韓国は”家族、親族”という範囲が日本より広く、姻戚(血のつながりのない親戚)という関係でも、家族や親族という概念が強い。そんな”姻戚”関係にある驚くべき俳優2人が、コン・ユとカン・ドンウォンだ。

釜山出身のコン・ユとカン・ドンウォンは、2人ともモデル出身のイケメン実力派俳優として名が知られている。

2人は芸能界デビュー前から同じモデル仲間として親交を深めてきた。イケメン俳優同士が友だちということだけでも俳優ファンからするとうれしい事実だが、実はこの2人、友だちを通り越し家族とも言える特別な関係だという。

コン・ユとカン・ドンウォン

コン・ユ(左)とカン・ドンウォン(右)(画像出典:マネージメントSOOP Instagram、YGエンターテインメント)

そのことが明らかになったのは今から15年前。2005年、カン・ドンウォンが映画『デュエリスト』(2005)で共演したハ・ジウォンのファンミーティングに参加することになった際、「父と電話で話していて、祖父の一番親しい友人がコンさんということを知った。そうしてコン・ユさんと僕が姻戚関係だということを知った」と語ったのだ。

どうやら仲の良かった2人の祖父同士が、自分の子どもたちを結婚させ、姻戚関係になったということらしい。こうして2人の驚くべき深い関係が世間に知られることになった。

それからというもの、この2人の厚い友情で結ばれた関係がわかるエピソードがたびたび登場している。

1つは、韓国国籍の男性なら基本的に誰でも義務を遂行する必要のある”兵役”に関するエピソードだ。

兵役の期間は約1年半から2年で、その間は芸能活動を休止することになる。そのため軍に入隊するとき、大勢のファンに見送られて入隊する芸能人もいれば、入隊の日時や場所を知らせず、密かに入隊する芸能人もいる。

カン・ドンウォンは後者で、2010年に人知れずひっそりと入隊した。元々内気な性格で、芸能界にあまり友だちがいないことで知られているカン・ドンウォンだが、入隊する際、自ら電話して入隊を伝えた相手がコン・ユだった。

カン・ドンウォン

2010年に人知れずひっそりと入隊したカン・ドンウォン(画像出典:tvN D CLASSIC YouTube動画キャプチャー)

その話はコン・ユの口から語られた。映画の広報のため記者からのインタビューを受けていた際、その記者たちに対し「カン・ドンウォンから軍隊に行くという電話があった。正確な日付が今日だということは知らなかった。先輩としてご飯もおごってあげられず申し訳ない」と話した。

また、2019年には、チャンネルAの芸能情報番組『風の噂で聞いたでショー』に出演していたパネラーの1人からこんな話も語られた。

コン・ユが主演した映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)撮影中、隣のスタジオではカン・ドンウォン主演の映画『華麗なるリベンジ』(2016)が撮影中だったときのことだ。

カン・ドンウォンがコン・ユに会うために、コン・ユの撮影現場を訪問すると、カン・ドンウォンを見ることができたスタッフ一同は大喜び。そして逆に、『華麗なるリベンジ』のスタッフたちもコン・ユを見るためにコン・ユの撮影現場に大挙訪問するという何とも面白いエピソードがあったそうだ。

コン・ユとカン・ドンウォン

コン・ユとカン・ドンウォンのエピソードが明かされた(画像出典:채널A Home YouTube動画キャプチャー)

そしてもう1つ今年明らかになったエピソードがある。映画『新感染』の続編となるゾンビアクション映画『半島』(ヨン・サンホ監督)に出演しているカン・ドンウォンだが、この映画の主演にカン・ドンウォンを推薦したのが、コン・ユだったとヨン・サンホ監督が語った。

(関連記事)‘半島’ 好発進!韓国ゾンビ巨匠が語るコン・ユとカン・ドンウォンの違い

またカン・ドンウォンはこの映画のインタビューで「『新感染』のファンの方々を失望させたくない。コン・ユさんのファンの方も応援してくださると期待している」と、前作のファンとコン・ユファンの気持ちを考えたコメントをしている。

『新感染』と『半島』

コン・ユ主演『新感染』ポスター(左)、カン・ドンウォン主演『半島』ポスター(右)(画像出典:movie.naver)

2005年に明らかになったコン・ユとカン・ドンウォンの姻戚関係が、さらに2人の友情を深めることとなり、15年経った今でもその厚い友情は続いている。



コン・ユ

マネジメントSOOP所属の俳優コン・ユ(ハングル 공유)。1979年7月10日生まれ。

“コン・ユ”という芸名は両親の苗字から付けられたもので、本名は、コン・ジチョル。

2000年、Mnet VJ 7期として芸能界にデビューしたコン・ユは、2001年KBSドラマ『学校4』を通じて演技者としてデビュー。

2007年、日本でも人気を博したドラマ『コーヒープリンス1号店』が大ヒットし、この年MBC演技大賞で優秀賞を受賞。当ドラマは、コン・ユの出世作となった。

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