• IUコンサートに入場できなかったという、とあるファンのエピソードが議論を呼んでいる。
  • しかもIU公式ファンクラブ永久除名の処分まで。
  • 韓国のファンは「ファンが監視対象なのか」と怒りをあらわにしているが‥。
去る3月2日のソウル公演を皮切りにワールドツアー「H.E.R」を開催しているIU

去る3月2日のソウル公演を皮切りにワールドツアー「H.E.R」を開催しているIU(写真提供:©TOPSTAR NEWS)

韓国を代表する歌姫で、様々な慈善活動でも有名なIUが、思わぬ風評被害に泣かされている。

最近韓国SNSやオンラインコミュニティーを中心に、IUファンのA氏が「チケットの不正取引者に判定され、コンサート会場への入場が阻まれた」というエピソードが話題となった。

さらにA氏は「IU側からファンクラブ永久除名を食らった」と告白し、IU側と不正取引者認定までのやり取りを公開している。

チケットの不正取引とは、マクロシステムを使用した不正プログラムでの購入や、個人同士の取引(転売)、代理購入などの総称。発覚した場合、入場禁止や会員除名だけでなく、法的措置も講じられると知られている。

A氏は、チケット代金の入金過程で「友人が代理で入金した事が不正取引者判定に繋がった」と主張。チケット販売サイトからの連絡に対して無実である事を証明するために、身分証明書や口座取引詳細、代理入金した友人とのやり取り(スクリーンショット)などを提出したという。

A氏の釈明により、チケット販売サイト側からは「不正ではない事が確認できたため、入場できる」という連絡が来たが、再び公演当日に不正取引と判定され、入場が叶わなかったようだ。

A氏がチケット購入に成功し、自身のSNSに座席の詳細などを公開したのだが、その際に「用兵(助っ人)を使った」という表現を用いたという。“用兵”とは、代理購入を指称するネット隠語と知られ、チケット販売サイトと芸能事務所が不正取引と判定するワードの1つだ。

不正取引判定に不服したA氏は払い戻しを要求したが、IU側はこれに応じておらず、結局A氏は消費者保護院(消費者センター)に仲裁を要請しているようだ。

一連の流れに対しIU側は「*暗行御史制度は、不正取引を根絶するために導入した制度であるが、このような事が起きて重い責任感を感じる。A氏に不快感を与えた事をお詫びする」と、4月3日にコメントした。

*暗行御史:朝鮮王朝において地方官の監察を秘密裏に行った国王直属の官吏。日本でいう水戸黄門のような役割。韓国では、政府機関などの共益的な非公開監察活動に“暗行御史〇〇”と名付ける事が多い。

IU側の釈明にもかかわらず、ファンの憤りは次第にエスカレートしている。

ファンが怒る理由は、主にファンを監視対象にする制度の問題点にあるようだ。いくら不正取引の根絶という名分があったとしても、知人の代理購入や譲渡を不正取引と判定するのは「度が過ぎる」という反応が大半である。

また、入場禁止に加えてファンクラブ除名という措置に対しても「事務所がファンを犯罪者扱いしている」と反発する声や、A氏が行ったとされる、身分証明書や口座取引詳細の提出などの手続きに対しても、不快感を表す意見が後を絶たない。

今回の不正取引議論は、思わぬところでさらなる議論を呼んでいる。

公演当日、入場できなかったA氏の席に誰かが座っていたとの証言が相次ぎ、招待枠に回されたのか、当日券として販売されたという疑いがもたれている。

これにIU側は「A氏のチケットは誰にも譲渡されていない。このような誤解を防ぐためにチケットの原本を保管している」と釈明した。

近年韓国では、高価の闇チケット問題が相次ぎ、改善に向けて芸能事務所やチケット販売元が積極的に取り組んでいる。しかし、本来の趣旨とは裏腹に様々な議論とトラブルが発生しており、K-POP業界を悩ませているようだ。

韓国のファンは、不正取引の根絶のためには仕方ないとの認識を示しつつ、具体的なマニュアルの整備や適切な事後対応、特にアーティストを応援するファンに不快感を与えない対応を求めている。

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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