ドラマ『愛の不時着』の勢いが止まらない。長期化する巣ごもりとNetflixの台頭で韓国ドラマ人口が増加。『愛の不時着』は最高のタイミングで日本人の目に留まることとなった。しかし、視聴者数と比例して思わぬ論争を呼んでしまうことも。これも人気ゆえのことではあるが‥。
『愛の不時着』のメインストーリーは、ある日パラグライディング事故で北朝鮮に不時着した財閥の相続女性ユン・セリ(ソン・イェジン)と、彼女をかくまいながらも愛してしまう北朝鮮将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)が描く、スリリングな極秘ロマンス。
実は放送前から、この題材を知った視聴者からちょっとした議論が勃発していた。

日本でもブームを巻き起こしている『愛の不時着』!(画像出典:tvN)
まず1つは「北朝鮮を題材にするのは、もうやめるべきではないのか」という声、そしてもう1つに「北朝鮮を過度に美化するのではないか、新北思想を扇動しているのではないか」という疑念の声だ。というのも、ヒョンビン演じるリ・ジョンヒョクの『北朝鮮軍の将校』とは、韓国側からすれば一般的な軍隊ではなく、政権反逆者たちのためだけに存在しているいわば『テロリスト組織』『傀儡(かいらい)政権の私兵組織』という認識が強いため、そんな人物がヒーロー的立場で、しかも主役として登場するなど考えられないと感じる保守的な視聴者が、少なからずいたためである。
(※実際に、去る1月に『愛の不時着』は韓国のとある保守団体により「国家保安法を違反した」との趣旨で刑事告発されたことがある)
しかし放送前、演出を引き受けたイ・ジョンヒョ監督は「北朝鮮という素材に拒否感があるかもしれないが、ドラマは4人のロマンスが断絶空間という状況なだけである。北朝鮮の生活面が出てくるようなシーンは、ロマンスに必要な要素として楽しんで見てほしい」と説明している。

ふとしたことで胸がときめく2人‥。(画像出典:tvN)
ドラマと現実を混同させて考えてしまう視聴者を否定はしない。しかし、声をあげた人の中で、実際に『愛の不時着』を観た人はどれだけいただろうか。ドラマを観た人ならば『北朝鮮』も『将校』も、ストーリーを彩る素材のひとつに過ぎなかったということを十分認識したはずだ。
それでもドラマ放映中には、まさかの政治団体から警告が発信されるなど、やはり素材と捉えるには慎重にならざるをえないキーワードであったことは実感した。それほどまでに、『愛の不時着』人気が凄まじいものであったことも併せて証明された形ではあるのだが。
2000年に、ふとしたきっかけから許されざる友情を育む事になった、南北の兵士達の交流と顛末を描いたフィクション映画『JSA』(パク・チャヌク監督)が公開された。当時と現在の情勢に変化はあれど、当時「北朝鮮を美化している!」という声はあがらなかった。それは映画はあくまで娯楽であると、誰もが知っていたから。

日本でも超大ヒットとなった映画『JSA』(画像出典:アミューズピクチャーズ)
SNSという誰でも自由に発信できるツールが活性化され、良くも悪くも思わぬ議論が世の中に溢れ出るようになった。その代わり、見るも見ないも自由であるという選択肢が、我々に与えられてもいる。

ドラマはあくまで、そう、エンターテインメント!(画像出典:tvN)
ドラマも映画もエンターテインメントも‥監視するものではなく、楽しむものであってほしいと、切に願いたい。
ヒョンビン
韓国の人気俳優ヒョンビン(ハングル 현빈)。1982年9月25日生まれ。
2003年にKBSのテレビドラマ『ボディガード』(2003)でデビュー。
2005年にMBCドラマ『私の名前はキム・サムスン』(2005)で大ブレイク。韓流スターとして、韓国や日本、中国をはじめアジア全域で人気を博している。
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