不倫を美化する設定や韓国大統領選による放送中止など、人気に影を落とすかのような悪条件が重なってしまった、JTBC『39歳』。その”空席”を狙うべく登場したのが、新ドラマ『キールヒル』だ。ともに主人公は”3人の女性”だが、そのキャラクターは対象的だ。『39歳』が危機を迎えた今、『キールヒル』がその座を奪うことになるのか、注目が集まっている。

不倫を美化する設定や韓国大統領選による放送中止など、ドラマ人気に影を落とすかのような悪条件が重なってしまった、JTBC(Netflix)『39歳』。

(左から)チョン・ミド、ソン・イェジン、キム・ジヒョンが『39歳』で主演を演じる

『39歳』で主演を演じるのは、(左から)チョン・ミド、ソン・イェジン、キム・ジヒョン(画像出典:JTBC)

『39歳』は、ソン・イェジンのドラマ復帰作であり、待望の新作として世界中のドラマファンから注目を集めていた作品だ。次回の放送を待ち遠しくしている視聴者も多い中、今月9日と10日は韓国大統領選のため、この週の放送は休止となってしまった。

これにより懸念されているのが、”視聴者離れ”だ。

初回視聴率4.4%から徐々に数字を上げ、第3話では7.4%を記録。人気ドラマの”第一関門”と呼ばれる2桁視聴率も視野に入ってきたのだが、残念なことにその後は伸び悩みを見せている。

また、チャニョン(チョン・ミド扮)というキャラクターを巡り、”不倫美化”という設定にも議論が巻き起こってしまった。

このような雑音が絶えない中で迎えてしまった、”放送休止”というダメージ。これは、2月に開催された北京冬季オリンピックの時と同様、視聴者が離れてしまうきっかけとなる可能性もある。

また、よりによって同時間帯のライバル作、tvNの新水木ドラマ『キルヒール』が放送スタートとなってしまい、『39歳』は危機的状況に直面してしまった。

tvN『キルヒール』は刺激的なストーリー展開だと話題の新ドラマ

刺激的なストーリー展開だと話題の新ドラマ、tvN『キルヒール』(画像出典:tvNdrama公式Instagram)

9日より放送をスタートさせた『キルヒール』は、キム・ハヌル、イ・ヘヨン、キム・ソンリョンという豪華キャストを迎え、ホームショッピング業界を背景に、3人の女性の果てのない欲望と凄絶な死闘を描く。成功と嫉妬に目がくらんだ3人の女性の、熱くて激情的なストーリーがスリリングに展開される予定だ。

ここ数年、韓国ドラマの流れを見ると、JTBC『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~(2018)』、JTBC『夫婦の世界(2020)』、SBS『ペントハウス(2020~2021)』シリーズなど、刺激的でクセになる”*麻辣(マーラー)味ドラマ”が特に人気を呼んでいる。

*麻辣(マーラー)味ドラマ:韓国で人気の、中国のマーラー鍋からきている。好き嫌いが出るものの、ついまた食べたくなってしまうという中毒性があることから、このような状況に陥ってしまうドラマを指すようになった。

『キルヒール』も3人の女性を軸に、底なしの欲望や陰謀、女の闘いなど、壮絶な”麻辣味”がふんだんに盛り込まれるものとみられ、ドラマファンから注目されていた作品だ。

本作も、スタッフによる新型コロナウイルスの感染により初回放送を延期したり、全14話という短縮編成などで放送前から雑音が多かった。

だが、確かな演技力を持つベ3人のベテラン女優が出演するだけに、『39歳』の”空席”を利用する可能性も少なくない。

ソン・イェジン、チョン・ミド、キム・ジヒョン

ソン・イェジン、チョン・ミド、キム・ジヒョン (画像出典:JTBC)

何よりも現在、『39歳』は陳腐なエピソードと酷評する声も聞かれ、視聴者の共感を得られずに揺れている状況だ。

特に、第1話から続く”不倫美化”は視聴者から多くの批判を受け、俳優たちの演技力が「もったいない」と感じるほど”非倫理的”というレッテルを張られてしまった。

ヒューマンドラマと謳った『39歳』とは対象的な刺激を届ける、『キルヒール』。奇しくも両作品ともに主人公は”3人の女性”だ。

『39歳』がお茶の間を留守にしている際に、刺激的な”3人の女性”がその場をさらってしまう可能性も大いにある。果たして、視聴率の女神はどちらに微笑むのだろうか。


『キルヒール』ティーザー予告(動画出典:tvN)





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