TWICE(トゥワイス)のサナが巻き込まれてしまった、2年前に起きた”令和騒動”。当時、多くのバッシングを受けていたサナだったが、これと同時に彼女の意図を理解する人も多く見られていた。彼らはこの出来事を、日韓の考え方のギャップや文化の違いによって起こった騒動だと説明している。(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
1989年に始まった”平成”が終わり、新たな時代である”令和”を迎えたのが、今から2年前の2019年5月1日のこと。
この時期になると思い出されるのが、これと関係して、TWICE(トゥワイス)のサナが議論に巻き込まれてしまった騒動である。
当時、日本の年号が平成から令和に変わることを受け、サナがTWICE公式インスタグラムのアカウントに年号が変わることへの思いを日本語だけで綴っていた。
しかし、これをあるメディアが「サナが天皇即位を祝った」と誤訳した記事を掲載し、サナが議論に巻き込まれてしまう。
平成生まれのサナは、自身の生まれた年号が終わることに寂しさを感じるといった内容を記載しただけであって、天皇については一切言及していない。にもかかわらず、なぜか「天皇退位の知らせに対するもどかしさを表現した」というフェイクニュースが広がり、ついには多くのメディアが「天皇退位に対する感情を表現した」と報じてしまった。
なぜここまで大きな騒ぎとなってしまったのか。
まず、一部のメディアが誤訳を報じてしまったこと。
次に、オンラインコミュニティーではアンチファンによる拡大解釈した悪質コメントがあちこちで見られ、それを目にした一般人までも巻き込む結果になってしまった。
華やかで整ったビジュアルを誇り、行動や話し方にも愛嬌があふれているサナは、穏やかで優しいキャラクター性も手伝って、多くの韓国人男性を魅了している。このことから女性のアンチファンが増えてしまい、常に厳しい目を向けられる対象となってしまった。
(関連記事)TWICE サナ、SNSで平成との別れを惜しんで韓国内で炎上した原因
批判の声が見られるなか、サナの意図を理解したコメントも届けられていた
このようにネガティブに報じられる一方で、一部のファンから「自国に関心を持って、それを呟くことは当たり前のことだ」という意見もあり、サナを理解し擁護する声も多く見られていた。
韓国の有名大学教授は「年号は日本で日常的に使われているだけ」とし、「日本人は公文書に作成する生年月日を書く時も、”平成何年生まれ”と記入する。私たちは西暦を使うが、日本人は年号を使うだけだ。その程度の意味を持っている」と説明。
続いて「年号の使用は日本人にとって極めて日常的なもので、大きく時代を区分する時に使われる。天皇制への崇拝や歴史美化に結びつけるのは不自然だ」と語っていた。
また、「例えば昭和時代に生まれたとすれば旧世代、平成に生まれたとすれば新世代に分ける。TWICEのメンバーも自分が生まれた時の年号である平成が終わって、令和が始まったことで旧世代になったような気がして文を書いたのではないか」と考察している。
さらに韓国の政治学者は「日本人の感覚で見ると、TWICEの日本人メンバーは個人的な話だけをした。しかし平成という時代を言うと、韓国人の立場では少し大きい社会的ニュアンスとして受け止めてしまう」とし、そのような考え方のギャップがとてもはっきり現れた騒動だと語っている。
続いて「両国の文化についてお互いにもっと理解しなければならない」と説明した。
日韓においての認識の違いやギャップにより起きてしまった残念な出来事であり、サナ自身にとっても辛い過去であったが、その一方で日韓友好の道筋を辿るヒントも得たようにも見える。
TWICE
TWICE (トゥワイス / ハングル 트와이스)は、2015年に韓国の音楽専門チャンネルMnetで放送されたサバイバルオーディション番組「SIXTEEN」を通して選ばれた9人のメンバーによって結成された。
グループ名の「TWICE(トゥワイス)」には、「良い音楽で一度、素敵なパフォーマンスでもう一度感動をプレゼントする」という意味が込められている。
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