく、アジア全域で高い人気を博した映画だ。だが、その主演を務めたのが、周杰倫だった。
作品自体の好感度は高く、リメイク版の主演にD.O.が抜擢されたことは喜ばしいものの、オリジナル版の主演を”代表的な嫌韓有名人”が務めたとあって、一部の韓国ネットからは好ましくない反応も集まってしまった。
過去のネガティブな発言から、韓国人の眉をひそめさせてしまった周杰倫。現在もチクリとした発言をしていることから、『言えない秘密』の制作側は、さらなる逆風を憂慮する立場になっているようだ。
(構成：星野沙)
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