- 芸能専門ユーチューバーイ・ジンホ氏が、K-POPアイドルの出演料を公開した。
- 彼によると、地上波テレビの出演料はたったの10万ウォン。
- 人気アイドルが、音楽番組に出演するための費用(衣装、メイクなど)についても補足する。
芸能専門ユーチューバーが、K-POPアイドルの出演料を公開し波紋を呼んでいる。
ユーチューバーの名は、イ・ジンホ(以下、イ氏)。
イ氏は、韓国大手スポーツ新聞のスポーツ朝鮮やCJ ENMなどで、14年間取材をしてきた芸能記者出身のユーチューバーだ。
その経歴により、芸能関連ユーチューバーの中で高い知名度を誇る一人である。
11月11日、イ氏は自身の運営するチャンネル『芸能後統領イ・ジンホ 』で、韓国アイドルの音楽番組に対する出演料を明かした。
「あまりにも少ない金額に、開いた口が塞がらない‥」
こう切り出した後、イ氏が明かした金額は“10万ウォン(約1万円)”。
これはソロ歌手でもグループでも、ほぼ変わらないという。
イ氏はさらに「韓国を代表するような、TOP3に入るアイドルでなければ、50万ウォン(約5万円)以上の出演料はもらえない」とし「それでも最大100万ウォン程度」と嘆く。
驚いたのは、この“10万ウォン”が、地上波テレビ局(KBS、MBC、SBS)が定めた金額であるという点だ。
日本でも有名な音楽番組『Mカウントダウン(Mnet)』は、その半分である5万ウォンが支払われているそう。
イ氏は人気アイドルが、音楽番組に出演するための費用(衣装、メイクなど)についても補足する。
その額なんと、1回の出演で約1000万ウォンにも上るそうだ。
ニューアルバムを発表し、カムバックプロモーションをするアイドルの場合、週6日ほどテレビ出演するのだが、その費用だけで約6000万ウォンがかかるという計算になる。
一般的に、プロモーションは2週間程度の期間を要し、テレビに出演するためには単純計算で1億2000万ウォンという、莫大な費用がかかるのである。
ではなぜ、音楽番組の出演料は、こんなにも低いのだろうか。
その理由は、テレビの持つ“広報力”にある。新曲を、不特定多数の人へアプローチするためには、テレビの力はいまだ無視できないのだ。
低い出演料問題は、音楽番組に限った話ではない。
大規模な音楽祭や授賞式もまた然りなのだ。K-POPアイドルたちは、世界のK-POPファンに訴求できる場所として、“赤字覚悟”で出演している。
その代表的な例が、Mnetが主管する『MAMA(Mnet Asia Music Awards)』。
韓国メディアの東亜日報(2019年11月報道)とスポーツソウル(2019年12月報道)は、「MAMAは、アーティストに出演料を支払わないというスタンス」だと伝え、音楽ファンを驚かせた。
これに韓国ネットでは「これもある種のパワハラ」「チケット収益と、広告収益を明らかにするべき」「メディアがK-POP人気に便乗して、懐を肥やしている」といった批判が絶えないという。
また、このような収支構造により「アイドルがデビューしてから長期間、事務所から収益清算をしてもらえない根本的な理由」と、問題提起する声も少なくないようだ。
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