- 世界中の韓国ドラマファンから愛されている、俳優のキム・スヒョン。
- これまで数々の人気作品で主演を務めてきた彼の新人時代は、意外にも順風満帆なものではなかった。
- 今回は韓流スターとなる原点となった、キム・スヒョンの優等生ではない一面をご紹介する。
日本でも知名度が高く、韓流スターとして絶対的な人気を誇っている俳優のキム・スヒョン。
現在、彼は女優のキム・ジウォンと主演を務める新ドラマ、tvN『涙の女王』の撮影を行っている。2人は劇中で夫婦役として登場し、視聴者に切ないロマンスと感動を届ける予定だ。
彼はこれまでKBS2『ドリームハイ(2011)』やMBC『太陽を抱く月(2012)』、SBS『星から来たあなた(2013)』など、数々の名作ドラマで主演を務めてきた。
2007年の俳優デビューから絶え間なく活動を続け、順風満帆な芸能人生を送っているように思われるキム・スヒョンであるが、彼はシンデレラのように一夜にして人気を獲得した訳ではない。
むしろスターとなった原点は、優等生ではなかった一面にあると言われている。
今回は彼が現在の地位を築くまでに経験した苦労から、演技の原点を探っていこう。
キム・スヒョンが演技を始めたのは、母の勧めがきっかけだったとされている。幼い頃から心臓の疾患を患い、一人っ子だった彼は、内気で消極的な性格の少年だったという。
そんな息子を心配した母は、高校1年生の時に演技を勧め、キム・スヒョンは演技活動をスタートすることに。
当時、彼は高校1年生から3年生まで延世大学の学生会館で寝泊まりしながら、延世劇芸術研究会の学生たちと一緒に練習に励んでいた。
次第に演技を仕事にしたいと考え、演技映画専攻科のある中央大学に進学。しかし、彼は入学までに3年の大学浪人を経験し、不眠症に苦しんだ時期もあったと告白している。
役者として真剣に演技に向き合い、練習を重ねていたものの、芸能人の特例入学を実施していない中央大学に入試で合格するのは、並大抵のことではない。演劇専攻の学科は競争率が高く、倍率が最高で200倍になるともいわれている。
長い浪人生活の末、2009年に中央大学に入学したキム・スヒョンは、学校生活に愛着を示し、行事にも頻繁に参加するように務めていたそうだ。
新入生歓迎会には母を招待し、会場で母の姿を見た際には感動で涙が溢れたという。
スムーズに大学へ進学することはできなかったが、彼は自身の夢のために最後まで諦めずに勉強に励んだ。複数回にわたる浪人の悔しさが彼の心を奮い立たせていたのは言うまでもない。
大学生の時期にはすでにドラマにも出演し、新人俳優として積極的な活動を行っていたキム・スヒョン。
しかし、彼は2009年に放送された人気ドラマで降板を余儀なくさせられ、苦い経験をしている。
そのドラマは俳優のイ・ミンホの代表作である、KBS2『花より男子~Boys Over Flowers』(以下、『花より男子』)。
キム・スヒョンは日本版『花より男子』の織部順平(生田斗真扮)役に当たる、一人二役のイ・ジェハ/イ・ミナ役でキャスティングされ、劇中で活躍を見せる予定であった。
撮影前に行われる台本の読み合わせにも参加していたが、現場ではPDから直接、演技に関する厳しい評価を受ける結果に。
『花より男子』のメイキング映像には当時の様子が残されており、自分なりの解釈で演技について語ったキム・スヒョンが、「そういう状況ではありません。あまり先走ってはいけないよ」とPDに指摘される姿が公開されている。
その後、彼は降板となり、代役として俳優のチョン・ウィチョルが出演した。
同世代の俳優たちが主演を務める中、キャスティングされた役柄でさえも手に入れることができなかった悔しさは計り知れない。
新人時代はなんでも完璧にこなす優等生ではなかったキム・スヒョンであるが、これらの経験は彼の誠実な人柄や、真剣に演技活動に取り組む姿勢に繋がっている。
幾度となく壁にぶつかり、努力を重ねてきた原点があるからこそ、キム・スヒョンは多くのファンから愛される存在となっているのかもしれない。
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