BTSが、広報大使を務める釜山万博の誘致活動だが、ある韓国メディアによると「現時点で韓国はライバル国のサウジアラビアに押されている状況」だという。今後、BTSの活躍が切り札ともなり得る状況の中、韓国では再び彼らの”兵役免除”の議論が再燃しているようだ。

BTS(防弾少年団)は、去る7月、2030年開催の国際博覧会(万博)を釜山(プサン)に誘致するため、広報大使に就任した。その活動の一環として、来る10月には釜山で無料コンサートを開催する。

釜山万博誘致 広報大使に就任したBTS

釜山万博誘致 広報大使に就任したBTS (画像出典:BTS 公式Twitter)

BTSの久しぶりのコンサートに、ファンの期待と熱気が高まっている中、彼らの”兵役免除”の議論が再燃している。

BTSは、2020年に大衆文化芸術分野の優秀者に選ばれたことにより、入隊は、満30歳(日本年齢)になる年まで延期された。

しかし、グループ最年長のジンが、今年(2022年)12月4日で30歳を迎えるため、現時点の兵役法では、7人でのグループ活動が見られるのは年内いっぱい。

世界中のファンが「ジンの入隊はどうなるの?」と不安と心配を抱えている中、果たして、BTSを取り巻く兵役問題には、どのような結論が出されるのだろうか。

2021年11月、LAにて2年ぶりのオフラインコンサートを開催

2021年11月、LAにて2年ぶりのオフラインコンサートを開催 (画像出典:BTS公式Twitter)

2021年11月、BTSが米ロサンゼルスで約2年ぶりとなるオフラインコンサートを行った際、ファンからは”兵役免除”を望む声が強く上がった。

しかし当時韓国では、2022年3月に大統領選挙を控え、政権が代わることから、韓国国防部は「BTSの兵役免除は無い」と難色を示した。

残念ながら、彼らの2年連続グラミー賞ノミネートという素晴らしい功績も、”兵役免除”という特例にゴーサインを出せる決め手にはならなかったようだ。

その後、国会の審議は進まず、先の見えない状況が続く。すると、今度は所属事務所HYBEが声を上げる。

2022年4月、BTSが、米ラスベガスで行われた『第64回 グラミー賞』のステージで華麗なパフォーマンスを披露した頃、HYBEのCCO(コミュニケーション総括)であるイ・ジンヒョン氏が「BTSの兵役問題について、今国会で結論が出ることを望む」と早期解決を訴えたのだ。

これをきっかけに、BTSの”兵役免除”を巡る議論が再び勃発。しかし、またもや結論が出ないまま、無情にも時間だけが過ぎていった。

そして、来月10月に行われる万博誘致祈願の釜山コンサートが近づく今、BTSの”兵役免除”の議論が再燃しているという。

ファンからは「10月の釜山コンサート以降は、7人揃った姿が見られなくなるかもしれない」と不安の声が多数上がっているだけに、兵役問題に対する関心は一層強まりを見せている。

米ラスベガスで開催の『第64回 グラミー賞』に参加したBTS

米ラスベガスで開催の『第64回 グラミー賞』に参加したBTS (画像出典:BTS公式Twitter)

韓国メディアの釜山日報には、BTSの兵役について新たな切り口で書かれた、興味深いコラムが上がっている。その内容を引用してご紹介する。

著者の編集局副局長によると「万博誘致は今、総力戦体制に入っており、現時点ではライバル国のサウジアラビアに押されている状況」なのだという。

そして「ライバルのサウジアラビアの”オイルマネー”に勝てるのはBTS」であり、劣勢の状況を覆す韓国側の切り札の1つになるのは「BTSの”兵役免除”や”特恵”ではなく、国家代表としての役割を担う”代替服務制”の適用」だと主張している。

さらに、副局長は「万博誘致の広報大使としての役割は、五輪メダル獲得などに匹敵する国家的功績であり、BTSの”代替服務制”は極めて合理的だ」と説明している。

“代替服務制”とは、一般兵士として軍に入隊する代わりに、社会服務要員として兵役の義務を果たすケースを指している。心身が兵士として服務するには支障がある、と判断された場合に任命される制度だ。

これまで、チャン・グンソク、EXO(エクソ)のスホ、2PM(ツーピーエム)のジュノなど、多くの芸能人が社会服務要員として、約2年間の服務を務めている。

つまり、軍に入隊だけが兵役義務ではないため、副局長は「国家的に重大なイベントのグローバル広報大使なら、国家を代表する資格は十分だ」とし、BTSの広報大使としての活動は、”兵役”と呼ぶに相応しい国のための義務にもなると伝えている。

10月15日に釜山で行われるBTSのコンサート

10月15日に釜山で行われるBTSのコンサート (画像出典:BIGHIT MUSIC 公式Twitter)

それでは、仮に副局長の主張通り、広報大使としての活動が”兵役”と認められる場合、次に問題になりそうなのは服務期間だが、その点はどうだろうか。

2030年万博の開催地は、今後、現地視察や複数回のプレゼンテーションを経て、2023年11月の総会で決まるとのこと。まだ1年以上先だ。

しかも、なんとその視察やプレゼンテーションにはBTSが同席し、最終的には開催地の選定投票まで参加する予定だという。

となると、広報大使としての活動期間は、広報大使就任の7月から、来年11月の総会までとなるため、一般的な兵役の服務期間と同程度になるとも考えられる。

来月行われる釜山コンサート以降も、絶えず広報大使としての活動予定があるならば、服務期間の問題もクリアできそうだ。

最後に、釜山日報の副局長は「BTSの”代替服務制”の適用という羽ばたきが、2030年の釜山万博誘致を通じて、韓国を世界の先頭国家に上げるバタフライ効果として現れるだろう」とコラムを締めくくった。

国を代表するスーパースターであるBTSが、釜山万博誘致の重要な切り札であるだけに、彼らの”兵役問題”の早期解決は、万博関係者も強く望んでいることだろう。

“広報大使としての代替服務”という新たな見解も加わったBTSの”兵役問題”は、果たしてどのような決着を見せるのだろうか。

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(構成:酒井知亜)







BTS

BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。

HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。

デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。

ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。

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