韓国のアイドルや芸能人に対するファンのサポートは、スケールの大きさが違うことでも有名だ。今回、BTS(防弾少年団)の最年少メンバー、ジョングクの韓国ファンと中国ファンが行ったファンサポートが注目を集めている。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、本来1月に行われるはずだったが、3月開催に延期となっていたアメリカ音楽界最大の祭典『第63回グラミー賞』。

今回、世界を席巻しているボーイズグループBTS(防弾少年団)の『Dynamite』が最優秀ポップデュオ/グループ・パフォーマンス部門にノミネートされ、ARMY(アーミー:BTSのファン)やK-POPファンのみならず、韓国中がその発表をいまかいまかと待っていた。

そして本日、受賞作品はレディー・ガガ&アリアナ・グランデの『Rain On Me』と発表された。おしくも受賞は逃したが、今回韓国アーティスト初のノミネートということで、K-POPをさらに世に知らしめることに貢献した。

こういったお祝いごとの時に動くのが、ファンダムをはじめ、私設ファンサイトだ。今回、このグラミー賞での栄誉をたたえ応援するため、BTSの最年少メンバー、ジョングクのファンダムと私設ファンサイトが広告を準備したという。本来、ファンが広告を準備というだけでも驚くべきことだが、この広告のスケールの大きさが桁違いで注目を集めている。

桁違いの広告を準備して話題のジョングクの中国と韓国のファン

BTSのメンバージョングクの中国と韓国のファンが、桁違いの広告を準備して話題(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

その広告を準備したのは、ジョングクの中国最大のファンクラブ”ジョングク・チャイナ”、Twitterフォロワー12万人以上を持つ韓国の私設ファンサイト”LUVSIGNAL(ラブシグナル)”、そして”ジョングクサポーターズ”だ。

今回のサポートでは、『第63回グラミー賞』が生中継されるMnetで、本放送中に3回、また3日間行われる再放送時に3回ずつ9回、合計12回にわたり、ジョングクのテレビCMを流すという驚くべき内容を告知。

『第63回グラミー賞』放送の全広告(*PIB)と、そのPIBより広告費が2.5倍高い中間広告2つ、すべてジョングクのテレビ広告が放送されることになった。この件についてジョングクのファンダムは「この放送で行われているファンダム広告の中で、最も多い回数を誇る最大規模のサポート」と明かしている。

*PIB:Position in breakを意味し、広告主が望む時間の位置に広告を入れること。

ジョングクのファンダムは、これまでも規模の大きいさまざまなサポート活動を行ってきた。昨年は、8週間にわたり放送されたJTBCリアリティー番組『In the SOOP BTS ver.』の全回でジョングクのテレビCMを流し、このうち中間CMはメンバーの中でも最多回数となる3回放送。またジョングクの誕生日にも、SBSとMTVチャンネルで放送した『2020MTVビデオミュージックアワード』で、ジョングクの誕生日広告を出したことでも知られている。

ほかにも、ジョングク・チャイナは、Mnetでプライムタイムのテレビ広告と『2019KBS歌謡祭』生放送中のプライムタイムの広告時間帯に4回もジョングクの広告を電波に乗せ、特に、『2019KBS歌謡祭』の広告は、ジョングクがステージで直接視聴し驚く姿が映り、大きな話題を集めた。

日本では著作権などの問題で、ファンがこのような広告を個人や団体で出すことはほぼ不可能だが、韓国では各アーティストのファンが積極的に広告宣伝のサポートを行っており、このサポート合戦の影響で、そのスケールはますます大きく豪快になるばかりだ。そしてこのようなファンのサポートが、紛れもなくアーティストの大きな力となっている。



BTS

BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。

HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。

デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。

ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。

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