実力派俳優と呼ばれる、女優のイ・ユミ。彼女はこれまで、暗い影を背負ったキャラクターを数多く演じている。悲哀に満ちた人物から意地悪な悪人まで、あらゆる”影”のある人物を演じ、自分にしかできないキャラクターをしっかりと作り上げてきた。その卓越した演技力からか、彼女の華々しい笑顔もどこか寂し気な印象を受けてしまうようだ。

アジア俳優として初めて、『エミー賞』の女優ゲスト賞を受賞する快挙を成し遂げた、女優のイ・ユミ。

『イカゲーム』『今、私たちの学校は』と、Netflix(ネットフリックス)オリジナルシリーズの出演で知名度を上げ、ワールドワイドな活躍までみせる韓国を代表する実力派女優へと成長した。

イ・ユミはアジア俳優として初の受賞を果たした

アジア俳優として初の受賞を果たした、イ・ユミ(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

現在28歳(日本年齢)であるイ・ユミは、中学3年生だった2009年に広告を通じて芸能界にデビュー。その後、端役や脇役などで出演し子役として活動を続けた。ほかの子役とは違い、端役から着実に主演級俳優へと上がっていったタイプだ。

デビュー後、休むことなくドラマや映画に出演し続け、演技力を磨いていったイ・ユミ。はつらつとした澄んだ外見とは違い、非常に過激でレベルの高い映画やドラマに多く出演している。

イ・ユミが演じてきたキャラクターの特徴とは

彼女が演じたキャラクターは‥着実に磨いていった演技力で

着実に磨いていった演技力で、彼女が演じたキャラクターは‥(画像出典:イ・ユミInstagram)

これまで、イ・ユミが引き受けたキャラクターには特徴がある。それは”暗い影”を背負っていること。

ドラマステージ『みんなそこにいる』では校内いじめの加害者役を、『リセット~運命をさかのぼる1年~』では狂ったストーカーコンセプトで、元彼が自分を好きになってくれないと、人前でリストカットをしてしまうほどのサイコパスキャラクターを演じた。

また、家出少年を扱った映画『パク・ファヨン』と『大人たちは知らない』にも出演。彼女はここで、家出少女であり未婚の母でもあるキャラクターに扮し、強烈な存在感を発揮している。

このほかにも、奇妙な超能力を持つ、狂気めいた”いじめ”少女(『能力少女』)、児童性的暴行事件の被害者(『ボイス2』)、セクハラの被害者(『ハンムラビ法廷~初恋はツンデレ判事!?~(邦題)』)、元彼からストーキング行為を受ける女性(『真心が届く』)など、暗い影がまとわりつくキャラクターばかりを演じてきた。

『イカゲーム』『今、私たちの学校は』で見せた、唯一無二の演技力

ジヨン役を演じた『イカゲーム』では、強いインパクトを残した

『イカゲーム』ではジヨン役を演じ、強いインパクトを残した(画像出典:Netflix Korea公式Twitter)

イ・ユミを一躍、スターダムへと導いた『イカゲーム』でも、暗い事情を持ったジヨン役を担当。

このキャラクターは、まさに”空虚”そのものだ。家や家族、お金にも未練がなく、今すぐに死んでも思い残すことがなさそうな表情をしている。だが、唯一、カン・セビョク(チョン・ホヨン扮)と本音の会話をした時にだけ目に生気が見えている。彼女はキャラクターの持つ叙事を、俳優の表情と行動だけで完全に理解させた。

『イカゲーム』に続き、『今、私たちの学校は』で披露した演技も称賛が届いている。

イ・ユミは劇中、クラスメイトの友人たちと絶えず衝突する、利己的な性格のイ・ナヨン役に扮した。『イカゲーム』の時に演じたジヨンとは、正反対とも言える性格のイ・ナヨンを完璧に演じ、唯一無二の演技力の高さを見せつけた。

『今、私たちの学校は』では、『イカゲーム』とは正反対の役に挑戦

『イカゲーム』とは正反対の役に挑戦した、『今、私たちの学校は』(画像出典:YouTube Netflix Korea映像キャプチャー)

毎回似たような”暗い”キャラクターを務めているが、彼女の優れた演技力によって、その人物だけの特徴が明確に見て取れる。

イ・ユミの演技を注意深く見ると、フレーム単位で感情が変わっていく。つい先ほどまでは悔しさを表現していたが、次の瞬間には恨みと虚しさが滲み出ている。

つまり彼女は、表情だけで演じた役柄の叙事を完成させる、素晴らしい俳優なのだ。

このように、自分にしかできないキャラクターをしっかりと作り上げてきたイ・ユミ。だが、あまりにも演技が上手すぎるせいで、その印象が拭えず、大衆に悲しい印象を与えていることも事実だ。

そんな卓越した演技力を装備した彼女は今、韓国で放送中の新ドラマ、tvN『メンタルコーチ チェガル・ギル』に出演中だ。劇中、スランプに陥った元世界ショートトラック金メダリストのチャ・ガウルに扮している。

これまで演じてきた悲哀に満ちたキャラクターを封印し、新たなキャラクターに挑戦しているイ・ユミ。これからも、まるでカメレオンのようにさまざまなキャラクターを”完璧”に演じていくことだろう。

(構成:星野沙)






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