韓国を震撼させた”N番部屋事件”など、デジタル性犯罪に悪用される手法の1つにディープフェイクと呼ばれるものがある。最近、ドラマのワンシーンにTWICEのツウィの顔を合成したディープフェイク動画が公開され、ネットでは「不快で恐ろしい」との声があがっている。

チャットアプリ”テレグラム(Telegram)”で発生し、その内容があまりにも残酷すぎると韓国を震撼させた”N番部屋事件”。

この事件の手口は、SNSで女性たちを騙し、”奴隷”と呼んでポルノ画像や映像を送るよう脅迫。性搾取に晒されてしまった被害女性の画像などは、複数の有料チャットルームで共有されて、金を払っていた会員がそれらを見ていた。

韓国を震撼させた"N番部屋事件"

“N番部屋事件”は韓国を震撼させた大事件(画像出典:YTN NEWS Youtube capture)

一連の事件では140人が検挙され、”N番部屋”の運営者であるチョ・ジュビン容疑者をはじめとする23人が拘束されており、チョ容疑者や創始者には無期懲役が求刑されている状況だ。

現在、韓国では”N番部屋”に関わった被告らの裁判が次々と行われており、11月12日、複数の媒体が「”N番部屋”で2500個を越える児童などのポルノ映像を購入した容疑で裁判にかけられていた男性に、裁判所が懲役6カ月・執行猶予2年を宣告した」と報じている。

(関連記事)韓国衝撃の事件 ‘N番部屋事件’ が日本でも問題視される理由

この”N番部屋事件”をはじめ、デジタル性犯罪に悪用されている手法の1つに”ディープフェイク(DEEP FAKE)”と呼ばれるものがある。

ディープフェイクとは、人工知能(AI)技術を活用して写真や動画を合成する技術で、以前BIGBANGのT.O.Pが、BLACKPINKのミュージックビデオに自身の顔を合成した映像をSNSに投稿して話題になった。

ディープフェイク動画を投稿して話題になったBIGBANGのTOP

BIGBANGのT.O.Pがディープフェイク動画を投稿して話題になった(画像出典:T.O.P Instagram)

(関連記事)「ちょっと不快だけど」BIGBANG T.O.Pがインスタで議論となったDEEP FAKEとは

過去には、オバマ元大統領の演説動画(2018年)や、FacebookのCEOザッカーバーグ氏の偽動画(2019年)など、政治家や著名人に虚偽の発言をさせるフェイクニュースや、K-POPアイドル、日本の女優など有名芸能人の顔を合成してポルノ動画などに悪用した例もあり、アイドルや有名人たちが恐れている手法とも言われている。

インターネットでディープフェイクが拡散されることで、政治家や芸能人など影響力のある人たちの信用を傷つけるだけでなく、最悪の場合、社会情勢にも影響を与える可能性もあるため、問題視されているのだ。

ディープフェイクの技術が発展し、映像でもリアルな姿を再現できるようになり、最近、あるユーチューブ・チャンネルに「TWICEのツウィはCEO?」というタイトルの映像が掲載され、tvNドラマ『スタートアップ』のワンシーンをディープフェイクで制作した映像が広がった。

映像の中で、女優カン・ハンナの顔がツウィに変わり、まるでツウィがドラマに出演しているような自然な口の動きと表情が見る人々を驚かせた。

ネットで話題になっているTWICEツウィのディープフェイク動画

カン・ハンナ(上)・TWICEツウィ(下)ネットで話題になっているディープフェイク動画(画像出典:スタートアップ3話キャプチャー、squaredotfx Youtube)

一部のネットユーザーからは「自然すぎて怖い」「鳥肌が立ち、不快でゾッとする」「このような技術は無くなってほしい」「悪用されたら恐ろしい」などの反応が寄せられ、恐怖心や抵抗感が見られる。

ツウィの映像は悪意的に制作された訳ではないが、技術が悪用された場合、誰もが被害者になり得る可能性があると憂慮の声があがっている。

韓国では、ディープフェイクの制作・頒布は複数の罪に該当し得る重大な犯罪として規定されており、対象者の意思に反して性的な欲望または、羞恥心を誘発しかねない形で編集・合成した場合、5年以下の懲役または、5000万ウォン(約500万円)以下の罰金刑に処せられるようになった。

デジタル犯罪は韓国だけの問題ではなく、性的欲求のために卑猥な動画や画像をネットで共有したり、未成年者を含めた若い女性がSNSで顔を出している日本も他人事ではないように思える。



TWICE

TWICE (トゥワイス / ハングル 트와이스)は、2015年に韓国の音楽専門チャンネルMnetで放送されたサバイバルオーディション番組「SIXTEEN」を通して選ばれた9人のメンバーによって結成された。
グループ名の「TWICE(トゥワイス)」には、「良い音楽で一度、素敵なパフォーマンスでもう一度感動をプレゼントする」という意味が込められている。

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