• 2月10日の朝、HYBEがイ・スマン氏の所有する株全量を買収し、SMの大株主となったと報じられた。
  • 一部からは、HYBEのSM買収により“1強2弱”とも囁かれている。
  • K-POP界におけるIP拡張、及びプラットホーム事業の重要性とは・・。

HYBE(ハイブ)が、K-POP界の勢力図を再編するのだろうか。

SMの買収に乗り出したHYBE

SMの買収に乗り出したHYBE(画像出典:HYBE)

SМエンターテインメント(以下、SM)は、創業者であり大株主であったイ・スマン氏と、同社の共同代表を務めるイ・ソンス氏とタク・ヨンジュン氏の対立による内紛が続いていた。その状況が急変したのは、2月10日の朝である。

HYBEがイ・スマン氏の所有する株全量を買収し、SMの大株主というポジションについたのである。

(関連記事) イ・スマンはなぜHYBEに株を売却したのか・・焦りの背景にあるSMアイドルの躊躇

一部の韓国メディアは「HYBEがイ・スマン氏の白騎士となった(救いの手を差し伸べた)」と報じたが、厳密にいうと、HYBEがただ最も簡単な方法でSMを手に入れただけなのだ。

HYBEに自身が持つ株を全量売却したイ・スマン氏

HYBEに自身が持つ株を全量売却したイ・スマン氏(画像出典:SMエンターテインメント)

SМの共同代表とカカオ(Kakao)連合は、HYBEへの反撃準備に拍車をかけているが、もしこのままHYBEの思惑通りになれば、“K-POP*ビッグ4”を担う2社が、ファミリーとなる。

*K-POPビッグ4:HYBE、SM、JYPエンターテインメント(以下、JYP)、YGエンターテインメント(以下、YG)

2月10日、韓国経済(www.hankyung.com)は「SMを手に入れるためなら、何でもやる‥HYBE VS カカオ戦争、開戦」という見出しで「(現在の状況は)HYBEが有利。HYBEがSMを手に入れれば、時価総額は11兆ウォン(約1.1兆ウォン)を超える、マンモス企業が誕生する」と、HYBEに軍配が上がるとの見解を示した。

またK-POP業界やファンの間では「現在のビッグ4が“1強2中”になる」と、HYBE+SMが1強、YGとJYPが2中になるという予測も。

しかし、一部からは“1強2弱”とも囁かれており、その内訳は、

・1強:HYBE+SM
・2弱:JYP、YG

となっている。

JYPエンターテインメントの首長 パク・ジニョン

JYPエンターテインメントの首長 パク・ジニョン (写真提供:©TOPSTAR NEWS)

「YGとJYPが弱小に?」と首をかしげる人も少なくないだろう。

では、どうしてこのような見方が成り立つのだろうか。

確かに、人気と知名度を持つアイドルの保有数でいうと、“1強2中”が正しい。

しかし、IP(知的財産権)の拡張を支えるプラットホーム技術という側面で見ると、“1強2弱”になるのである。

HYBEが運営するプラットホーム『Weverse(ウィバース)』には、HYBE傘下レーベルのアイドルだけでなく、YGのアイドルも参加している。

またSMが運営する『bubble(バブル)』には、自社アイドルの他にJYPやFNC、Jellyfishのアイドルが参加。HYBEとSMを合わせると、K-POPアイドルの90%以上になり、名実ともに“1強”という地位を手に入れるのだ。

こうしてK-POP界におけるIP拡張、及びプラットホーム事業は、年々その規模と収益性が膨張路線をたどっており、その企業の将来性を推し量る、最も重要な材料となっている。

人気アイドルの“頭数”だけで企業の力を判断するのは、もはや時代遅れになったのだろうか‥。

HYBEが巨額の買収金を覚悟しながらも、わずか数日でSMの買収に乗り出した理由は、人気アイドルの獲得だけではなさそうだ。

編集長コラム

Danmee編集長のコラムです。韓国芸能界の出来事やネットの話題を分かりやすく解説しております。日本のマスコミが滅多に取り上げない様々な韓国情報を読者の方々と共有していきたいと思います。

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