BTS(防弾少年団)、TXT(トゥモローバイトゥギャザー)らの所属事務所であるHYBEに対して、ファンが不買運動を始めた。きっかけは、11月4日にHYBEが発表した会社説明会での今後の活動計画だった。果たして、ファンは何に怒っているのだろうか。 (記事・写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
BTS(防弾少年団)、TXT(トゥモローバイトゥギャザー)などのファンが、彼らの所属するHYBEに対して不買運動を開始したという。
11月4日、HYBE公式YouTube(ユーチューブ)チャンネルでは、『2021 HYBE BRIEFING WITH THE COMMUNITY』と題して、会社説明会映像が公開された。
この映像でパン・シヒョク議長は、「これまでHYBEが韓国で披露してきたストーリーとは、アーティストの創作物をより豊かにする物語だった」とし「ストーリー自体がオリジナリティーを持ち、より生命力と拡張性のあるものだ」と伝えた。
続いて『オリジナルストーリー』関連コンテンツとして、ウェブトゥーン(韓国発のデジタルコミック)、ウェブ小説、アニメ、ゲームの企画などを発表。
この内容によると、NAVERウェブトゥーンと”スーパーキャスティング”プロジェクトを立ち上げ、HYBEの所属アーティストたちが主人公になった『星を追う少年たち- THE STAR SEEKERS』『DARK MOON:月の祭壇』『Crimson Heart』『7Fates:CHAKHO』などのウェブ小説、ウェブトゥーンを制作し、2022年1月に公開すると明らかにした。
それだけでなく、BTSメンバーがプロジェクトに参加したゲームが、2022年上半期に発売を予定しており、ファンの意見を加える予定だという。さらにファンコミュニティーのプラットフォームWeverse(ウィバース)と、NAVERが運営するライブ動画配信サービスV LIVEの機能が追加された新たなWerverseのアップデートを予告。
パン・シヒョク議長は「Werverseを開始して、アーティストとファンの間のリアルコミュニケーションと交感が可能になったように、もう一度、音楽産業と新しいテクノロジーのシナジーで、やがて近付く未来をファンの方々が、真っ先に体験できるようにしたい」と、所属アーティストの公式グッズからファンコミュニティーシステムなどのデジタル化について言及した。
続けて「フォトカードなどが、デジタル上でその固有性を認証され、永久に所蔵可能であるだけでなく、Werverseのようなファンコミュニティーで収集、交換、展示が可能になるなど、多様で安全な形でファンの経験を広げられる方法が生まれたらどうだろうか」とし「カードをクリックすると、そのイメージに連携したアーティストの映像、音楽、声などをよりリアルに体験できる方式も考えてみたい」と、所属アーティストのグッズの1つである、フォトカードをデジタルフォトカードで制作すると一例を挙げた。
HYBE側で計画中だと明らかにした、所属アーティスト関連の様々なコンテンツやデジタル化計画が公開されると、ファンダム内でHYBE不買運動の声が高まった。それは、ファンが望んでいたもの=所属アーティストたちの今後の活動計画や音楽活動のことではなく――ウェブ小説やウェブトゥーン計画、ゲーム制作、デジタル化などの事業推進計画だけを発表したからだった。
ファンは怒りを込めて「もともとこんな会社だった?」「いつ目を覚ますの」「アーティストの商品化の線を越えてる」「やりすぎ」「ファンの意見を一つも反映していない」「音楽とステージに集中してよ!」「愛想が尽きて購入をキャンセルするわ」「基本に忠実にやって」「アルバム以外、全てのグッズは買いません」などと批判し、11月2日から予約販売が開始されたBTSの”2022 シーズングリーティング”の購入をキャンセルするなど、不買運動が行われている。
(関連記事)’7人’ というメンバーが多すぎる? BTS シーグリ告知に苦情殺到のワケ
新型コロナウイルスの影響で、エンタメ業界がかつてない営利危機に陥ってしまった側面から、新たなコンテンツを生み出すことが急務となった感は否めない。
そして彼らもまた、エンタメ事業にとってある種の”商品”である点は認めなければならないものの、それはあくまでもファンあってのもの。取り扱うもの、それを支持する者が人間同士である以上、そして彼・彼女たちが何に魅了されているのかもまた、真摯に考えそれを提示していく努力も、エンタメ企業には求められているのではないだろうか。
その需要と供給にズレが生じ続ける限り、ファンの財布の紐は固くなるばかりである。
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BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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