BTS(防弾少年団)の所属事務所であるBIGHITミュージックは、悪質なネットユーザーに対し”強硬な対応”をとることを発表した。しかし「なぜこのタイミングでこんな報告を?」と首をかしげるネットユーザーが少なくない。その裏にある事情とは‥?
BTS(防弾少年団)側が、悪質なデマを流布するネットユーザーへの”強硬な対応”をファンに報告した。
3月31日、BTSの所属事務所であるBIGHITミュージック(以下、BIGHIT)が、ファンコミュニティーを通じて”アーティスト権利侵害関連法的対応の進捗状況”を告知。
そこには「ファンの皆さんの情報提供及びモニタリングを通して集めた資料をベースに、捜査機関に多数の告訴を行った」「ネット上の誹謗中傷や、名誉棄損が疑わしい書き込みやコンテンツをチェックし、告訴状を提出している」と記されている。
強硬な対応を報告‥なぜ今か?
BIGHITは、多数の告訴を行ったことを示唆しながら、厳重な措置が必要と判断される2件を別途で報告。
その内容とは、
①BTSメンバーに対するデマを、悪意を持って編集しそれを流布した人物に、名誉棄損及び業務妨害の嫌疑で告訴した。業務妨害が認められた場合、刑法314条第1項により5年以下の懲役もしくは1500万ウォン(約150万円)以下の罰金に処される。
②SNSやコミュニティーサイトのみならず、商品レビューにも悪質なデマを投稿した人物に対して、名誉棄損の嫌疑で告訴した。
である。
現在BTSは渡米中であり、栄誉ある『グラミー賞授賞式』の出席を予定している。それ故、「なぜこのタイミングでこんな報告を?」と首をかしげるネットユーザーが少なくないようだ。
なぜなら、たとえそれが正当な対応でも、アーティスト側の法的措置は、大衆の目には”弱い者いじめ”に映ってしまう恐れがあるからだ。
迅速な対応を要求し続けてきたファン
①で言及される告訴の相手は、BTSメンバーに対する根拠のないデマ映像を作り、Youtube(ユーチューブ)にアップロードした人物、A氏と見られる。
A氏は昨年、Vが泥酔状態で騒動に巻き込まれたかのような動画を、ジョングクに関しては、女優イ・ユビとの熱愛を疑う動画を公開していた。
(関連記事)Stray Kids カムバックに水を差した噂の根源‥かつてBTSを苦しめたあの人物
昨年12月29日、HYBE側はA氏に対してWeverseを通して「悪質なユーチューバーなどに、民事及び刑事責任を問う法的措置を講じる」と発表。これにはA氏への措置も含まれていると見られていたが、ようやく今回具体的なアクションが行われたと推測するファンは多い。
BTSファンは、A氏への対応措置が遅れている状況に不満を抱いており、BIGHIT側は迅速な対応と報告が要求されていたのだ。
今回のBIGHITの対応は、具体的な処罰内容も適示しており、その”本気度”をうかがわせる。
アンチはBTSだけの問題ではない
続く②は、”アクゲ”への対応であることが想像に難くない。
アクゲとは、グループの特定メンバーだけを応援し、他メンバーを意図的に卑下するファンを指す言葉であり、K-POPファンダムにおける最大問題とも言われている。
ここで注目すべき点は、”商品レビュー”というワードだ。
BTSは数多くの商品のモデルを務めるとともに、様々なコラボレーショングッズの制作に力を入れている。
BTSの名前や顔がプリントされている製品に、悪質レビューが付けられると、それは単にBTS内部の問題では済まされず、そのマイナスイメージは、企業パートナーに大きな迷惑をかけてしまうのだ。この問題を放置してしまうと、その損失は計り知れないものになる。
BIGHIT側は、そういった自社とパートナーの損失を未然に防ぐためにも、またBTSとファンが共有する”価値”を守るためにも、一刻も早いアクションを起こさずにはいられなかったと推測される。
これらの事情が背景にあり、BTSがアメリカで一大イベントを準備しているタイミングで、ファンへの報告と悪質ユーザーへの警告を同時に行ったと見られている。
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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