要注目の2021年ドラマとして名が挙がっているtvN『マウス』。ほんのワンシーンではあるが、遺族側の心情をリアルに描いたことで、これまでの犯罪スリラーの枠を超えたと高い評価を得ている。あまりに痛ましい現実に視聴者は深く考えさせられているようだ。
現在、第4話まで放送を終え、高視聴率をマークし続けているtvN新水木ドラマ『マウス』。
自他ともに認める優しく真面目な青年で町の巡査であるチョン・バルム(イ・スンギ)と、幼少時代に殺人鬼によって両親を失い、復讐に向かって走ってきた無法刑事コ・ムチ(イ・ヒジュン)が、サイコパスの上位1%と呼ばれる最も悪辣な”プレデター”と対立することで運命が一変する姿を描いた作品だ。

ドラマ『マウス』の番組ポスターに意味深なコピーが‥!(画像出典:tvN)
“人間ハンター”追跡劇とあって目を覆うような残酷なシーンが含まれることから、第1話と第2話がともに19歳以上視聴可というR-19指定を受けた作品である。だが、『マウス』が衝撃を与えるのは映像だけではなさそうだ。描かれているストーリーにも生々しいほどのリアルで悲痛な声が重ねられている。
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残虐なシーンと共に、悲痛な叫びもリアルに描写
主人公の1人である、イ・ヒジュン扮する刑事のコ・ムチ。
彼は幼い頃、家族とキャンプに出掛けた先で、殺人鬼に襲われてしまう。両親が殺人鬼に惨殺されたが、兄とコ・ムチだけは奇跡的に一命を取り留めた‥という過去を持っている。

刑事、コ・ムチが抱える心の痛みとは‥(画像出典:tvN)
辛い過去を背負っている彼は、家族の無念を晴らすため、復讐を胸に刑事となった。つまり、コ・ムチは刑事としての顔と同時に、被害者として、そして遺族としての顔も持つ人物である。
作品には、コ・ムチのように殺人鬼により大切な家族を失った遺族の姿も描かれている。
コ・ムチと同じく、殺人鬼により愛する家族を失った1人の女性。
家族が殺害されてから数年が経った今でも悲しみに暮れ、心に負った痛みは薄まるどころか、逆に苦しめられ続けている。それに耐えられなくなった彼女は、とうとう自殺を図ってしまう。
幸い一命は取り留め、入院治療を続けることになったが、そんな彼女のもとを訪れたのがコ・ムチだ。
コ・ムチは女性に向かってこう話す。「弱い所を見せるな!」と。
続いて彼は「死ぬな!耐えろ!犯人はオレがこの手で殺すから‥!」と、残忍な事件の被害者であり、遺族となった女性に復讐とも取れる言葉を届けている。
これに対し女性は「頼みます、あの人‥是非殺してください」と、悲痛な叫びとも心情ともとれる言葉を返していた――。
遺族の複雑な心情を描いた、数少ない作品
これは劇中に描かれたほんのワンシーンに過ぎない。しかし、短いながらも遺族の悲しみや苦しみをリアルに表現しているように見える。
犯罪が起き、その犯人を裁けるのは”法”だけだ。しかし、遺族はこれで気持ちが晴れるのだろうか。
長い歳月をかけ、遺族は犯人と裁判という場で戦う。犯人に対し判決が言い渡され、その事件に決着が着くのだが、それで無念が晴れるかと言えばそうではないはずだ。
劇中で展開されたコ・ムチとある女性とのやりとりこそが、遺族となってしまった人の本心のように映る。

新しい形の犯罪スリラー劇に仕上げた、ドラマ『マウス』(画像出典:tvN)
これまでの犯罪スリラー劇は主に犯罪にだけスポットが当てられ、遺族の心の声や心情、悲痛な叫びはここまで表現されていなかった。
『マウス』は”犯罪”そのものだけを重点に置くのではなく、大切な人を失った遺族の悲しみにもスポットを当てたヒューマンドラマでもある。
人が抱く喜怒哀楽という様々な感情。幸福、喜び、悲しみ、怒り、諦め、驚き、嫌悪、恐怖‥などがある中で、描きにくいであろう”怨み”、”無念”、”殺意”といった、事件に遭遇したことで不本意ながらも感じてしまう人間の心理も表現している。
これらを丁寧に描いた『マウス』は、ただの犯罪スリラーでは終わらない、韓国ドラマを代表するような良作となる予感でいっぱいだ。
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