- 約7年ぶりに時代劇に出演すると話題の、俳優イ・ジュンギ。
- 中性的な美しさが魅力の彼をスター俳優へと導いたのが、2005年公開の大ヒット映画『王の男』。
- 彼は国王さえも夢中にさせる女形の旅芸人を演じたが、実は共演俳優は別の俳優を推薦し、キャスティングに反対したという。
俳優イ・ジュンギの新作、tvNの超大作時代劇『アラムンの剣』が、9月9日より放送開始となる。
彼が主演を務める本作は、莫大な制作費をかけたスケールの大きさが話題となった『アスダル年代記(tvN/2019)』の続編。チャン・ドンゴン扮するタゴンが、アスダルの最初の王座に就いてから約8年後の世界を背景に描かれる。
シーズン2からの合流となったイ・ジュンギは、尊厳のためにアスダルに進撃するアゴ族の統合リーダー・ウンソムとサヤの二役を演じる。
注目の話題作は、Disney+(ディズニープラス)で同時配信予定となっており、日本を含めた海外ファンからも期待の声が寄せられている。
今年(2023年)5月には、日本でファンミーティングを開催したイ・ジュンギ。
彼は『アラムンの剣』のキャラクターを彷彿させる、ロングヘアで登場し、ファンの熱い視線を浴びた。
1982年生まれの彼は、すでに40代に突入しているが、その美しさは健在。会場に集まったファンの胸をときめかせ続けた。
イ・ジュンギの魅力の源と言えば、やはり中性的な美しさと色気。
長髪と韓服が似合うことから、そのビジュアルと演技力で、時代劇での活躍が特に注目を浴びてきた俳優でもある。
本サイトで、韓流ファンを対象に行ったアンケート『イ・ジュンギの韓ドラ代表作は?』でも、彼の美しい韓服姿が楽しめる『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜(SBS/2016)』が約4割の票を獲得し、1位となっている。
しかし、彼の魅力を語る上で欠かせないのが、韓国映画史に残る名作『王の男(2005)』。
アンケートの投票ぺージにも「この映画をきっかけにハマった」というコメントが多数寄せられたが、映画の公開当時、イ・ジュンギの女性顔負けの美しいビジュアルが注目を集め、“綺麗な男”シンドロームまで巻き起こした。
観客動員数も1000万人を超える大ヒットとなり、当時の韓国及び歴代公開映画の興行1位に。
そしてイ・ジュンギは、『第42回 百想(ペクサン)芸術大賞』をはじめ『第43回大鐘賞映画祭』『第27回青龍映画賞』を含めた多数の授賞式で、人気賞や新人賞など計11個もの賞を受賞。一躍スターダムへと駆け上がった。
イ・ジュンギが演じたのは、女形の旅芸人コンギル。妖艶な目つきで世の男性を誘惑する中性的な役柄で、神秘的で妖しい美しさを放つコンギルは、まさに彼の魅力が光るハマリ役だったと言える。
ところが、そんな彼のキャスティングに反対したベテラン俳優がいたそう。それは彼とダブル主演を務めた、カム・ウソン。
彼は、コンギルの相棒、綱渡りの名人チャンセン役を演じている。
イ・ジュンギは、約1カ月間続いたオーディションを通じて、2000~3000倍の競争率を勝ち抜き、コンギル役に抜擢された。
しかしカム・ウソンは、イ・ジュンギが入ってきて挨拶した時、長身で声も低く、“男の子”という印象を強く受けたため、「なぜ彼がコンギル?」と疑問を抱いたよう。
コンギルは、男性性だけではなく、女性的な魅力をも兼ね備えており、国王の燕山君さえも夢中にさせてしまう役どころだからだ。
そこでカム・ウソンは、他の俳優をコンギル役に推薦したという。しかし、監督はイ・ジュンギを推した。
映画は、2005年12月の年末に公開されるとたちまち大ヒット。“イ・ジュンギシンドローム”が吹き荒れ、「ワンナム(王の男)廃人」という言葉まで誕生させた。
キャスティング時点では、ベテラン俳優を心配させたイ・ジュンギだったが、彼こそが“コンギル”であり、コンギルとチャンセンと燕山君の三角関係が人々の共感を呼び、映画も大成功。
中性的な役柄を見事に演じ切った彼は、一気にスター俳優に浮上した。
最近は、現代劇への出演が続いていたイ・ジュンギ。
2016年以来の時代劇となる新作ドラマ『アラムンの剣』では、一人二役を演じる。今度は、どんな魅力を披露してくれるのか楽しみだ。
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