かつては日本の韓流スターと呼ばれていた、俳優のリュ・シウォン。韓国において、韓流スターとなった俳優のほとんどが、現在も変わらずに第一線で活躍を見せている。しかし、リュ・シウォンにおいては、全盛期のような華々しい活躍があまり見られていない。その理由とは。

俳優のリュ・シウォンが、韓国のバラエティー番組『食客ホ・ヨンマンの白飯紀行』に出演し、近況を報告した。

俳優のリュ・シウォンが久々にバラエティー番組に出演

久々のバラエティー番組出演で話題となった、俳優のリュ・シウォン(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

リュ・シウォンは番組で、2020年に非公開で再婚した一般女性である妻の話題をはじめ、韓流ブームのきっかけとなったレジェンドドラマ『冬のソナタ(2002)』にまつわる、興味深いエピソードを披露。

彼は、『冬のソナタ』のキャスティングについて、「実はペ・ヨンジュンさんよりも、僕が先に出演オファーを受けていた」と驚きの事実を告白。その理由について「前作(美しき日々/2001)でチェ・ジウさんと共演していたので、視聴者の混乱を避けるためにオファーを断った」と語った。

ドラマ『美しき日々』で韓流スターに

久々に韓国のバラエティー番組に顔を出し、近況を伝えたリュ・シウォンは、ドラマ『美しき日々』を通じて”韓流スター”となった人物だ。

リュ・シウォンは、”第1世代韓流ブーム”に貢献した韓流スターだ

”第1世代韓流ブーム”に貢献した、韓流スターのリュ・シウォン(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

日本で『冬のソナタ』が大ブームを巻き起こす中、地上波で放送された『美しき日々』も絶大な人気を博し、多くのドラマファンを獲得。ここで韓流スターへと駆け上った彼は、ペ・ヨンジュンと共に”第1世代韓流ブーム”に貢献し、日韓においてトップスターの称号を手に入れることに。

当時の韓流スターと言えば、ペ・ヨンジュンをはじめ、イ・ビョンホン、チャン・ドンゴン、ウォンビンからなる”韓流四天王”や、クォン・サンウ、ソン・スンホンなど、韓国ドラマ界の第一線で活躍している俳優たちが顔を揃えていた。

彼らはその後、ドラマ界を飛び出してスクリーンでもファンを魅了。俳優として活躍の幅を広げていく。

しかし、リュ・シウォンだけはドラマ界に留まった。スクリーンでの活躍を期待されつつも、ドラマやバラエティー番組を中心に活動し、また日本においてドラマやCM出演などで、その存在感を放っていた。

イメージダウンを招いてしまった、ある出来事

日韓で注目を浴びたリュ・シウォンが、韓流スターの称号を手にしながらも陰りを見せていったのは、それなりの理由があった。

芸能活動に加え、レーシングドライバーとしても活躍していたこと、プライベートでの離婚訴訟といった問題も大きい。さらに、代表作となる映画作品が無かったことも挙げられるだろう。

リュ・シウォンは、2009年にレーシングチームを結成。しかし、これにより「本業がおろそかになった」という印象を与えてしまい、イメージダウンが避けられなかったという評価もある。

また、離婚訴訟で見せた泥仕合も、さらなる拍車をかけた。

2010年に一般女性と結婚したリュ・シウォンだったが、わずか1年5カ月後、2012年3月に離婚調停に入ったことが明らかに。その後、離婚訴訟にまで発展し、それは3年間も続いた。

その間、双方が繰り広げた暴露合戦は、複数のメディアによって取り上げられ、大きな話題となる。

まず前妻が、リュ・シウォンによる暴行および脅迫、位置情報のチェックまでされたと暴露。これに対してリュ・シウォンは、夫婦喧嘩の暴言や位置情報のチェックは認めたものの、暴力については否定し、前妻を告訴する。

そして長い対立の末、リュ・シウォンは最高裁で有罪となってしまう。

望まない形でプライベートが明るみになり、長年に渡り築き上げてきた好感度を一気に下げ、ドラマ出演自粛を余儀なくされてしまう。

韓流スター、その称号を活かせずに‥

2000年代の韓国は、”日本の韓流スター=ワールドスター”というような認識があったという。

そのためか、韓国芸能界では”日本で韓流スターになりたい”と望む人が多かったそうだ。“日本の韓流スター”という称号を手に入れただけで、周りの見る目が変わり、活躍の場も広がっていく。つまり、韓国においてトップスターへの近道だったわけだ。

“韓流スター”と呼ばれた俳優は、このシナリオ通り多くのドラマや映画に出演。さらに海外映画に進出するなど、俳優として世界基準での活躍を見せた。

しかし、リュ・シウォンは、俳優として活躍の幅を広げることなく、できる範囲内の仕事だけをしてきた感が否めない。そういった意味では、他の韓流スターのようなポジションを手に入れることができず、残念な印象が付いてしまったようだ。

彼自身、どんなビジョンを持っていたかは、計り知れない。もしかすると、本人にしてみれば満足いく人生を送っているのかもしれない。

しかし、かつて爽やかなイメージから、”アジアのプリンス”と呼ばれていた彼が、バラエティー番組で”冬ソナ”エピソードを語ったことも、少し寂しく感じてしまう人もいただろう。

華々しいフィルモグラフィーを持つだけに、今後はファンの期待に応える姿を見せてはくれないだろうか。

(構成:星野沙)






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